レビュー

「磁気スイッチ付LEDモジュールリード線仕様」レビュー

小型基板と磁気スイッチで模型の外観を損なわない電飾アイテム

【磁気スイッチ付LEDモジュールリード線仕様】

発売元:ビット・トレード・ワン

カラー:アイスブルー、オレンジ、ウォームホワイト

価格:660円

発売日:2024年9月20日

 プラモデルの電飾化は古くから模型表現方法の一つとして行なわれてきました。その表現方法はムギ球の使用から始まり、現在ではLEDを使用した電飾が主流となっています。また、最近ではLEDの小型化により、より繊細な電飾が可能となってきました。本記事では更なる進化を遂げたLED電飾アイテムである「磁気スイッチ付LEDモジュールリード線仕様」を紹介します。

 「磁気スイッチ付LEDモジュールリード線仕様」は、PC系のパーツなどを販売しているビット・トレード・ワンの模型向け製品で、直径約11mm、高さ約5mmの極小サイズのLEDモジュールを展開していましたが、そこからさらにリード線の先を発光させることでより模型に組み込みやすくしました。これまで「パープル」、「ブルー」、「グリーン」、「ホワイト」、「イエロー」、「レッド」を発売していましたが、今回新たに「アイスブルー」、「オレンジ」、「ウォームホワイト」の3色が登場しました。今回はガンプラに組み込んでみました。

こちらは前身となる「磁気スイッチ付LEDモジュール」電池のついた基板で直径約11mm、高さ約5mmの極小サイズを実現しています。この基板を模型に組み込めば発光させることが可能です
そして今回紹介する「磁気スイッチ付LEDモジュールリード線仕様」。リードの先端のLEDが発光するので、より模型に組み込みやすくなりました

小型のバックパックでもリード線を用いることで複数個のLEDを搭載可能。

 今回紹介する「磁気スイッチ付LEDモジュールリード線仕様」はこれまでの電飾アイテムで一般的だった物理スイッチを廃止し、磁石による磁気スイッチを採用しています。磁気スイッチの採用によりこれまでは模型表面に配置しなければならなかったスイッチを廃止し、より簡単にプラモデルの電飾化を楽しむことが可能となっています。また、LEDのON、OFFは磁石の接近によって行なうため、ネオジム磁石等の強力な磁石を使用すれば離れた場所でもLEDの制御を行なうことが可能です。

今回の記事にて使用したLEDモジュール。左からウォームホワイト、オレンジ、アイスブルー。こちらのカラーは9月20より発売となります
LEDの点灯は磁石を接近させることで制御可能です

 それでは実際にプラモデルを電飾してみます。今回は電飾テスト用キットとして「ENTRY GRADE 1/144 ラーガンダム」と「HGUC 1/144 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)」を使用します。ラーガンダムにはバックパック部の電飾を、ガンダムMk-IIにはバックパックとツインアイの電飾を行なっていきます。

ENTRY GRADE 1/144 ラーガンダム
HGUC 1/144 ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)

 まずはラーガンダムへの電飾を行ないます。ラーガンダムのバックパックはRX78-2 ガンダムをベースとしているだけに、小型のデザインとなっており、LEDモジュールを複数個搭載する余裕がありません。そこで本製品の特徴であるリード線接続を活用し、1個はバックパック内部に、1個は胴体部にLEDモジュールを搭載します。

ラーガンダムのバックパックは内部のリブをカットし、LEDモジュールを搭載するスペースを確保しています
バックパックだけではLEDモジュールを格納できないため、胴体パーツの一部をカットしてスペースを確保しました
2個目のLEDモジュールは左側腹部に有るスペースにLEDモジュールを搭載します。バックパックと同様に干渉する箇所は削ってスペースを確保しました
LEDモジュールを搭載した状態で胴体を組み立てました。リード線仕様により、LEDのみをバックパックに搭載することが可能です

 これにてラーガンダムのバックパック電飾は完了です。今回の作例にてラーガンダムのスラスターノズルには1.5mmのピンバイスにて開孔しています。

点灯テストを行なったラーガンダムのバックパック。LEDは「ウォームホワイト」を使用し、スラスターノズルには1.5mmのピンバイスにて開孔しています

可動関節にも搭載可能なリード線を活かした電飾も可能

 ガンダムMk-IIへの電飾はラーガンダムと同じバックパックだけでなく頭部ツインアイも電飾によって発光させていきます。バックパックへの電飾はラーガンダムと異なり、バックパックが大型なことで内部に複数の搭載が可能となっています

バックパックの加工は内部のリブと動力パイプの一部を切除することでLEDユニット2個を搭載可能です
点灯テストを行なったガンダムMk-IIのバックパック。LEDは「オレンジ」を使用し、スラスターノズルの開孔は1mmのピンバイスを使用することで見える光量を調整できます

 頭部ツインアイの電飾は頭部にLEDモジュールを搭載する余裕はないため胴体部分にLEDモジュールを搭載します。今回の作例では胴体部に搭載したLEDモジュールから首のジョイント内部を通して頭部にLEDを搭載します。

LEDモジュール搭載孔を加工した胴体部パーツ。首のジョイント下にスペースを作ってLEDモジュールを搭載しました。また、首のジョイントには1.5mmの開孔を行ない、LEDを通していきます
LEDモジュールを搭載し、組み立てを行なった胴体部。首のジョイントからLEDが出ています

 頭部パーツの加工はLEDを差し込むための穴を加工しツインアイに光が届くように加工を行ないます。また、本キットのツインアイはクリアパーツにて成型されているため、LEDの光を透過する構造となっています。

加工を行なった頭部パーツ。ツインアイのクリアパーツは縁部分をブラックで塗装しています。
点灯テストを行なったガンダムMk-IIのツインアイ。LEDは「アイスブルー」を使用しています

 これにてLEDモジュールの搭載は完了です。早速ポージングをさせて完成したキットを見てみましょう。

外部からスイッチが見えず外観を損なわないLEDモジュール

 早速完成したキットを見ていきましょう。今回使用したLEDモジュールはリード線を使用しているため、ポージングも問題なく行なうことが出来ます。

ラーガンダムのバックパック。1.5mmの開孔を行なうことでLEDの光がハッキリと見えます
ポージングをつけた状態でのバックパック。1.5mm孔を開けたのでLEDの発光がしっかりと見えます

 ガンダムMk-IIのバックパックは1mm孔を開けたのでLEDの発光がマイルドになっています。また、首のジョイント内にLEDのリード線を通しているため首の可動に影響を与えません。

バックパックのアップ。1mm孔を開けたのでLEDの発光がマイルドになっています
頭部のアップ。クリアパーツを活用してツインアイのレンズを再現しました
ポージングをつけた状態での頭部パーツ。リード線により頭部の角度を変更しても問題なく発光します

 いかがだったでしょうか。今回紹介したLEDモジュールは胴体内部などLEDモジュールの入るスペースさえあればどこでも電飾を楽しむことが可能です。今回の作例で使用したガンプラは1/144となっており、このサイズでも十分にLEDユニットを搭載することが出来ました。また、今回紹介したLEDモジュールは磁気スイッチを採用していることもあり、スイッチの配置も検討する必要がないため気軽に電飾を楽しめました。この記事をきっかけに電飾を始め、お気に入りのプラモデルを光らせて楽しんでみてはいかがでしょうか。