特別企画
ヘタ仙人の「プラモデルを楽しもう!」、最小限の塗装でキリリと仕上げる!
2021年4月20日 00:00
ズゴック最大の魅力、アイアンネイルを塗る!
アイアン・ネイルはGMの腹も貫けるように鋭利な感じに!
アイアン・ネイルはズゴックの最大の見せ場。ここを塗ると印象が大きく変わります。こういうところを細かく仕上げると、見栄えがぐっと上がるのでやってみたいと思います。
まずは恒例の分解作業から。
このツメですが、小さくて持ちにくい。そこで、模型店などで販売されているクリップ付きの竹ひごを使いました。「猫の手」などの商品名で販売されています。手元になければ、未塗装の部分にテープなどを巻きつけてねじり、固定するなどしてもいいと思います。
そしてこのツメ、根本とツメ本体に段差があるんですね。なので、そこを塗り分けるといわゆる「情報量」が増えて奥に別の色がチラリとのぞく感じになるかなと。そこで根本はレッドで塗装しました。「モビルスーツの内側は赤がカッコいい」なので。
そして、ツメ本体はちょっと計画があり、暗い色にしました。使ったのは「ガンダムガンメタリック」というガンダムマーカーです。もっとも、この色はたまたま私がチョイスしただけなので、みなさんお好みで。「暗くてキラキラしたやつ」みたいな決め方でよろしいかと思います。
そして、ここで少し、模型ならではの技法を使ってみたいと思います。それは「ドライブラシ」です。簡単に言えば、カスカスに乾いた塗料がついた筆で、パーツをこするという方法です。微妙に塗料がついて、凹凸が浮き出してきます。
実はドライブラシは、やるのは簡単ですが上手にやるのはそこそこ難しい。乾きすぎたら塗料が乗らないし、焦って生に近い状態でやると筆跡が残ってしまいます。ちなみに、写真の通り、私は未だにうまくできません。うまいドライブラシは、本当に「ふわぁ~」っとカスミのように色が乗っているのです。模型店店頭に飾られているプロモデラーの作品や、上手い人の作品を、ぜひ見てください。
さて、これでツメは完成! なのですが、ここでまた思いつきが。ツメの、三角錐状のカバーには円状のモールド(彫刻)が施されています。ここに、前回ご紹介したスミ入れをホワイトで行なったら見栄えがいいのでは? いきあたりばったりに、ちょっとやってみました。
そして! ついにアイアン・ネイルの完成です!
というわけで、作業完了です!
もう少し手を入れてよりかっこよく仕上げてみる
うーん……。なんかなあ。どうもなあ。なんだか、そんなに印象違いますかねぇ。まあ確かに、今回はちょこちょこと手を入れて(部分塗装をして)完成というテーマではあるものの、今ひとつ代わり映えがしないなあと。特に胸のダクトですね。成形色とあまりにも似た色で、なんだか努力の甲斐がイマイチ感じられませんなあ。
よし! 少しやり直そう!
胸のダクトをシルバーにしてみたいと思います。
当初は塗装した上からシルバーを塗ったのですが、今ひとつうまく行かなかったので、消しペンで全部塗装を剥がして最初からやり直しました。バレないならば無精も大いにいいのですが、さすがに単に汚くなってしまうのであれば、丁寧に作業するしかないですね。
そして、さらに気になる点が。それはこちら。……ツメの根本に塗り残しが。これはさすがに目立ちます。分解してリタッチしましょう。
というわけで、今度こそ完成といたします!
せっかくですので、少しポーズを取らせて遊んでみました。
これにて、部分塗装についての紹介記事を終わります。塗装と言っても、ガンダムマーカーを使えば塗り絵と同じどころか、はみ出しを拭き取ったりやり直したりが可能ですし、失敗したところで「どうということはない」ものです。冒頭で申し上げたとおり、プラモデルの楽しみは「ディレクション」にあります。その手始めとして、部分塗装は意外と低予算で、そして手軽に楽しめますので、ぜひお試しを。
(C)創通・サンライズ