特別企画

【年末特別企画】冬休みに作りたい「スケールキット」5選

車や戦車に戦闘機。素組みでも楽しめる実物モチーフのプラモデルを紹介

 こんにちは。ヘタ仙人です。これまで数回、プラモデルの製作状況などを記事にしてきましたが、年末企画ということでスケールキットをいくつか挙げてみました。

 プラモデル初心者であれば、キャラクター系のプラモデルに比べてスケールキット(実物を模型にした商品)はなかなか手を出しにくいジャンルではないか? と思います。確かに色を塗るのが前提だったりはしますけれど、そこを敢えて塗装せず、組み立てだけを楽しんでみるのもいいかもしれません。

 また、実はマシーネンクリーガー(Ma.K.)のキットもラインナップしていて、厳密にはスケールではないものの、スケールキットらしい楽しみが味わえると思います。

「タミヤ 1/48 ドイツ 重対戦車自走砲 ナースホルン」

  • 発売日:2021年11月13日
  • 価格:2,420円
  • メーカー:タミヤ

 第二次大戦中に登場したドイツの「ナースホルン」は88mm砲を搭載した自走砲で、戦車同士の大規模戦闘が行われたクルスクの戦いで初陣を飾った車両です。タミヤがこれを、1/48スケールで立体化。1/48MM(ミリタリーモデル)シリーズとしては100番目の製品となります。

 タミヤの戦車プラモデルといえば1/35スケールを思い浮かべますが、お手軽サイズの1/48スケールということで、初めての方にはオススメではないかなと思います。また、自走砲は戦車に比べると脇役に感じるかもしれませんが、砲塔部分が露出している構造なので、完成後もメカニックな魅力が味わえるところが嬉しいですね。キットには車長のフィギュアも付属しているので、ちょっとした情景も楽しめそうです。

「タミヤ 1/48 傑作機シリーズ No.121 1/48 マクダネル・ダグラス F-4B ファントムII」

  • 発売日:2021年7月10日
  • 価格:8,360円
  • メーカー:タミヤ

 1960年代から、ベトナム戦争をはじめ長らく現役として活躍し続け5000機以上が生産されたF-4 ファントムII。キットは海軍型のF-4B ファントムIIを再現していますが、今年の模型誌では大いに取り上げられた一作でした。

 クオリティはもちろん、組みやすさにもちろん定評のあるタミヤ製品なので、プラモデルが全く初めて、ということでなければ、手にとってみても面白いと思います。商品の公式サイトにてプロモデラー長谷川伸二さん(長谷川迷人)が登場する解説動画も公開されているので、そちらも必見。

「ウェーブ S.A.F.S. type R ラクーン」

  • 発売日:2021年10月
  • 価格:3,520円
  • メーカー:ウェーブ

 以前記事でも紹介した、「Ma.K.」シリーズの代表的なメカであるS.A.F.S.のキットです。S.A.F.Sは右手が「エクサイマー高出力レーザーガン」になっているのが標準ですが、このtype R ラクーンはマニピュレータを装備しています。

 キット自体は再生産に新規デカールをつけたもので、純粋な新製品とはいえないかもしれませんが、スナップフィットでフル可動モデルになっているので、Ma.K.に初めて触れる方にも、手にとっていただければと思います。

「タミヤ 1/24 スポーツカーシリーズ No.360 1/24 NISSAN フェアレディ 240ZG」

  • 発売日:2021年6月12日
  • 価格:4,620円
  • メーカー:タミヤ

 1971年に登場したフェアレディZの最上級モデルで、実車は40代の方であれば馴染み深いのではないでしょうか?

 模型関連の識者によれば、近年日本の模型メーカーによるカーモデルは新しい試みが続いており、この240Zもそのひとつ。たとえば窓枠が別パーツになって塗り分けが不要だったり、メッキ部分には貼るだけで金属の光沢が再現可能な「インレットマーク」(シール)が付属したりと、作りやすさにも注力されています。

「ハセガワ ニッサン スカイラインGT-R (BNR32) 中/後期 1/24スケール」

  • 発売日:2021年12月15日
  • 価格:3,520円
  • メーカー:ハセガワ

 カーモデルからはもうひとつ。ハセガワのスカイラインGT-Rにも注目したいところ。GT-Rの三代目となるBNR32型の中期型/後期型を再現したキットで、窓の塗り分けシールによって、塗装時のマスキングも楽になるはず。

 また、ヘッドライトの鏡面にメッキパーツを使用し、フロントバンパーのラジエター開口部にはポリネット(網目のパーツ)も付属しています。クルマ関連はなかなか手が出ない、という方もいらっしゃるかと思いますが、まずは塗装はおいておいて、組み立てから始めてみてはいかがでしょうか。

「アオシマ 静岡おでん」

  • 発売日:2021年12月
  • 価格:2,420円
  • メーカー:青島文化教材社

 昭和生まれの人間ならば、一度は、かいわれ大根が育てられる水車小屋やお城のプラモデルを作ったことがあるはず。アオシマの「移動販売」シリーズは、そうしたマインドを呼び起こさせる商品群で、この「静岡おでん」のほか、たこやき、やきとり、スターケバブなどがラインナップされています。

 アオシマといえば、イカ釣り漁船やコンバインなどユニークで貴重なテーマを商品化してくれることで定評があります。ロボットや飛行機、戦車だけではなく、こうした戦わないメカも、見ようによってはカッコよかったり美しかったりしますので、遊び心を満たすためにも、手に取りたい一品ですね。

巣篭もり需要でプラモデル人気は拡大。素組みでも楽しめるスケールキット

 この1年を振り返れば、昨年から引き続いて、いわゆる巣篭もり需要でプラモデル自体の人気は陰りが見えない状況です。もちろんこうした人気は、ガンプラをはじめとしたキャラクターキットだったり、女の子プラモデルだったりに拠るところが大きいと思います。が、スケールキットには、クルマ好きであればクルマを、歴史好きであれば(今回は取り上げていませんが)城を、戦史好きであれば戦車や飛行機を、といった具合に、キャラクターキットとはまた別の、間口の広さと奥深さがあります。まずは色を塗らず、組み立てだけでも楽しんでみてください。