特別企画

【ちょい組み】ハセガワの「VF-1J/A バルキリー“バーミリオン小隊”」を組んでみた

ハセガワの腕の見せ所、エンジンの組み立て

 航空機としても、バルキリーとしても重要な部位となる脚部(メイン・エンジン)を組み立てます。エア・インテークはバルキリーの立体物としては他にない設計がされているといいますか、ハセガワの腕の見せ所の構造となっていると感じました。ファンブレードへ向かって絞り込まれる構造の吸入口とそれを覆う外部装甲がとても薄く表現されています。

【機体:脚部:エア・インテーク】
可動機構を持たないため可能となった吸入口が最大の見どころ!残念なのは合わせ目が中央に走るのでこの処理が大変そうなところでしょうか

 バルキリーの足首にあたるメイン・ノズルを組み立てますがこのノズル内に上下3本ずつ、両脚で12本にもなるフィンを取り付けます。こういった細かいパーツの接着にはサラサラではなく、ちょっと粘度がある接着剤のほうがよさそうです。メイン・ノズルは開いてアフターバーナー状態にもできるのが楽しいですね。

【機体:脚部:メイン・ノズル】
このフィンの取り付けがあまりガイドが深くないので位置決めにちょっと苦労しましたが、完成するととてもカッコよくなります

 脚部の途中ですが機首部の前輪と脚部の後輪のランディング・ギアを組み立てます。ここもとてもシャープな設計と構造でハセガワのノウハウを感じることができました。それゆえかとても細かいパーツ、それも取り付けガイドがほぼ無しに等しいパーツがあり、”>”の形をしたトルク・リンクと呼ばれる緩衝装置が難易度高いです。粘度の高い接着剤でいったん仮止めしてゆっくり合わせていきました

【ランディング・ギア:前輪・後輪】
可変・可動モデルではギアの折り畳みのためのシリンダーやアーム類はここまで細かいものはありませんね。ハセガワならではのディテールですね

 ランディング・ギアが接着されるまで他の部分を進めます。頭部は2種、VF-1JタイプとVF-1Aタイプの2種がセットされていて選択式となっています。この2種なのでこのキットはTV版「超時空要塞マクロス」の”バーミリオン小隊”ということになります。Jタイプはガンプラチックな2重の挟み込み式で驚きもあり内部の割りは写真取り忘れ、Aタイプは間違って劇場版タイプのカメラを付けてしまっています。

【頭部】
A型用の劇場版カメラは後で外すことに……このA型のランナーは劇場版との共通品でもあります

 コクピットはバスタブ構造となっています。完成後はほぼ見えなくなってしまいますが、足元のラダー・ペダルやメインパネル、サイドコンソールやシートを取り付けていきます。一気に戦闘機へと様変わりしていく様子は作るこちらもどんどんテンション上がっていきます!キチンと塗り分けてデカールを貼るととんでもなく迫力のディテールが出そうです。

【コクピット】
パイロットを乗せるとさらに楽しくなりますね。左腕がずれているので最後に調整したいと思います

 続けて機首も組んでいきましょう。とても重要な部位なので仮組してどういう合わさり方をするか確認しておきました。この時点ではすんなり合ったのですが、コクピットを組み込んでみるとどうにも合いません。コクピットの接続部をちょっとずつ削りながら何度か合わせて調整したらうまく合ってくれました。こういうその場作業も模型製作の醍醐味と言えますね。

【機首】
たっぷりの接着剤と洗濯ばさみでがっちり固定させます。機首の中央に走る合わせ目が目立ちますね。ノーズ・コーンが別パーツなら素晴らしいですね

 脚部へ戻りましょう。先ほど組んでおいたランディング・ギアとエア・インテークとノズルを組み込んでいきます。この1/48スケールのVF-1は脚部エンジン(熱核反応タービンエンジン「FF-2001」)がモールドされているのが最大の特徴となっていて、脱着できるわけではありませんがこのモールドの上に外装パネルを乗せることができます。うまく塗り分けられればここも迫力が出るところですね。ノズルは丸いパーツが関節となっていますがあまり確実に固定されるわけではありませんでした。

【脚部:エンジン】
基本的に着陸状態ですからノズル固定でもよかったかもしれませんが、ここは作り手が選べる構造とも言えますね

 細かい部分を組み立てていきましょう。両腕の間にガンポッドを挟んだり、ボディに翼や尾翼を組み付けます。機首のアンテナや丸一モールドがこれまた小さく取り付けに神経を使います。ここまで組んできたそれぞれのパーツを並べてみるといよいよ完成に近づいてきたのがわかります。これくらい組んでみるとマスキング等が必要になりますが、ここらで塗装に入ってもいいと思えました。

【細部】
ランディング・ギア収納庫の扉の接着もガイドが小さいので慎重に見極めて組み付けます

 ほとんどの部分が出来上がりました。腕部はボディに接着するしかありませんのでひとまず先に組み込んでおき、乾燥させるためにこれで一晩置いておきましょう。機首や脚部はスライド式になっているのでひとまず接着しないでおきました。パイロットもあまりに作業が遅くて遊び始めたようです。

【それぞれの部位が完成】
そんなとこで遊んじゃダメです

 各部が出そろいましたので、ここでクリアーパーツを組み込んでいきましょう。ほとんどが極小パーツなのと季節柄か静電気の影響を受けて思うように作業ができないことがありましたので飛ばさないようにすることと、接着剤がはみ出すと途端に汚くなってしまうので最大限の注意を払って作業しなければなりません。A型頭部のカメラもここでTV版に戻しておきました。

【クリアーパーツ】
クリアーパーツのほとんどにガイドがありません……ここにきて最大の挑戦状が届きました!