特別企画
【ちょい組み】カブ乗りが、フジミ「1/12 NX1EX-2 ホンダ スーパーカブ110」に挑戦!
アニメ「スーパーカブ」で盛り上がる今、プラモデルでカブに触れよう!
2021年6月14日 00:00
- 【1/12 NX1EX-2 ホンダ スーパーカブ110】
- 開発・販売元:フジミ模型
- 発売日:2020年2月9日
- 価格:3,960円
- 種類:プラモデル
- 全長:約15.5cm
現在放送中のアニメの中で、筆者の琴線に強く触れた作品が「スーパーカブ」である。未見の方に内容を解りやすく伝えると、ホンダ「スーパーカブ」を手に入れた事で、孤独な少女の青春が大きく変わる物語だ。
このアニメはとにかくバイク、そしてスーパーカブならではの描写が丁寧なのだ。キックスターターのやり方、ガソリンがなくなったときの焦る気持ち、ウィンカーを出しっぱなしにして慌てて消すといった描写1つ1つに筆者は思わず頷いてしまう。そして自分もバイクに乗りたくなる。
特に筆者はオートバイ歴32年で、ホンダ車6台を乗り継いで来て、現在乗っているのが「クロスカブ」という110ccのカブだ。そんな筆者にとってアニメ「スーパーカブ」はストライクで、プラモデルでも作りたくなった。今回の「ちょい組み」では、その旬な題材の「ホンダ スーパーカブ」のプラモデルを、実際にカブに乗っている筆者が造ってみての感触をお届けする。
飽きのこないデザインと、気の置けない存在感が楽しい「スーパーカブ」
プラモデル製作の前に、少しスーパーカブの概要と、筆者の思いを語らせていただきたい。オートバイに興味がない方でも、「ホンダ スーパーカブ」という名前は聞いた事があるだろう。郵便屋さんの赤いカブ初め、最も身近なオートバイと言っても良いのではないか。
スーパーカブは1958年に誕生し、マイナーチェンジされながらもレイアウトやデザイン、エンジンの基本設計はそのままに世界生産累計1億台を突破した……等々、逸話には事欠かない。そんな「スーパーカブ」の素晴らしさ、スゴさを語っているとキリがないので興味が湧いた方はホンダの公式サイト等をチェックして頂きたい。
前述したように、筆者はオートバイ歴32年で、ホンダ車6台を乗り継いで来て、現在乗っているのが「クロスカブ」という110ccのカブだ。
「クロスカブ 110」は、オフロードの風味を湛えているが、基本的には「スーパーカブ」を踏襲したデザインとメカになっている。スポーツタイプやオフロードタイプなど様々なバイクを乗り継いで50歳を迎え、カブの飽きのこないデザインと、気の置けない存在感がふと心に染みて購入に至った次第である。
筆者にとっても「スーパーカブ」はとても身近な存在だ。今回は「フジミ1/12 ホンダ スーパーカブ」シリーズの「1/12 NEXTシリーズNo.1 EX-2 ホンダ スーパーカブ110(クラシカルホワイト)」に挑戦し、カブ乗りの経験も合わせてレビューしていきたい。
スナップフィットと色分けで、初心者でも組み立てやすいフジミの「スーパーカブ」
フジミ模型ではオートバイシリーズ第1弾として1958年式の初代スーパーカブ「1/12 BIKE1 ホンダ スーパーカブ C100 1958年」を発売。さらに2019年には、「はめ込み式」のNEXTシリーズオートバイとして当時現行だった2017年式「1/12 NX1EX-1 ホンダ スーパーカブ110」を(バージンベージュ)(アーベインデニムブルーメタリック)の2色で投入した。フジミではこの「NX1 スーパーカブ」のバリエーションを続々と展開している。
この「スーパーカブ」は何度か再販もされる人気シリーズとなっている。しかしアニメ「スーパーカブ」の主人公・小熊の愛車である1999年式の50cc(劇中では52ccにアップ)はまだ商品化されていない。今回筆者が購入したのは、交番のお巡りさんを思わせる「1/12 NEXTシリーズNo.1 EX-2 ホンダ スーパーカブ110(クラシカルホワイト)」になる。
1/12の「スーパーカブ」にしては意外と大きめな箱を開封すると、色分けされたランナーが14枚入っている。一見して部品点数が多く感じるが、パーツの間に余裕がある為で、部品点数はゴムタイヤ含めて70点程だ。実車の各パーツに近い成形色になっているので、塗装する事なく元の色合いを再現している。また、ハメ込み式なので元のパーツの形そのままの物も多く、分解したスーパーカブを眺めている様な気持ちになる。
説明書は日本語のみの表記で、字は大きくて読みやすい。最初に部品の切り離し方とシールの貼り方が詳しく記されている。組み立てに必要な工作と言えるのはこの2つだけで、あとははめ込むだけだ。はめ込む順番も解りやすく書いてあるので、プラモデル初心者も安心して組み立てられるだろう。
用意した工具は、ちょい組みという事で必要最小限、プラスチック用ニッパー、ピンセット、デザインカッターの3つで挑む事にした。
では実際に組み立てていこう。組み立ての一番最初はタイヤである。オートバイが走行時、地面と接しているのはタイヤだけで、基本となる部分でもある。ブレーキのディテールがとても細かく、その再現度合いに驚かされる。それだけに細かいので、切り放す時にうっかり折ったりしないように気を付けよう。
続いてエンジンとスイングアームが一体になったパーツでリアタイヤを挟み込む。エンジンのヘッドに「HONDA」のロゴのシールを貼る。
そして組み上がったエンジン、前後輪をフレームで挟むと、早くもオートバイらしくなった。ここに「これぞカブ」、と言える特徴的なレッグシールドを付ける。
と、ここで問題発生。ホーンカバーがうまく収まらず、力を入れたら下の凸部分が折れてしまったのだ!
原因は、フレームをランナーから切り放した痕が接合面に残り、左右がピッタリ合っていなかった為だと思われる。この為、上の凸部一点での支持になったが、特に問題なく固定できたので幸いだった。
さらにシートとリアキャリア、マフラーとカブらしい細部を付けていくと、よりカブらしさが漂ってくる。
残るはハンドル部。スイッチ類のシールが恐ろしく細かいので、慎重に貼っていこう。