レビュー

「MODEROID 三世勢州千子右衛門尉村正」レビュー

複雑かつ雅なツルギの造形がプラモデルで顕現

【MODEROID 三世勢州千子右衛門尉村正】

開発・発売元:グッドスマイルカンパニー

9月28日 発売予定

価格:8,500円

ジャンル:プラモデル

サイズ:全高:約160mm(頭頂高)

 グッドスマイルカンパニーから展開されているプラモデルシリーズ「MODEROID」にて「装甲悪鬼村正 -FullMetalDaemon MURAMASA-」より「三世勢州千子右衛門尉村正」が9月28日に発売された。

 2023年1月15日に「メカスマインパクト2023」が配信され、様々な作品から衝撃的な立体化が発表された。同社で実施された「MODEROID商品化希望アンケート」で立体化が熱望された数多くラインナップされた。

 「装甲悪鬼村正 -FullMetalDaemon MURAMASA-」もそんな熱望された作品の一つで、主人公・湊斗景明が纏う「劔冑(ツルギ)」の「三世勢州千子右衛門尉村正」(以下、「村正」)がMODEROID化された。

 古風な鎧武者姿に鋼鉄の重厚感、オーバーテクノロジーなメカニックディテールを織り交ぜたデザインに、筆者は心を奪われた。

 今回は「MODEROID 三世勢州千子右衛門尉村正」の魅力を紹介していく。

様々なドラマが交錯する「装甲悪鬼村正 -FullMetalDaemon MURAMASA-」

 「装甲悪鬼村正 -FullMetalDaemon MURAMASA-」はニトロプラスから同社10周年記念作品として2009年10月30日発売されたスラッシュダークアドベンチャーゲーム。成人向けのアドベンチャーゲームとなっている。

 大筋は主人公・湊斗景明が無差別殺戮を繰り返す武者「銀星号」を追うものとなっている。その中で、景明が纏う「三世勢州千子右衛門尉村正」が持つ敵を一人殺せば味方を一人殺す善悪相殺の呪いをはじめ、様々なドラマが展開される。

 「村正」は単なる鎧ではなく意志を持っており、鎧となる「劔冑(ツルギ)」状態の他、鋼鉄の蜘蛛のような独立状態、美少女の姿など多くの場面で景明をサポートするなどキャラクターとしての魅力もしっかり備わっている。

 また、オープニング映像のカッコよさで心惹かれて人も数多くいるだろう。

【「装甲悪鬼村正」(FullMetalDaemon MURAMASA OP)オープニングムービー】

 しかし、「劔冑(ツルギ)」の立体化はなかなかされず、過去にガレージキットで立体化されているが、組み立て難易度の高さで当時は筆者も手が出せなかった。

 そして今回「MODEROID」シリーズでプラモデルキット化され、「ついに村正を作れる!」と喜びが溢れかえった。しかも、手足の可動をそなえ、ポーズを取れるのも嬉しい仕様だ。

パッケージから痺れるデザインに精密ディテールのパーツ

 最初はパッケージを見ていこう。パッケージは燃え盛る家屋を野太刀を手にする「三世勢州千子右衛門尉村正」が描かれている。深紅の鎧に金装飾、巨大な背中の合当理(がったり)など存在感を放つものとなっている。

【パッケージ】

 中にはランナーが21枚、塗装済みパーツ、水転写式デカール1枚、取扱説明書が封入されている。

 パーツも鎧らしい細かなディテール表現が伺え、腕や足の流れるようなデザインを再現する造形が伺え、本キットの気合の入りようが伝わってくる。

Cパーツは2枚
Dパーツは2枚
Hパーツは塗装済みパーツとなっている
塗装済みのフェイスパーツ
水転写式デカール

 中身を確認したところで、次は組み立て工程を見ていこう。