レビュー
「Figure-rise Standard ULTRAMAN SUIT ZERO〈SC仕様〉 -ACTION-」レビュー
力強さを感じさせるカラーのゼロが、新武装をひっさげて登場!
2023年10月31日 00:00
- 【Figure-rise Standard ULTRAMAN SUIT ZERO〈SC仕様〉 -ACTION-】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:10月28日
- 価格:4,070円
BANDAI SPIRITSがシリーズ展開するキャラクタープラモデル「Figure-rise Standard」の新製品として、「Figure-rise Standard ULTRAMAN SUIT ZERO〈SC仕様〉 -ACTION-」が10月28日に発売される。
コミックやアニメで展開中の『ULTRAMAN』の外伝企画、小説「ULTRAMAN SUIT ANOTHER UNIVERSE(UAU)」の「Episode:ZERO」に登場する、「ULTRAMAN SUIT ZERO」(ゼロスーツ)に特殊なコーティングを施した「SC仕様」のカラーで、新たなプラモデルオリジナル武装「ワイドゼロショット」が付属している。
2020年に発売された「Figure-rise Standard ULTRAMAN SUIT ZERO -ACTION-」をベースに、新たな成形色の採用により通常のゼロスーツとは異なるカラーの本体が構築されたこのキットのレビューをお届けしていこう。
時空界面突入のための特殊コーティングを施したSC仕様のゼロスーツ。SEVENに憧れる薩摩次郎の要望で赤を主体としたカラーリングに
特撮ドラマ『ウルトラマン』のその後の世界をドラマシリーズとは異なる世界観と切り口で描く『ULTRAMAN』。ウルトラマンをパワードスーツとして描いた作品であり、その存在は本作のシンボルと言える。
ゼロスーツこと「ULTRAMAN SUIT ZERO(Ver.0)」は、その外伝企画UAUの「Episode:ZERO」に登場。「ULTRAMAN SUIT Ver.7」(セブンスーツ/SEVEN)を着用する諸星弾(モロボシ・ダン)用に開発されたのもので、試作スーツのために制御が難しく、過剰な機能が諸星の不評を買い、ロストナンバー=Ver.0として科特隊の倉庫に長く封印されていた。後に原因不明の再起動を果たし、上海でピンチに陥った薩摩次郎の命を救う形で強制装着し、そのまま次郎が着用者となる。
今回キット化されたSC(Strong Corona)仕様は、時空界面に突入するためにゼロスーツに備わった可変波長透過吸収機能に特殊コーティングを組み込んだものだ。そのカラーリングは、次郎が憧れるSEVENと同じ赤を主体としたもの。
付属の「ワイドゼロショット」はゼロスーツと同時に開発された試作スペシウム兵器。特殊コーティングが施されたSC仕様のゼロスーツにしか扱えないほどの超高火力を誇り、銃身は火力による崩壊を抑えるための装甲で覆われている。
キットは「Figure-rise Standard」の『ULTRAMAN』シリーズで確立された「-ACTION-」カテゴリーに基づいた仕様で、完成後のプロポーションやディテールだけでなく、可動にも強いこだわりが見える設計となっていた。
『ULTRAMAN』のキットでありながら、個々のパーツのディテールはメカニカルながら、各部位が完成すると人型のシルエットが見えてくるのが面白いところ。各パーツはアンダーゲートが要所に採用されていて、極力ゲート跡が見えない設計。成形色による色分けはかなり細部まで施され、カバーできない部分をシールでフォローしている仕様だ。これにより部分塗装をするだけでも、かなり完成度の高いゼロスーツが完成するはず。
キットは別売りの「LEDユニット デュアルタイプ」に対応している。組み立てるときはコンパーチブルで、どちらかを選択するスタイル。LEDユニットを組み込むと、目とカラータイマーに採用されたクリアパーツが内部から輝く様子を楽しめるようになっている。使用しない場合は別のパーツを使って組み立てる仕様で、こちらは可動を重視したパーツを使用して組み立てる。今回の作例では後者で作成している。全体的な組み立てに難しいところはなく、このあたりはさすがのBANDAI SPIRITSのプラモデルというところ。
付属のマーキングシールはその名の通り本体の各所にマーキングを施すもので、貼ればよりリアルな姿を楽しめる。完成後にガシガシと動かしたいのなら、貼らずに楽しむのも一つの手だろう。
(C) 円谷プロ (C)Eiichi Shimizu, Tomohiro Shimoguchi