特別企画

さすがゴッグだ! 「ゴッグの日(5月9日)」にそろえたい魅力的な立体物

 5月9日は「ゴッグの日」である。ジオン軍の水陸両用モビルスーツ。それまでの「機動戦士ガンダム」の雰囲気から大きく変わった、いかにも“怪獣”然としたその姿は印象的だ。

 アニメにおいては機雷がきかず、ハイパーハンマーすら受け止め、その強力な爪でザクマシンガンでも傷がつかなかったガンダムの頭に穴を開けるという、その“強さ”が印象に残るロボットだった。グフやドムも強敵だったが、ゴッグ、ズゴックは強力な上、“水中の戦い”という新しい緊張感をもたらした。

 ……とはいえ、やはりそのずんぐりむっくりした姿は「機動戦士ガンダム」以前のロボットアニメ、悪の軍団が送り出す敵ロボットのようで、「機動戦士ガンダム」を“新しいリアルを提示したアニメ”と捉えていた筆者にとって、ゴッグのデザインはやっぱりちょっとかっこよくなかったなあ、と言う印象がある。

ずんぐりむっくりな体型はそれまでのザクやグフ、ドムとは違う雰囲気だ
衝撃的なハイパーハンマーを受け止めるシーン

 しかしその後、パネルラインなどを追加したモデラーの作例や、「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」に登場する「ハイゴッグ」といった“かっこいいゴッグ”に触れることで印象が変わる。また、「水陸両用MSで水冷式の方式を活用することで、MSサイズのメガ粒子砲を初めて実現した」という設定もグッと来る。「結局1年戦争のMS全部好きだよね?」と言われるとそうなのだが、今見ればこの独特のデザインは印象深い。

 このゴッグの立体物としてやはり最もスタンダードなのは「HGUC 1/144 ゴッグ」だろう。アニメ当時のシルエットを再現しながら、足裏などに細かいモールドが入っている。手を縮ませた水中巡航形態も差し替えで再現可能だ。

【HGUC 1/144 ゴッグ】
2000年03月発売、価格は880円(税込)

 リッチなフィギュアとしては「ROBOT魂 <SIDE MS> MSM-03 ゴッグ ver. A.N.I.M.E.」だろう。エフェクトパーツでモノアイを刺し貫かれる様子まで再現、さらにゴッグに全く攻撃が効かなかった「大口径バルカン重装甲車」までセットになっている、“ゴッグマニア”にはたまらない内容だ。

【ROBOT魂 <SIDE MS> MSM-03 ゴッグ ver. A.N.I.M.E.】
2017年8月発売、価格は6,600円(税込)

 ジオン軍の水陸両用MSは“ジオン水泳部”と言われることもあるが、まさにそういった軽い雰囲気で楽しめるのが「BB戦士238 ゴッグ&アッガイ&ゾック」だ。SDアレンジで表現されたMSたちはとてもかわいらしい。簡単に組むのも、しっかり作り込むのも楽しいキットだ。

【BB戦士238 ゴッグ&アッガイ&ゾック】
2002年8月発売、価格は6,600円(税込)

 もう1つ、ゴッグの後継機「ハイゴッグ」の立体物で個人的に印象深い「ROBOT魂 <SIDE MS> MSM-03C ハイゴッグ ver. A.N.I.M.E.」をピックアップさせて欲しい。ズゴックが陸戦能力を強化した水陸両用MSならば、ゴッグの後継機であるハイゴッグは水中からの奇襲能力を強化した機体と言うイメージだ。怪物的な雰囲気の多関節の長い腕。強力なハイメガ粒子砲に加え、奇襲用のハンド・ミサイルユニット。劇中の表現以上にどんな活躍をさせられるか想像するのも楽しい。

【ROBOT魂 <SIDE MS> MSM-03C ハイゴッグ ver. A.N.I.M.E.】
2018年11月発売、価格は8,140円(税込)