特別企画

付録と侮ること勿れ! 超本格的なセルフレジ体験ができる「幼稚園」5月号の付録をつくってみた

いざ! お会計へ! バーコードを読み取るセンサーの性能の高さに感動

 それでは最後に実際に遊んでみよう。まずレジ側面から覗くセンサーユニットのスイッチで電源を入れ、レシートを指定の場所にセットする。そして商品をカゴに入れてレジ台に置いたら準備完了。いよいよスキャン開始となる。

 さて、ここで遊び方を確認すると「商品に印字されているバーコードをセンサーに近づける」とある。試しにポテトチップスを近づけてみると「ピュン! 208円」と女性の機械的な声で金額を読み上げてくれる。思わず「ポテチ高っ!」とツッコミを入れたくなってしまった。また物によっては、なかなかバーコードに反応しないのか、ここかな? そこかな? とセンサーの前でぐるぐると商品を回して何度も試行錯誤。この感じは実際のレジでの、バーコードが通らないあのもどかしさと全く同じ。慣れていけばレジマスターにならぬ、スキャンマスターになれるかも。

 いやはや、ものすごくハイテクだなと感心してしまったが、夢を壊してしまうと、センサー部はバーコードを読み取っているわけではないのだ。実際には、センサー部が暗くなることでセンサーが反応する仕組みとなっている。小学館の担当の方にこの事実を知らされるまで、すっかりバーコードを読み取っているものだと思い込んでしまった。そのごっこ遊びのリアルさたるや、恐るべし。

センサーユニットの電源スイッチ
金額画面が表示されたらスイッチを入った証となる
レシートは斜め上からセットするのがポイント
商品をかごに入れて
かご置き場に置いて、いざお会計へ
マイバッグも用意しよう!
ポテトチップスをスキャン
208円と読み上げてくれるのと同時に金額も表示される
スキャンの度にマイバッグへ商品を詰めていこう

 ちなみに値段表示のパターンは全部で24パターンも収録されているとのこと。これが結構なランダム仕様で、スキャンした商品が思わぬ値段だったりして、今度の会計で食パンやオレンジジュースの値段はいくらになるかなと、何度もスキャンして楽しむことができた。また、上述したようにセンサーはバーコードを読み取っているわけではないので、お家に置いてあるモノをスキャンさせて楽しむのもいいだろう。

 商品のスキャンのたびに「スキャンした商品を袋詰めするか、荷台に……」という警告アナウンスを心の中で流しつつ、マイバッグに商品を詰めていく。そして最後にレジの上部にあるボタンを押すのだが、ここで制作の序盤、ドッキングに苦戦したあのパーツの正体が明らかとなる。押してみるとなんとレシートが出てきたのだ。実はこれはレシートを排出するボタンで、押すとスーっとレシートが出てくる仕掛けになっていた。折り方の工夫とたった1個の輪ゴムだけで、ここまでの装置が出来るとは「幼稚園」の付録の凄さに改めて恐れ入った次第であった。

最後にレジ上部にあるオレンジのボタンを押してみる
すると……
レシートが出てきた!
スキャナーはレジの側面に印刷されていた

 なお、今回は残念ながら用意されていなかったが、巻頭の綴じ込み付録には「お買い物ごっこ用のお金」もついてくる。ここまで紹介した体験の流れは商品のスキャンから袋詰めまでであったが、そちらを使えば紙幣投入口にお金を入れて支払いの場面も遊ぶことができるとのこと。そちらはぜひ本誌をゲットして確認してみていただきたい。また「幼稚園」は企業コラボ企画が大変人気で、雑誌自体すぐに完売となることが多いという。作ってみたいと興味のある方は、ぜひ早めに購入することをおすすめしたい。

 もう何年ぶりだろうかというくらい久しぶりの工作ではあったが、大人になってもやはり工作遊びは楽しいものだと改めて実感できた。また幼児向けとして特別な道具を必要とせず、簡単かつ単純な作業を基本としながら一緒に作るであろう大人の心をもガッチリ掴む「幼稚園」の付録の巧さに脱帽するばかりだった。ぜひ作って遊んでみていただきたい。筆者が幼稚園児だったころ、雑誌の付録はクルマやヒーローのシールだったりと、そこまで記憶に残らないものが多かった気がする。それが時代を経て、日常的にある「レジ」という作業が実はおもしろいものだと大人であっても気づかせてくれる、そんな素敵な体験が雑誌の付録で味わえるとは、今の子供は羨ましいなとさえ感じた。

 幼児向け雑誌の付録と侮ることなかれ。「幼稚園」5月号は本日4月1日ごろに発売。子供から大人まで夢中にさせる工作遊びと本格的なセルフレジ体験が待っている。