特別企画
ダイソーTCG「蟲神器」、ブースターパック第2弾体験会レポート
21種類の新カードを使って新しいメカニズムを体験
2023年5月30日 18:06
- 【蟲神器ブースターパック第2弾】
- 今夏 発売予定
- 価格:110円(税込、1パック)
- ※店舗によって取り扱いは異なる
2023年5月28日、秋葉原のTCGレストラン「リシャーダ」でTCG「蟲神器」の第2弾先行体験会が開催された。「蟲神器」は、100円ショップ大手のDAISO(ダイソー)が2022年11月7日に発売を開始したダイソーオリジナルTCGで、スターターセットもブースターパックも税込み110円で購入できるという価格の安さとシンプルで奥が深いゲーム性で、人気を集めている製品だ。
TCGは、定期的に追加されるブースターパックによって、新しいカードが使えるようになり、新たなコンセプトのデッキを作ったり、既存のデッキを強化できることが魅力である。「蟲神器」では、ブースターパック第2弾が2023年夏に発売されることがアナウンスされており、プレイヤーから大きく期待されている。
ブースターパック第2弾の発売日は、現時点では公表されていないが、今回実施された先行体験会は、その第2弾の一部のカードをいち早く使って対戦ができるというイベントである。5月27日に大阪で第1回目が開催されており、秋葉原が2回目となる。今回、秋葉原の先行体験会に参加してきたので、その様子をレポートする。
スターターセット+新カード3種類6枚でデッキを構築
秋葉原で開催された「蟲神器」第2弾先行体験会には、参加希望者の中から抽選で選ばれた約20名が参加した。参加希望者は200人を大きく超えており、かなりの倍率だったとのことだ。今回の参加者の中には、静岡から参加された方もいるなど、全国から集まっている様子だった。
「蟲神器」そのもののルールについては、プレイレポートを掲載しているので、そちらをご覧いただきたい。
また、第2弾先行体験会で公開された新カード21種類については、「蟲神器」を開発した大創出版の西田大(にしだだい)社長へのインタビューをご覧頂きたい。
まず、参加者には、スターターセットの箱が配られた。この箱には、スターターセットのカード40枚と第2弾の新カード3種類6枚(1種類につき2枚ずつ)が入っており、この合計46枚のカードを組み合わせて20枚のデッキを構築し、参加者同士で自由に対戦を行なうというのが体験会の内容だ。なお、デッキを構築する際には、かならず第2弾の新カード6枚をすべて入れるというのが、今回の体験会のルールだ。
新カード3種類6枚というのは、もちろんランダムで配られるわけではなく、新弾の新メカニズムや注目カードを活かせるようなシナジーを持った3種類のカードがセットになっている。そのセットは全部で7種類あり、それぞれ3種類ずつの新カードが含まれているので、3×7で21種類の新カードがお披露目されたことになる。なお、その7種類のセットについても、西田大社長インタビューの記事で紹介しているので、そちらをご覧いただきたい。
デッキ構築時間は10分程度で、デッキ構築ができた人から対面の参加者と対戦を開始する形になっていた。
相手と新弾のカードを交換することも可能
25分ごとに席を移動して、別の相手と対戦を行なうようにアナウンスが行なわれ、参加者は多くの方と対戦を楽しんでいた。ゲームデザイナーや開発担当、イラスト担当者も体験会に参加しており、プレイヤーからの質問に直接答えていた。また、相手と新弾のカードを交換して、別のギミックを体験することも可能で、参加者は和気あいあいと盛り上がっていた。体験会は約3時間にわたって行われたが、あっという間に終わった印象である。
幼虫から成虫に「変態」するメカニズムとセミデッキが面白そう
今回、筆者は体験会に直接参加したわけではないため、実際に第2弾のカードを使ってプレイをしたわけではないが、体験会終了後に参加者数名に話を訊いたところ、第2弾で追加された術カード「白夜の羽化」(場に出ている「幼虫」カードをエサ場に置き、手札からその虫の成虫のカードを場に出す)を使った「変態」デッキと「テイオウゼミ」を中心とするセミ科デッキが強かったという意見が多かった。「幼虫」と書かれたカードは第1弾にもあったが、第1弾では「変態」メカニズムはなかったため、事実上あまり意味がなかった。ここでポイントとなるのが、手札の成虫と場の幼虫を交換するのではなく、場の幼虫はエサ場に置くということだ。つまり、いわゆるマナ加速的な役割も果たす。
今回の体験会では1コストでエサ場を増やすカードはスターターセットに入っている「虫の息吹」1枚だけであったが、コスト1の「ミツツボアリ」も<蜜をためる>でエサ場を追加できるため、例えば、後攻1ターン目に「虫の息吹」か「ミツツボアリ」でエサ場を加速、2ターン目に3コスト使えるので、3コストの幼虫(新弾の「アレクサンドラトリバネアゲハ(幼虫)」や第1弾の「ナミアゲハ(幼虫)」など)を出して攻撃後、0コストの「白夜の羽化」を使って、成虫カードを手札から出して攻撃すれば、3ターン目には5コスト使えることになる。幼虫から変態した成虫はターン終了後に破壊されるわけではないので、かなり強い動きといえるだろう。
セミ科デッキは、新弾のカード「テイオウゼミ」の能力<セミの帝王>を活かす動きが強い。<セミの帝王>は出たときに、捨て札にあるセミ科の虫を1枚場に出せる(そのターンは攻撃できない)というもので、ターンに1回という制限もないので、1枚目の「テイオウゼミ」の<セミの帝王>で、捨て札にある「テイオウゼミ」を場に出せば、さらにその2枚目の「テイオウゼミ」の<セミの帝王>で、さらに1枚セミ科の虫を捨て札から場に出せる。「蟲神器」では同名カードを2枚までしか入れられないため、「テイオウゼミ」を連鎖させるのはかなり難しいが、手札からコストを踏み倒して虫を出せる「玉響の蠢き」やエサ場からコストを踏み倒して虫を出せる「蜉蝣の閃き」などを使えば、ターン終了踏み倒した虫は破壊されて捨て札に行くので、早めのターンで強いセミ科の虫を踏み倒して捨て札に置くようにすれば、<セミの帝王>をより強く使うことができる。
それ以外にも第2弾で追加される新メカニズムや新カードはまだまだたくさんある。どんなデッキが作れるようになるのか、第2弾の発売が待ち遠しい。
リシャーダでは「蟲神器」公認大会や交流会が頻繁に行なわれている
ところで、今回の第2弾先行体験会の会場となったリシャーダは、食べたり飲んだりしながらTCGを楽しめる店というコンセプトで誕生した店舗で、「マジック:ザ・ギャザリング」の大会や交流会などが開催されているが、店舗で販売していないTCGやボードゲームを持ち込んでプレイすることも可能だ。「蟲神器」にも力を入れている店舗で、毎週公認大会を開催しているほか、「蟲神器」交流会も頻繁に行なっている。
また、「蟲神器」の新品パックの販売は行なっていないが(西田社長インタビューでもあったとおり、「蟲神器」はダイソー店舗のみでの販売となっている)、シングルカードの売買は行なっており、1枚10円から「蟲神器」のカードを購入することができる。「蟲神器」のクジも販売されているほか、交流会参加賞としてカードが1枚もらえるクジ引きも実施している。ドリンクを飲んだり、カレーを食べたりしながら、TCGを遊べるちょっと変わった店なので、興味を持った方は是非行ってみてはいかがだろうか。