特別企画

ゴリラが回し、サルが飛ぶ! 「ロープジャンプキング」家族で体験レポート

ボタンを押すタイミングが集中を生む、思わず熱くなる縄跳びゲーム

ジャンル:テーブルゲーム

開発・発売元:メガハウス

価格:3,500円(税別)

発売日:8月発売

サイズ:250×150×150mm(幅×高さ×奥行き)

重量:530g

使用電池:単3アルカリ乾電池3本

対象年齢:6歳以上

プレイ人数:1~2人

 “大縄飛び”という競技がある。運動会のイベントなどでTVでも取りあげたりするが、回転する縄をいかに飛ぶか、そしてそれをどこまで続けるかが楽しい競技だ。この楽しさを“卓上ゲーム”にした玩具がある。それが今回紹介する。メガハウスの「ロープジャンプキング」である。

 プレーヤーはボタンを押して丸くてかわいらしいサルを操作。大きなゴリラが回転させる縄をタイミングよくジャンプしていく。シンプルなルールだがゴリラが跳ねる姿は面白いし、ゲーム自体は中々歯ごたえがある。しかもボタンは2つあり2人での挑戦が可能。対戦ができて奥深いのだ。

 私達は赤ちゃんと2人の小学生がいる5人家族。家族が楽しんでくれるかと思い、今回メガハウスからこの商品をお借りし、体験してみた。2人の小学生の男の子のみならず、夫もかなりのめり込んだ。予想以上に盛り上がり、家族で白熱した時間を過ごすことができた。このゲームの面白さをしっかりと紹介していきたい。

【【ロープジャンプキング】PV メガハウス】

ゴリラが回すロープをサルが飛ぶ! サウンドが楽しさを盛り上げる

 今回、初めて「玩具のレビュー」に挑戦してみた。「ロープジャンプキング」が届いたのは土曜日の昼過ぎ。子どもたちも学校が休みで騒ぎまくっており、母の私は「いつ届くのだろう」と期待と不安で待っていた。そんな中でインターホンが鳴った。よくネットショッピングでおもちゃやゲームを買う我が家では、インターホンが鳴ると子どもたちは条件反射で窓にへばりついて外を確認する癖がついている。「宅配便だ!!今度は何だ!?」と、私の承諾もなしに窓から荷物を受け取った子どもたちから、借りものだからとそれを丁寧かつ強引に奪った。

 包みを開けるとサルがジャンプしているユーモラスなイラストが、ババーンと目についた。一目で「おもしろそう」とわかるようなパッケージに興奮度が50%上昇する子どもたち。喜んでいる様子を見て、さっきまでの不安が消えて嬉しい気持ちになってくる私。ワクワクするようなパッケージに期待値も上がる。

【パッケージ】
ワクワクさせられるパッケージ
内容物。ゴリラにロープの部品を差し、台に立てれば組み立て完了だ

 「ロープジャンプキング」は縄跳び遊びをゲームとして組み込んだ玩具。単3乾電池を3本使用し、スタートボタンを押すとロープが電動で回る。ロープが下にきたタイミングで丸いボタンを押すことでセットされたサルがロープを跳ぶという仕組みだ。

【ロープジャンプキング】
「ロープジャンプキング」は、柱のようなゴリラが回すロープを、サルが飛び越えるゲーム。ボタンを押してサルをジャンプさせるのだ

 メガハウスはこれまで「指ワザシリーズ」としてパンチングマシーンの要領で指でマシンをはじく「デコピンパンチキング」、指か付属のハンマーでモグラを叩く「ピコピコモグラキング」といったシリーズを展開している。これまでの商品から「ロープジャンプキング」が進化しているところは、“2人で遊べる”というところ。

 ゲームは2つのボタンとジャンプ役のサルが2体ついているため、2人で遊ぶことが可能なのだ。ライバルがいると「勝ちたい」という気持ちがどうしても生まれる。熱が入る一方で、隣の人の勢いに引っ張られてミスも生まれやすくなる。この対戦は「ロープジャンプキング」に独特の楽しさを加えている。

【メガハウス「ロープジャンプキング」に挑戦!】

 1人遊びの場合は、ひたすら記録に挑戦することになる。タイミング良く、どこまで記録を伸ばせるか挑戦することも楽しい。さらに「ロープジャンプキング」は複数のモードが用意されている。一定のスピードでロープが回り続ける「ノーマルモード」、ロープの回るスピードがどんどん速くなる「スピードアップモード」、ロープがいきなり逆回転する「ランダムモード」の3つが用意されている。ノーマルモードは楽勝だぜ! という人に向け、さらなる高みが用意されているのだ。

【複数のゲームモードを搭載】
スイッチを切り替えるとゲームモードを変えられる

 「ロープジャンプキング」で子供達がとても気に入ったのが、ゴリラやサルのデザインだ。余裕な表情を浮かべてロープを回すゴリラ。そんなゴリラのロープを跳ぶサルは、一匹が楽しそうな表情なのにもう1匹は涙を浮かべて切羽詰まった表情をしている。子どもたちはそれぞれのサルにアテレコしながら遊んでおり、笑っているサルを跳ばせるときは「うひょー!楽しい~!」と言い、泣いているサルを跳ばせるときは「もう勘弁してください、ゴリラさん~!」とアテレコしていた。それぞれのサルのドラマを想像するのは楽しかった。

 搭載されているサウンド機能がより一層盛り上げてくれるのも印象的だ。失敗したタイミングで、跳べた回数を結果発表してくれるのだ。さらに、少ない回数のときは悲しげなサウンドが流れ、回数が多いと拍手に変わり、さらに回数を重ねると歓声が入る。一人でプレイしていても周りにギャラリーがいて応援してくれているような気持ちになり、非常に盛り上がる。もっと記録を伸ばしたらどんなサウンドが聴けるか、そういう気持ちが挑戦心をかき立ててくれるのだ。

【サルとゴリラ】
表情が違うサル。これにアテレコする子供達が楽しい
余裕を感じさせる表情でロープを回すゴリラ

シンプルで奥深いゲーム性。記録に挑んだり、協力プレイも楽しい

 タイミングを合わせてジャンプする。このシンプルなルールだが、実は結構やりがいがある。私と子供達は代わる代わる挑戦したが、同じタイミングで回転する「ノーマル」の速度でチャレンジしたが、ジャンプのコツをつかむのが難しい。5回連続で飛ぶのがやっとという感じだったが、気がついたら1時間以上夢中になって遊んでしまった。

 特に子供達が苦戦をしたのは“一定の力加減でボタンを押す”ということ。第1はタイミング。手元のボタンを押すことでサルがジャンプをするため、集中力や動体視力が試される。そしてボタンを押す力加減の難しさだ。弱く押してしまうとジャンプの高さが足りず、強すぎるとうまく着地してくれない。タイミングだけでなく力加減も調整しなければいけないため、特に子供は苦戦していた。焦っているとつい力を強く押してしまったり、このリアルなバランスは、コンピュータゲームではできない、“アナログゲーム”だからだろう。「指ワザシリーズ」というだけあって、指先の絶妙な力加減が求められる奥深さにモチベーションが上がった。

【メガハウス「ロープジャンプキング」、兄弟で挑戦!】

 「見た目のかわいらしさの割に、これは歯ごたえがあるぞ」と思ったが、だからこそ「何が何でも飛んでやる」という気持ちになった。ロープがどの位置にきたらボタンを押すのか。どのくらいの力加減で押すのがベストなのか。ジャンプの回数を重ねるために自分なりに分析し、気が付いたら子どもたちよりも夢中になっていた。

 ある程度コツがつかめたところで「スピードアップ」に挑戦してみた。最初はノーマルと同じ速度だったため「これなら余裕」と思っていたが、10回を過ぎたあたりから「あれれ、おかしいぞ」と異変を感じ始め、20回を過ぎたあたりから明らかに速くなっていることを確信し、30回目には速さに食らいつくために瞬きも忘れるほどだった。スピードアップすると必死になってしまってボタンの押し方が雑になってしまうため、速さについていくことと丁寧にボタンを押すことを両立しなければいけない。この奥深さが「ロープジャンプキング」に夢中になってしまう理由なのだ。

 次は「ランダム」モードに挑戦。ランダムモードではロープの回転方向が急に変わるため、常に緊張感を持たなければいけない。例えば、最初は前回りに回っていても途中でいきなり後ろ回りになるのだ。しかも、そのタイミングが一定ではなく、3回目で逆回転する時もあれば、10回跳んでも逆回転をしない時もある。そして最初から後ろ回りで始まることもあり、そのイレギュラーな動きに心が乱される。しかし、そのハラハラ・ドキドキのスリリングな体験が楽しいのだ。夫はランダムモードで30回を目標にして8度目の挑戦で30回を達成したが、「仕事でもこんなにハラハラすることはほとんどない」と言っていた。

【メガハウス「ロープジャンプキング」 いきなり逆回転! 難易度が高い「ランダム」モード】
突然逆回転するランダムモード。この映像は音声を収録していない

 さらに「ロープジャンプキング」には対戦がある。息子たちは2人プレイでどちらが長く跳べるかを競争したのだが、相手がボタンを押すタイミングにつられてしまうため、1人プレイよりも更に集中力が求められるのがわかった。相手が失敗すると気が緩んでしまい、自分もすぐに失敗してしまうのだ。

【ボタンを押すタイミングが難しい】
ボタンの力加減は中々奥深い

 負けず嫌いな息子たちはどんどんヒートアップして険悪になり、一触即発の状態にまでなってしまった。ここまで熱くなると言うのは予想以上だった。親としては思わず普段の勉強もこれくらい集中してくれたら……と思うほど、楽しんで遊んでいた。

 よりジャンプが難しくなる「スピードアップ」、「ランダム」という遊び方が提示されているが、それ以外にも遊び方がある。対戦ではなく「2人でそろっていつまで飛び続けていられるか」を競うのだ。我が家では、父・母チームVS息子二人チームで対戦した。子どもだけでなく大人も熱中できる。ホームパーティーにもおすすめの遊び方だ。

 2人一緒に跳ぶときのコツは、跳ぶ時に「せーの」と掛け声をかけあうこと。無言だとプレッシャーに押しつぶされそうになるが、掛け声をかけあうと息が合って回数を重ねることができる。ちなみに結果は、父・母の両親チームの勝利。夫は「これが夫婦の絆だ」と言っていた。

【2人でのプレイが楽しい】
対戦相手、協力相手。横に並んで遊ぶと楽しさは倍以上だ

 そして最も難しい楽しみ方が、1人で2体のサルを跳ばす遊び方だ。両手の指を使ってタイミングよくジャンプするため、どうしても利き手ではないほうのサルが引っかかってしまう確率が高くなる。利き手ではないほうのサルをいかにジャンプさせ続けるかがポイントになる。色々な遊び方ができるのだ。

 最後に、やりこんだ遊んだ我が家の記録を紹介したいと思う。順位は3つのモードの最高記録を合計した回数で決めている。

 最下位の第4位は、6歳の次男。ノーマルモードでの最高記録は24回、スピードアップモードでは12回、ランダムモードは5回だ。実は、次男はこの手のゲームが苦手で非常に苦戦しており、2週間ほどは10回達成するのも危ういほどだった。しかしコツをつかんでからはメキメキと成長し、目標としていた20回をクリアすることができた。卓上ゲームが苦手な子どもでも克服することができるということが証明されたので、「うちの子には向いていないと思う」と諦めずにぜひチャレンジしてみてほしい。

 そして第3位は、8歳の長男。ノーマルモードでは28回、スピードアップモードでは20回、ランダムモードでは7回だった。いろいろなことをそつなくこなす長男はジャンプのコツもすぐにつかみ、やり始めから好成績を出していたが、やはりランダムモードのイレギュラーな動きについていくことは難しかったようだ。

【みんなで楽しむ】
家族で記録を取ってプレイすると一層楽しい

 第2位は母の私である。ノーマルモードでは25回という記録で長男に負けてしまったが、スピードアップモードの31回、ランダムモードの15回で巻き返した。一定のリズムで跳ぶノーマルモードよりも、ドキドキ感を味わえるスピードアップモードのほうが合っていたようで、スピードアップモードでは家族内で最高記録を樹立することができた。

 そして第1位は父である夫。ノーマルモードでは大差の45回を記録。スピードアップモードは18回、ランダムモードは30回だった。夫は特にランダムモードが気に入ったようで、予想外のタイミングで逆回転になるのが楽しいと言っていた。「ロープジャンプキングに、俺はなる!」と言っていたが、結果的には100回に届かなかったため「自分用に買おうかな」と言うまでハマっていた。

 それほど教育熱心な母親ではないが、子どもたちがおもちゃやゲームなどで遊ぶときは惰性や暇つぶしでやるのではなく、何かの目的や目標を持ってほしいと思っている。その点では「ロープジャンプキング」は”100回目指すぞ!””兄弟に負けたくない”など、それぞれの目標が明確でそれを目指して遊べるため、子どものやる気を育ててくれる。個人バトルやチームバトルなど遊び方も多様なので、ぜひみんなで100回跳んでキングを目指してほしい。