レビュー
「DX超合金 VF-1Sバルキリー ロイ・フォッカースペシャル/ スーパーパーツ」レビュー
2021年1月14日 00:00
ブービーダックを出動させろ、整備班にはそれで伝わる!
今回、TV版のスーパーパーツが商品化されました。スーパーパーツというのはVF-1バルキリーの宇宙での航続時間を延長し、武装を強化させる“追加装備”です。VF-1は大気圏内ならば熱核エンジンにより空気から推進剤を供給できるため理論上は無補給で飛び続けることができ、宇宙でもそのまま行動できるのですが、スーパーパーツは化学式液体燃料ロケットブースターに加え、マイクロミサイルポッドなどを装備し、武装を強化します。
このスーパーパーツはTV版のミサイルポッド装備型に加え、劇場版の2連装ビーム砲を搭載した「ストライクパック」と呼ばれる装備も存在します。今回のものはTV版のため、両方のブースターの前部にはマイクロミサイルポッドが装備されています。商品はTV版を再現するためのパーツがぎっしりつまっています。ブースター横には赤い統合軍マーク、付属する6発の対艦反応弾のヘッドも赤くなっており設定どおりになっています。
コードネーム:ブービーダックを与えられた一条機の早瀬大佐護衛の任務での激しい戦闘シーンはTV画面にくぎ付けになったものです。パーツを眺めていると劇中でのスーパーパーツへの換装シーンがとてもかっこよかったのを思い出されます。最終決戦前に各VF-1にスーパーパーツを取り付けるところで脚を若干折り曲げる形で巨大なブースターとプロペラントを装着するシーン、特別感がすごかったですよね。
スーパーパーツ全身にわたってくまなくマーキングが施されてリアルな印象です。完成品ではこういったマーキングは印刷で実現されているのでデカールやシールのようにリアル感を崩すこともなくとてもいいですよね。スーパーパーツを装備するとその迫力に圧倒されてしまいます。ブースターノズルのメタリックの塗装も素晴らしいですね。スーパーパーツは付けたままでも変形可能です。
遊びやすさと大きさに満足。これからの展開にも期待
DX超合金バルキリーシリーズの完成度の高さには毎回驚くばかりです。細かいことを言えばインテークシャッターがポロリするとか可動ハンドでのガンポッドの握りが弱いとか何もないわけではないのですが鑑賞用ではなく十分遊ぶことにも対応できる強度や遊びやすさを兼ね備えているのが素晴らしいと思います。
その遊びやすさも1/48スケール相当という大きさ、シリーズ中一番シンプルな構造でもあるVF-1ということもあると思います。さすがにタカトクトイスの1/55バルキリーみたいに「君は何秒で変形できる?」みたいな遊びは難しくもありますが、無理なく変形させられてポージングもばっちり決まって大人が遊ぶのに十分すぎるスペックを持ったバルキリーに仕上がっていると思いました。
先日、「DX超合金 VF-1Dバルキリー」の発売と「アーマードシステム」の商品化検討が案内されました。VF-1Dは一条輝が劇中で初めて乗ったバルキリーであり、フォッカーやミンメイとの関係が明確になる重要なバルキリーです。VF-1Dは複座型ですのでコクピット周辺やコクピットカバーの構造がどのようになるのかがとても気になる部分ではないでしょうか。合わせて輝の愛機「ファンレーサー」も同梱されるとのことで楽しみがさらに広がりましたね。
VF-1Dが発売されれば今回のVF-1Sと共にTV版超時空要塞マクロスの1~2話までのシーンを再現できます。筆者としてはVF-1Dのコクピットブロックが分離できるようになって、VF-1Sの腕部に取り付けできれば完璧と思っているのですが皆様はいかがでしょうか。そういう夢をいだかせてくれる、とてもすばらしいフォーマットになっているDX超合金のバルキリーシリーズの今後の展開に期待したいと思います。
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