レビュー

ガンプラ「HG 1/144 フルアーマーガンダム」レビュー

「MSV」の人気機体が「THE ORIGIN」の設定で待望のガンプラ化

【HG 1/144 フルアーマーガンダム】

開発・発売元:BANDAI SPIRITS

受注開始日:2022年12月17日(1次予約)

2023年3月14日(3次予約)
発売日:2月16日(1次予約分)

価格:3,300円(税込)

※プレミアムバンダイ販売商品

 「機動戦士ガンダム」シリーズから派生した独自のメカニック設定を定義する「モビルスーツバリエーション(MSV)」から生まれた「フルアーマーガンダム」が、ガンプラ「HG」シリーズにて発売となった。

 MSVシリーズが展開された1980年代よりガンプラで立体化されてきた「FA-78-1フルアーマーガンダム」。当時より人気のあった機体であるにも関わらず、近年は1/100スケールの「MG」シリーズでしか発売されていなかった。それが今回、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の世界観で構築された「MSD(Mobile Suit Discovery)」の機体として、待望のHGシリーズでのリリースが決まった。

「HG 1/144 フルアーマーガンダム」。2月16日発売(1次予約分)。価格は3,300円(税込)。プレミアムバンダイ販売商品

 プレミアムバンダイのホビーオンラインショップでの専売アイテムとなったため、1次予約開始日の2022年12月23日には予約が殺到したが、筆者は予約開始の時間にPCに張り付いていたので、なんとか予約購入することができた。せっかくの機会なので、この「HG 1/144 フルアーマーガンダム」の組み立てレビューを本稿にてお届けしていきたい。

「プラモ狂四郎」から「MSV」へと派生し、「MSD」で現代の解釈へと昇華されたフルアーマーガンダム

 「FA-78-1フルアーマーガンダム」は、「RX計画」のもとに進められていたコード「FSWS(Full-armor System and Weapon System)」なる、RX-78タイプ機の重武装化プランを施した機体だ。被弾率の高い胸、肩、腕、脚、腰に追加装甲が装着され、バックパックには管制システムを搭載している。武装は背部の可動式キャノン砲(360mmロケット砲)、装甲と一体化した2連装ビーム・ガン、そして肩と膝にはミサイル・ベイが設けられている。機体の重量化に伴い、バックパックと脚部には推進スラスターが搭載された。

 これは「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」や「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の世界観で展開されるMS開発秘話「MSD(Mobile Suit Discovery)」上の設定で、機体もそれに基づいて設計されている。元の「MSV」の設定とはほとんど変わりはないが、後者では現存したGナンバーの機体数が開発され、ニュータイプと思われる特殊パイロットを集めて小隊を編成する予定だったという設定もあった。

本稿執筆の参考資料とした「模型情報・別冊 MSバリエーションハンドブック1~3」。復刻版ではなく、1983年~1984年にかけて発売された当時のものだ
フルアーマーガンダムは同誌2号で紹介されている

 その原点は、雑誌「コミックボンボン」に連載されていた「プラモ狂四郎」の「パーフェクトガンダムII」であり、MSVでも提示された「増加ウェポンシステム」を搭載したガンダムとして登場していた。このときは爽やかなブルーのカラーが設定され、MGシリーズではそのカラーリングの機体も発売している。このキットをパーフェクトガンダムIIの配色で塗装してみるのも面白そうだ。

ガンプラ「MG 1/100 フルアーマーガンダム(ブルーカラーver.)」はプレミアムバンダイ限定で2019年11月に発売

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」のRX-78-02ガンダムを素体に、新規造形の武装・装甲を追加

 本題となるキットは、2020年に発売された「HG 1/144 RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)」をベースに、装甲や武装などのパーツを追加している。パッケージは「1/144フルアーマーガンダム」のパッケージイラストを意識した絵柄で、対峙するジオングらしき機体も描かれている。

「HG 1/144 フルアーマーガンダム」パッケージ。ランナーが多いためかなり厚みがある。カラーではないのが残念だ

 ランナーは13枚+ポリキャップという構成で、パーツはかなり多いが、実は使わないパーツも多かったりする。ランナーAなどは半分以上使っていないことにちょっと驚かされたほどだ。ベースは2020年のキットなので、ポリキャップパーツを使用する。メインカメラやツインアイ、一部の関節の外装などに使うホイルシールと、マーキング用の水転写式デカールが付属している。

Aパーツ
B1パーツ、B2パーツ
Cパーツ
D2パーツ×2
FAパーツ
FB1パーツ、FB2パーツ
FC1パーツ、FDパーツ×2
SB-13パーツ、PC-001(ポリキャップ)
ホイルシール、水転写式デカール
説明書はモノクロで、機体設定など記されていないシンプルな内容だ

 素体は前述のとおりオリジンガンダムで、キットは2020年に発売されたものなので、作りやすさとプロポーション、可動の全てが良好。頭部バルカンやツインアイ周辺などの色分けもよくできている。実はこのガンダムはオリジン版と完全に同じものではなく、腕や足首の装甲の形状が異なり、肩のバルカン砲とショルダー・マグナムのモールドも存在しない。カラーリングはMGフルアーマーガンダムと同じ配色だ。ガンダムとして使える武装はビーム・サーベル2本のみ。余剰パーツにはシールドもあるが、ジョイントパーツがないので持たせることはできない。

素体のガンダムから組み立て開始。胸部に内蔵された首、肩の関節は二重で広い可動範囲を持つ
腹部も別パーツで関節を内蔵していて可動する。これで胴体が完成
ランドセルの組み立て。ノズルとサーベルラック接続部はポリキャップで可動する
頭部の組み立て。ツインアイはシールとなる。軽くスミ入れすると見栄えもよくなるだろう
腰部の組み立て。股関節は前後にスイングする仕組み
腰の装甲は黄色のブロックは色分けで再現。前面のVマークはシールだ
腕の組み立て。関節に装甲を取り付けていく
手首は拳と平手の2種と、2連装ビーム・ガンを握るものが付属
ブーツは左右共通。つま先が可動する
脚部の組み立て。内部構造はかなり凝っていて、よく動く
ふくらはぎにはバーニアが内蔵され、ガンダムの状態なら開閉させることができる
全てを組み付けて素体となるガンダムが完成