「MODEROID 三世勢州千子右衛門尉村正」レビュー

ツルギの理ここに在り！ ハイクオリティの造形をプラモで再現

　はじめにお伝えしたいのは、完成した「MODEROID 三世勢州千子右衛門尉村正」は非常に完成度が高い。

　鎧武者という複雑なモデルに合当理のメカらしい重厚感が融合した「劔冑（ツルギ）」の持つ存在感が表現されている。水転写デカールを貼ることでその圧倒的ビジュアルにも磨きがかかり、自分の手で完成した時の喜びも大きい。

　そして、手足を動かすことで様々なポーズが取れるのも嬉しい。印象的な抜刀術「電磁抜刀（レールガン）」のポーズを取らせることができる。頭部も大きく顎を上げることができ、飛行時のポーズなども自然に決まる。

　なお、単体での直立が困難なため、ディスプレイには別売りの「THEシンプルスタンド」シリーズの使用をオススメだ。

鎧武者らしい大袖や合当理、脚部の翼と圧巻のビジュアル

頭部の兜も鬼のような威圧的な造形が再現されている

大袖には水転写デカールによって縁取りの色分けがされている

胴周りにも水転写デカールがあり、ディテールがアップ

推進装置となる合当理

装飾部分も水転写デカールで色分け

厳つい脛当や鋭いつま先も再現されている

翼端部分にはグラデーションの入った水転写デカールで劇中イメージが再現されている

脇差、太刀も左脚部に携行

太刀を両手持ちに構えることが可能

左脚部の太刀に腕を回すことができる

電磁抜刀イメージのポーズを取ることができる

大見得を切るようなダイナミックなポージングも可能

脇差を持たせた二刀流も楽しめる

　そして、右肩に大振りの野太刀を付けることで、さらに迫力が増す。

　鞘の造形再現もさることながら、抜刀ギミックも再現されている。両手で柄を持ち、力を溜めるポーズや振り下ろすアクションを楽しめる。

野太刀を右肩に装着

鞘は合当理まで伸びるインパクトあるサイズ感

鞘の先端にある蜘蛛の造形されている

柄も正面に伸びている

飛行中のシーンも再現可能

刀身を起こす抜刀ポーズも可能

野太刀を振り下ろすアクション

八相の構えも可能

　以上、「MODEROID 三世勢州千子右衛門尉村正」のレビューをお送りしてきた。

　複雑なデザインを再現しつつ可動も加わり、「MODEROID」だからこそできた表現の数々に脱帽した。可動面では大袖などで制限が掛かる箇所があるものの、抜刀などの剣戟アクションを再現する意気込みが十分に伝わる構造となっている。

　筆者も「まさかプラモデルで村正が組める日が来ようとは」と感激であった。水転写式デカールも豊富で複雑な模様や色分けもできるため、ガレージキットと比較すると入りやすいキットとなっている。

　そして、成形色から塗料の調色参考にもしやすく、素組だけでなくしっかりと塗装をして作り込みたいという気持ちも湧き上がってくる傑作キットだ。

　また、ニトロプラスの公式Twitterでもゲームの3Dモデルの全身図が公開されているので、こちらを参考にして自分の手でプラモデルの完成度を高めていくこともできる。