特別企画

食玩「Gフレーム」を“金属色”で塗装してディテールアップ!

可動に優れた食玩フィギュアを塗装でさらにかっこよく!

 「ギラリとした金属感を塗装で出せないだろうか?」、設定画の通りに色を塗るのが塗装ではありません。樹脂をあえて金属色に塗る……BANDAI SPIRITSの「METAL BUILD」や「METALROBOT魂」といったフィギュアは間接部や外装の隙間から、金属の内部パーツを効果的に見せることで、フレームすべてが金属かのような存在感をもたらしています。

 この手法で「食玩フィギュアをディテールアップしてみよう!」というのが今回のテーマです。“フレームを金属にする”というテーマにぴったりなのがバンダイの「Gフレーム」です。可動骨格に外装をつけるというコンセプトで、全高11cmほどのフィギュアでありながら、かっこよさと可動を実現しています。

 今回、このGフレームのフレーム部分を金属に塗装すれば、かっこよく高級感のある仕上がりになるのではないか? 今回は「金属色でフィギュアをディテールアップする」というテーマで取り組んでいきたいと思います。

 今回は金属色を活かすための塗装、この金属色をアクセントにした外装のディテールアップに挑戦してみました。この金属色にフォーカスした塗装は小さなフィギュアはもちろん、ガンプラにも応用できると思います。

フレームパーツにアーマーを取り付けることで可動とスタイリングを両立した食玩フィギュアに

「Gフレーム11 ガンダム試作1号機」をディテールアップする!

 「Gフレーム」はバンダイから発売されている食玩シリーズで無可動骨格にアーマーをつけた「アーマーセット」と、可動骨格に武器がついた「フレームセット」を合わせることで、食玩でありながらハイクオリティのフィギュアになります。

 この食玩フィギュアは人気が高く、店頭では売りきれることも多い。今回は2020年10月に発売されていた「Gフレーム11」の「ガンダム試作1号機」の「アーマーセット」、「フレームセット」を入手しました。

 まず無塗装状態で、可動フレームにアーマーパーツを取り付けてその可動性を見ていきましょう。

【可動とかっこよさを併せ持つ食玩フィギュア】
かなりクオリティが高い食玩フィギュアです
そしてこの可動! 通常のアクションフィギュアを超えるほどに可動関節と、可動域があります
もちろん、武器を持ったポージングもばっちり決まります!!

 今回筆者は初めて「Gフレーム」を触ったのですが、そのディテール表現と可動関節に驚きました。もちろん、武器を持ったポージングもばっちり決まります!! とても食玩とは思えないクオリティです。

 このリッチな食玩フィギュアに、“金属色”を盛り込めばさらにカッコイイフィギュアとなるはずです! それではここから塗装を加えることで、イメージチェンジをしていきましょう。

チラ見えするフレームに金属の輝きを

 まずは可動フレームを塗装することで亜鉛合金に似た金属感を表現していきます。しかもエアブラシなどの専門的な設備を使用せずに筆塗りで仕上げていきます。

 今回使用する塗料は「クレオスのMr.カラー 焼鉄色」です。

クレオスの「Mr.カラー 焼鉄色」160円(税別)

 焼鉄色でフレーム全体を塗装していきます。筆塗りでの塗装において一番難しい点は筆ムラです。今回での塗装では筆ムラに注意して塗装を行っていきます。今回の塗装では大きめの筆を使用していきます。塗料を乗せていく際は筆を置いていくように色を乗せていくことでムラを発生しにくく仕上げていきます。また、1回で塗装を完了させるのではなく乾かしながら塗装をしていくことでより、ムラが発生にくくなります。

【フレームを金属色に!】
右半分を塗装してみました。金属色を塗装で加えることで樹脂とは違った質感にしていきます
フレーム全体を金属色で塗装。光が当たるとギラリと輝きます。塗装前とは大きくイメージが変わったと思います。このフレームにアーマーをつけることで、質感は変わるでしょうか?

 塗装が完了したフレームパーツを見てみると、塗装前と比べて少し明るい色味となり、塗料の金属粒子が輝くことで亜鉛合金に近い渋い輝きが出ていることが見えると思います。たった1色を塗装しただけですがかなり雰囲気が変わったのではないでしょうか?

 それではアーマーを取り付けてみましょう。

【アーマーをつけてみたが……】
つけてみましたが、当初の予想と違いフレームを覆う部分が多く、あまり質感が変わりません。ここからどうすればよりかっこよくできるでしょうか?

 関節の隙間からのぞく金属感が素組の状態とはまた一味違ったかっこよさを見せてくれていると思います。しかし当初考えたよりもフレームがアーマーを覆い隠している部分が多く、「金属フレームによる面白さ」が活かしきれません。

 どうすれば良いかということで、Gフレームのディテール表現を活かすことにしました。各所に「焼鉄色」を使うことで、ディテール表現を際立たせようと思ったのです。