レビュー

「DX超合金 VF-1Sバルキリー ロイ・フォッカースペシャル/ スーパーパーツ」レビュー

「俺、先輩のバルキリーに乗せていただきます」、TV版の名場面が蘇る機体!

【DX超合金 VF-1Sバルキリー ロイ・フォッカースペシャル】

開発・発売元:BANDAI SPIRITS

発売日:2020年11月28日

価格:19,800円(税込)

ジャンル:アクションフィギュア

全長:約300mm(ファイター時)



【DX超合金 TV版VF-1対応スーパーパーツセット】

開発・発売元:BANDAI SPIRITS

発売日:2020年12月17日

価格:8,800円(税込)※プレミアムバンダイ専売

ジャンル:オプションパーツ

 DX超合金シリーズで展開されるマクロスシリーズ、2018年末にTV版VF-1J一条輝機が1/48スケール相当の大きいサイズで登場した時から同じくTV版VF-1Sロイ・フォッカースペシャルを待ち望んでいた方も多かったのではないでしょうか。実際にはその前に劇場版VF-1S一条輝機が発売されたことでそのシリーズ展開のベクトルが広がったのも今後の展開にさらに期待させるものがありました。

 そして今回満を持してTV版VF-1Sロイ・フォッカースペシャルが発売されることになりました。今回はバルキリーの宇宙用装備である「DX超合金 TV版VF-1対応スーパーパーツセット」も併せてレビューしていきます。

【DX超合金 VF-1Sバルキリー ロイ・フォッカースペシャル】
TV版ロイ・フォッカースペシャルが登場!

 「DX超合金 VF-1」は、最初のVF-1Jから始まり、様々な機種が展開しています。過去には開発者のインタビューや、VF-1Jのレビューも掲載していますので、併せてお読みください。

VF-1S バルキリー ロイ・フォッカースペシャルとは

 まず「超時空要塞マクロス」の「VF-1」シリーズについて簡単に紹介します。「超時空要塞マクロス」は1982年スタートのTVアニメーションシリーズです。全宇宙を舞台に行なわれている星間戦争に地球が巻き込まれ、西暦1999年に宇宙から謎の宇宙船が飛来。その宇宙船(後のSDF-1マクロス)を調査し再建を進める中で異星人の身長は10mほどの巨人だということが判明。さらに異星人のオーバーテクノロジーを獲得した人類はその巨人の軍隊”ゼントラーディ軍”と戦うために”VF-1”(ペットネーム・バルキリー)という可変戦闘機を開発、人型ロボットに変形することでゼントラーディ軍と戦える戦力を保持できることになった。VF-1バルキリーの開発経緯はこういう感じです。

【「マクロススペシャル」、「超時空要塞マクロス」 初回放送 第1話&第2話合体版】

 「超時空要塞マクロス」は単なるロボットアニメというだけではなく、物語は登場人物や状況などの三角関係が多重におりなすドキドキの展開だったり、戦争を終わらすのは地球人のアイドル歌手「リン・ミンメイ」の歌だったりするなど当時のアニメの中でも異色の作品で、当初全23話で完結する予定でしたが全36話に延長されるほどの人気TVアニメとなりました。そして2021年になってもマクロスシリーズが展開(「劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!」が公開予定)されるほどその後のアニメシーンに多大な影響を与えた作品でもあります。

 そしてロボットアニメに革命を起こした脚部が逆関節になったガウォーク形態はスタッフ陣がスキー旅行に行って思いついたものだそうです。このキャラクター性がバルキリ―シリーズがオンリーワンであることの証明ですよね。ファイター~ガウォーク~バトロイドへのスムーズで無理のない3段変形のアクションのかっこよさに当時誰もが驚き、シビれまっくたのではないでしょうか。

 ロイ・フォッカーは一条輝のよき先輩で、輝の父とアクロバットチームを組んでいたとされる人物です。劇中の統合戦争では180機を撃墜したという逸話があるほどの撃墜王でVF-1開発時のテストパイロットを務めるなどその操縦技術はまさに統合軍のエースパイロットです。そのフォッカーの超時空要塞マクロスでの乗機が”VF-1S ロイ・フォッカースペシャル”となります。

 では商品のパッケージから確認していきましょう。今回紹介する「DX超合金VF-1Sロイ・フォッカースペシャル」は初回限定版で、特別な台座が一緒にパッケージされたものとなっています。バルキリー本体と台座の2つのパッケージを特別なスリーブで覆ったものとなっています。

【DX超合金 VF-1S:パッケージ】
上から初回限定版スリーブ表裏、本体パッケージ表裏、初回限定特別台座表裏です

 それではパッケージを開けていきます。箱の中はブリスターパッケージとなっていて尾翼は折りたたまれていますがVF-1Sのファイター形態で収納されています。機体は白ベースに黒と黄色でカラーリングされた機体が見事に再現されています。ブリスターパックを上下に開いていく瞬間がたまらなくワクワクしますね。開けたら一通り眺めてから機体本体を取り出します。DX超合金であること、1/48スケール相当のその大きさは手にずっしりと重量感も相まってそれだけでも満足感が高い瞬間です。

【DX超合金 VF-1S:ブリスター】
初回限定版でなくてもスタンドは付属していて、すべての形態で飾ることができます

 尾翼や裏返して頭部をカバーしているビニールを外して、尾翼を立てるとすでにVF-1Sファイターがその手に!手の上でいろいろと角度を変えて眺めてるだけでその形状にうっとりしてしまいます。いやもう、これが美しすぎる形状なんです。1984年のタカトクトイス製バルキリーと比較してもしょうがないのですが技術の進歩がすごすぎますね。

【DX超合金 VF-1S:開封】
1/48スケール相当の大きさが満足度が高いですね。そして細かく塗り分けられた我らがロイ・フォッカー少佐が!

美しすぎるファイター形態、初期型のコクピットを再現

 バルキリーの立体化の際はまずファイター形態の形状が美しいことがなによりも大事にされることが多いですよね。DX超合金のVF-1シリーズは1/48スケール相当ということもありその大きさを最大限に生かすことで各形態がすばらしいプロポーションとなっているのが特徴です。

 ファイター形態においてもどこかが極端に崩れているということもなく腕部・脚部も固定するツメなどでがっちり固定されグラつくこともありません。ファイター形態では両脚部の内側に収まる腕部がバトロイド形態を優先すると細くなってしまうこともあるのですがこの太さは力強ささえ感じられます。

【DX超合金 VF-1S:ファイター形態】
いやもう美しいの一言です。そして効果的なロック機構でまったくグラつきません

 翼も左右独立可動、フラップも上下できますから豊かな表情付けができます。頭部も機首後端に”埋まる”形で収納されています。バルキリーシリーズは航空力学を盛り込んでデザインされているとのことですので突起物は空力に影響を与えますから設定上はなるべくつるんとなめらかな線で表現されています。立体化の際はここがどのような処理になるのか毎回楽しみな部分です。

 エアインテークもぬかりなく再現、惜しむらくはインテークシャッターが別パーツ化されていて変形させていると意外とポロリが発生しやすいところでしょうか。これは2年前のDX超合金 VF-1J 一条輝機から改修されてはいませんでした。足首は超合金ならではのダイキャスト製で重量感バッチりです。手触りも別感覚でひんやりしています。

【DX超合金 VF-1S:ファイター形態】
インテーク内タービンブレードもメタリックな塗装で質感が素晴らしいです

 コクピット周りを見ていきましょう。このキャノピーがバブル形状で設計されていて正面をはじめいろんな角度から見ても素晴らしいの一言です。キャノピーをゆっくり開けるとキャノピーフレームにはデザインされたツメがあって雰囲気も素晴らしいです。コクピットには我らがロイ・フォッカー少佐が搭乗しています。TV版の”BLOCK A”と言われる初期型のコクピットが再現されていて、フォッカーも中央の操縦桿と左のスロットルに手を置くスタイルで立体化されています。

【DX超合金 VF-1S:ファイター形態】
パイロットが搭乗しているだけでリアリティが段違いに上がります
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