レビュー
エクスプラス「勝利の女神:NIKKE アリス プラスチックモデルキット」レビュー
スミ入れで髪の毛を立体的に、クリア吹きでボディをツヤツヤにディテールアップ!
2026年6月26日 00:00
- 【勝利の女神:NIKKE アリス プラスチックモデルキット】
- 2026年7月再販
- 価格:7,700円
- 原型:Hobby sakura
- 全高:約24cm(台座込み)
エクスプラスが4月に販売したプラモデル「勝利の女神:NIKKE アリス プラスチックモデルキット(以下、アリス プラモデル)」は、これまで特撮関連や海外キャラクターを手掛けてきた同社の新たな挑戦となる“美少女プラモデル”である。ユーザーの反応は非常に良く、発売後すぐに7月の再版が発表された。
プラモデルのモチーフはガンガールRPG「勝利の女神:NIKKE」に登場するかわいらしくセクシーな女の子「アリス」。本商品はエクスプラスの「エクスミューズ」という新ブランド第一弾であり、今後も続々と美少女をテーマにしたプラモデルを展開する。
「アリス プラモデル」は繊細な造型のツインテール、体の線がはっきり出るセクシーなラバースーツ、実銃そのもののディテールが入ったスナイパーライフルなど、エクスプラスが得意とする精密な造型技術に加え、初心者でも組み立てられる詳細な「色分け技術」に大きな特徴がある。組み立てるだけでモチーフに近い配色で仕上がり、顔はタンポ印刷とデカールでアリスならではのかわいらしい表情が再現できる。
今回は「アリス プラモデル」を組み立て、その繊細な造型を紹介すると共に、「スミ入れ」、「クリア塗料による質感の向上」という簡単な塗装を行うことでプラモデルの魅力をさらに引き立てる挑戦をしてみた。他の美少女プラモデルの質感を向上させることもできるテクニックである。商品の魅力に加え、塗装の効果を紹介したい。
かわいらしくて不思議、そしてセクシーな少女兵器・アリス
本商品のモチーフとなる「アリス」は「勝利の女神:NIKKE」のキャラクターで“ニケ”の1人。ニケとは少女の姿をした人型兵器だ。本作の世界は「ラプチャー」と呼ばれる機械生命体のような謎の敵に侵略され、人類は領土を失い地下に住むしかなくなっている。人類はニケを使って地上を取り戻すべく戦闘を開始する。プレーヤーは「指揮官」としてニケの部隊を編成、彼女たちを成長させて強大なラプチャーを相手に戦っていく……。
「勝利の女神:NIKKE」はハードな世界観なのだが、アリスはその中でかなり異質なキャラクターだ。彼女はまるで現実を見ていないかのような浮世離れした感覚で世界を捉えており、敵を「ハートの女王が差し向ける兵隊」、プレーヤーを「ウサギさん」と呼び、自分を「不思議の国のアリス」の登場人物だと思っているかのように振る舞う。声を当てている声優は羊宮妃那さん。甲高い素っ頓狂な声を上げたり、ほんわかした声で目の前のすべてのものを物語のように扱う。
「勝利の女神:NIKKE」は少女兵器達がアサルトライフルやグレネードランチャーなどを手に不気味なラプチャーと戦うRPGなのだが、アリスはゲームサービス時から実装されているSSRキャラクター。スナイパーライフルでの火力は非常に高い強力なアタッカーなのだ。
戦闘での性能に加え、アリスはそのデザインで人気を集めた。薄いピンクのツインテールの髪型と幼さの残る顔の一方で、体の線がはっきり浮き出るセクシーなボディスーツを着ているというギャップがたまらない。しかも「勝利の女神:NIKKE」は戦闘シーンが独特で、銃を撃つ彼女たちの姿を後ろから見ることとなるのだが、突き出されたお尻が銃撃のたびに揺れるのだ。思わず眼が惹きつけられる。実はこの服にはアリスの体温が高いため、放熱用でこのデザインになっているという。
そしてエクスプラスはこれまで特撮怪獣や、海外の映画やアメコミのキャラクターの立体物を手掛けてきた会社である。その素晴らしい造型技術を活かし、プラモデルでの商品も展開してきた。そんな硬派なイメージのエクスプラスの新たな挑戦が「エクスミューズ」という新ブランド。繊細な造型表現に加え、非常に細かい色分け、塗装済み顔パーツ、デカールを使うことで、組み立てるだけでアリスのかわいらしく、セクシーな雰囲気を再現できる。固定ポーズでキャラクターの魅力を追求した、「組み立てフィギュア」とも言える商品だ。
細かい色分けとしっかりした造型で美少女を表現
まずはランナーで細かい色分けを紹介したい。「アリス プラモデル」は12枚のランナーで構成されているが、「白」、「赤」、「黒」に、「濃いピンク」、「薄いピンク」といった非常に多い色分けがされているのだ。そしてこれらを組んでいくことでアリスの姿が形成されていく。大きなパーツも多く初心者でも組み立てやすい。
最大の注目はやはり「塗装済み顔パーツ」だ。美少女プラモデルは顔があらかじめ彩色されていることで、塗装技術がない初心者でもかわいらしい美少女プラモデルを組み立てることができるようになった。アリスならではのかわいらしい顔がタンポ印刷でしっかり描写されている。
しかも顔パーツのランナーはつや消し素材が使われており、つるりとしたプラスチックの表面ではなく、塗装済みフィギュアのような“皮膚感”が盛り込まれている。パーツ構成、成型色の色分けに加え、質感も追求している。エクスプラス初の美少女プラモデルという新たな挑戦への意気込みがパーツ状態でも感じられる。それではいよいよ組み立てていこう。
繊細な造型ながら簡単に組み立てられ、モチーフの雰囲気もしっかり再現
「アリス プラモデル」はまず顔から組み立てる。かわいらしい小さな口の中、さらにチラリと見える歯をパーツの組み合わせで表現している。これまでの美少女プラモデルのパーツ分けを参考にした構造だとは思うが、小さな口の中、チラリと見える歯が非常にかわいらしい。
本商品では3つの顔パーツが用意されている。塗装済みの顔と、のこり2つはデカールを貼ることで表情が選べるようになっている。本商品ははめ込み式なので、髪の毛パーツを外すことで表情を変えることもできるように設計されているのだ。
次がヘッドフォン、髪の毛となる。ヘッドフォンは複数の成型色で構成されていて組み上げるとその設計に感心させられる。本来の組み立てでは顔パーツに髪の毛を取り付ける際にヘッドフォンを挟み込むのだが、今回は塗装のため分割したままにしておく。そしてツインテールだ。このパーツは造型のみならずパーツ分割が見事だ。髪の流れ、はねた毛先などを繊細な造型で表現している。パーツ分割を考えた上でしっかりアリスならではの髪型を表現しようというこだわりが感じられた。
次はアリスの上半身。アリスは胸から足先までセクシーなラバースーツを着用しているが、肩や両腕は上着を着ている。上着の腕部分には白いラインが走っているのだが、「アリス プラモデル」ではこのラインもパーツ分割で表現、かっちりとしたラインの分割線が出るようになっている。無塗装で仕上げる場合もモチーフに近く組み上げられるし、全塗装派の人にもこの分割はありがたい。
次はアリスの大きな魅力であるボディだ。「アリス プラモデル」では大きなパーツを使うことでつなぎ目を最小限に抑え、セクシーな曲線を描くボディを表現している。こちらも造型でボリュームたっぷりのアリスのボディのラインを表現しようという情熱が感じられる。スーツにはしわも造型されており、ボディスーツが薄い素材で作られており、彼女の豊満なボディをぴっちりと包んでいることを想像させる。
そして靴の組み立て。造型と色分けでスニーカーを表現している。アリスを特徴付けるスナイパーライフルも組み立てていく。前方の銃身は筒状のサプレッサー(消音器)、銃身の下には銃を地面に置いて使う際のバイポッド、銃身の上には様々な装備が搭載できるレイルに、大きなスコープ、ストックの構造など実銃の知識がある人がしっかりこだわって作ったデザインだ。「アリス プラモデル」では銃を携行するときのスリングも樹脂で再現している。
ちなみに、「アリス プラモデル」ではライフルのスコープは彩色されていないのだが、筆者は今回、他のプラモデルを使った際に余った手持ちのクリアパーツをはめ込んでいる。スコープの質感が向上した。
今回はあえて組み立てはここまでにとどめ、部分塗装、クリア吹きを行った。色々なツールを使ったが、作業としては手軽なのでぜひオススメしたい。
クリア吹き、スミ入れで「アリス プラモデル」の魅力を引き出す!
ここからは塗装を行っていく。「アリス プラモデル」では細かく色分けがされているのでポイントに手を加えるだけで質感がさらに向上する。
上半身は金具、そして腕のストラップを止めるボタンを銀で塗った。襟元のジッパーもすっと筆を滑らせてディテールを浮きだたせた。靴では靴紐を黒く塗り、左右にあるプレートと、リベット状の金具に銀を乗せた。スナイパーライフルは銃本体の黒いネジなどを塗装、スリングは金具、そしてスリングの両端を銀で塗装した。
髪の毛はピンクに少しだけ白を加え、その上で薄め液でかなり希釈し、全体を淡いピンク色に塗った。プラモデルの成型色のままだとディテールが浮き立たず平面に見えてしまう。薄いピンクで塗ることで髪の流れる様子が目立ったと思う。この髪の表現は後述するスミ入れでさらにはっきりさせることができた。
そしてスミ入れの前に1回目の「クリア吹き」を行っていく。クリア吹きとはプラモデル用の「クリア塗料」を吹き付ける作業だ。このクリアを吹くことでプラモデルの表面の質感が変化する。
1回目のクリア吹きの目的は、「塗料でコーティングすることでスミ入れ塗料が乗りやすくなる」だけでなく、「スミ入れ塗料がプラ素材にダメージを与えることを防ぐ」という効果もある。
今回、2つのクリア塗料を使って質感に変化をつけた。髪の毛と靴は「タミヤ フラットクリヤー」でつや消し。ボディと上着、そして銃は「GSIクレオス Mr.スーパーカラー(光沢)」でつや出しを行った。
その上で各部にスミ入れを行っていく。今回は髪の毛と、ボディ、上着に「タミヤ スミ入れ塗料 ピンクブラウン」を使ってみた。ラッカーの薄め液で希釈して、溝に沿って塗料が入り込むように塗っていった。「ピンクブラウン」は肌色の陰影を出すときに効果的な塗料。アリスのピンクの髪に使うとどうなるか、試してみたがこれが予想以上になじんだ。髪の毛のモールドがしっかり浮き出て、立体感が増した。
ボディは胸のラインやおへそ、足の付け根、脇腹、お尻など、凹凸を強調するところに使ってみた。これは少し効果が薄く感じた。ボディは改めて後述の「ウエザリングマスター」で強調していくこととなる。銃や靴は黒のスミ入れでよりくっきりとディテールが浮き出た。
次は「デカール」だ。「アリス プラモデル」は胸部分に文字やチェックのデカールを貼り付ける。右の太ももにも貼り付けると、セクシーな雰囲気が増した。さらに靴にも貼っていく。
ここからさらに顔に“お化粧”を施していく。現在美少女プラモデルのディテールアップ方法としてピックアップされているのが「タミヤ ウェザリングマスターH」。「ペールオレンジ」、「アイボリー」、「ピーチ」の3色を付属のスポンジで塗ることができる塗料で、女性のお化粧のように使える。
アリスの顔の頬部分にピーチをさっと塗った上で刷毛で散らす。さらにアイボリーを鼻筋に塗ることで顔の凹凸を強調する。そしてボディにはペールオレンジでスミ入れ部分を補強するように使ってみた。
これらが終わった後、さらに「タミヤ フラットクリヤー」と「GSIクレオス Mr.スーパーカラー(光沢)」を吹き付ける。1度目より入念に、3回塗った。このクリア吹きはデカールやスミ入れの上に塗膜を作り表面を保護する効果がある。特にボディに関してはツヤツヤ感を追求し、入念にやってみた。
塗料が定着するように半日以上置いて乾かした。その間に土台を組み立て。全身を組み立てて完成となる。完成したアリスを見て欲しい。
完成したアリスを撮影、かわいらしさとセクシーさを満喫
セクシーなボディと幼い顔立ちに、ツインテール、無骨なスナイパーライフル。どこかアンバランスな魅力を持つアリスを、「アリス プラモデル」は見事に表現している。今回の塗装でその魅力はさらにモチーフに近づけたように思える。
何といっても最初に注目してしまうのはそのかわいらしい顔立ちだろう。鼻筋を強調し、頬の赤みを増す塗装は効果的だったと思う。またツインテールは薄いピンクの塗装に、凹凸を強調するスミ入れがうまくハマった。立体感が増すことで造型の繊細さがしっかり出るようになった。
そしてやはりボディだ。胸の谷間、お腹からくびれ、腰から膨らむグラマラスなボディ、そのセクシーなラインがツヤツヤの表面と輝き、スミ入れでのしわが強調される。さらにお尻である。プラモデルのポーズでは銃で隠れてしまうが、今回、首と銃は接着しなかったため、外すことができた。そのボリュームたっぷりのお尻も写真で堪能して欲しい。他のディテールもチェックすることで、「アリス プラモデル」の造型と色分けのポテンシャルが、簡単塗装でより魅力を増していることがわかるはずだ。
今回いくつか背景を変えてみても撮影してみた。完成した「アリス プラモデル」はフィギュアのように撮影が楽しい。もっと色々な背景、角度で撮ってみたいと思った。
「アリス プラモデル」は7月に再版となる。素組みでもモチーフに近く組み上がり、今回紹介した簡単塗装でその魅力はさらに引き立てることができる。特にボディへのクリア吹きは非常に効果的だ。オススメしたい。
筆者自身「セクシーな女性キャラクターのプラモデルを組み立て、塗装で仕上げる」という体験はとても楽しかった。スミ入れで凹凸を強調した上でツヤツヤに仕上げたセクシーなボディはフェティッシュな魅力たっぷりである。ぜひ多くの人にこの面白さを感じて欲しい。
エクスプラスは第2弾として「勝利の女神:NIKKE」のキャラクター「ラピ」の原型を静岡ホビーショーで出展していた。こちらもぜひ作ってみたい。また、エクスプラスの他のプラモデルも組み立ててみたくなった。今後の情報を楽しみにしたい。
(C) SHIFT UP Corp.
※組み立てには模型用の工具を使用ください。
※本製品の組み立てはハメ込み式ですが、別売りのプラスチックモデル用の接着剤を使用する事で、よりしっかりとした組み立てが可能です。
※製品の仕様は予告なく変更する場合があります。ご了承ください。














































































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