レビュー

「ムービー・マスターピース パドメ・アミダラ」レビュー

奥深い目線の働き、眼球移動システムでより自然なポーズがとれる!

 今回の「ムービー・マスターピース パドメ・アミダラ」の大きな特徴が「眼球移動システム」だ。フィギュアの頭部の左右の目の部分に、ボール状の眼球がはめ込まれており、専用の器具を差し込むことで、黒目が描かれた眼球を回転させることができる。これにより、フィギュアがまるで生きている人間のように目線を動かすことができるのだ。ちなみに左右はそれぞれ別々で設定することも可能。細かく調整することで、よりリアルになる。

 実はこの眼球移動システムは以前のフィギュアから搭載されていたのだが、権利の関係からか、役者の素顔を使ったフィギュアヘッドには使用されていなかったのだ。しかし昨今のホットトイズのフィギュアでは役者の顔を使ったフィギュアヘッドでも眼球移動が可能となった。これにより、よりこだわったポーズ付けができるようになった。「ムービー・マスターピース パドメ・アミダラ」でもこのギミックが最大のウリとなっている。

【眼球移動システム】
顔の裏の眼球に仕込まれた凹み部分に専用の器具を使って眼球を移動させる。赤丸の部分が器具を差し込む部分だ
専用の器具で目を動かしていく
目線を左から右へ。目線が変わることで顔の印象が大きく変化する
ポーズを付けることで目線はさらに効果を増す。キャラクターの"意思"が宿るかのようだ
目線がポーズを強調し、キャラクターの思いが強まるような気持ちになる。何度も調整したくなる

 以前に紹介した「ケイト・ビショップ」は目線が固定されていたため、どうしてもポーズの幅が狭まっていた。弓を引き絞り狙いを定めるポーズを取る場合、首の位置を調整しなくてはならなかった。パドメの場合、目線でポーズに勢いが付けられる。腕を置き聞くひろげ銃を構え、目を寄せることで振り向きざまに撃つ感じにできるし、ちょっと上目遣いに正面に目線を定め、じっくり狙って撃つようにもできる。

ケイト・ビショップで目線が動かせれば、ポーズ付けはさらに楽しさを増しただろう

 目が動くことで劇中、パドメがどう目線を動かしていたか、そこに注目して映画を見直し、場面を静止させて参考にしてみたりもした。また銃を構える場合目はどう動くか、鏡の前でエアガンを構えて写真を撮り、自分の目の位置を確認してみたのも面白い体験だった。

 目の動きを意識し、それに合わせてフィギュアを調整するのはとても楽しい。生の人間の目は、マンガのように極端に目の端に寄ったりしない。自然な目線の動きはどんなものか? これまでのフィギュアのポーズからもう一段前に進んだこだわりを活かせる気がした。眼球移動ギミックはフィギュアに新しい楽しさをもたらしてくれる。

ドロイド工場のアクションシーンをイメージ
銃と目線移動の相性は非常に良い
上目遣いも自然な感じに

 最後はフィギュアの後ろにいくつかの背景布を配置して撮影してみた。美女のフィギュアは特にこの作業が楽しい。ベロアやレース、サテンなど美女には布が似合う。

【背景布を配置】
ベルベットのような質感のベロア
レースも独特な雰囲気となる
光沢のあるサテン

 ナタリー・ポートマンのファンである筆者にとって、「ムービー・マスターピース パドメ・アミダラ」はとても満足できるフィギュアだ。特に目線の移動は奥深く、色々な表情を試して見たくなるしそれに合わせてポーズを調整したくなる。パドメの登場場面でこの姿のシーンは全体から見れば多くは内が、それでも色んなシーンの彼女を追求したくなる。

 パドメのこの衣装としてはお腹や腕を露出した大胆な姿も印象的だが、本商品はその前の姿で留まっている。どちらが良いかはとても迷うところではあるが、フィギュアのかっちりした姿も魅力的だ。この服で無骨なブラスターを構えるギャップも楽しい。「ムービー・マスターピース パドメ・アミダラ」はナタリー・ポートマンのフィギュアとして決定版と言える完成度だ。ファンはぜひチェックして欲しい。