特別企画

「マジック:ザ・ギャザリング」30周年記念イベントが開催中!

貴重なカード原画や5,000枚以上のカードが展示、新セットの秘蔵資料も公開

【マジック:ザ・ギャザリング 30th ANNIVERSARY CELEBRATION TOKYO】

9月1日~9月10日開催

会場:渋谷 RAYARD MIYASHITA PARK

開催時間:11時~21時

入場料:1,500円(当日入場券)

 ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは、トレーディングカードゲーム(以下TCG)「マジック:ザ・ギャザリング」(以下、マジック)の発売30周年記念イベント「マジック:ザ・ギャザリング 30th ANNIVERSARY CELEBRATION TOKYO」(以下MTG30th ANNIVERSARY)を2023年9月1日~9月10日に東京渋谷のRAYARD MIYASHITA PARKで開催している。入場料は1,500円(当日券)で、入場時に使うリストバンドとフォイル仕様の「邪悪を打ち砕く」プロモカードがもらえる。

 マジックは、1993年に発売が開始された世界初のTCGであり、今年で30周年を迎える。MTG30th ANNIVERSARYは、発売30周年を祝うマジック史上最大規模の都市型イベントであり、世界初公開作品を含む貴重なカード原画や30年の歴史を彩る5,000枚以上のカードの展示や新セット「エルドレインの森」に関する秘蔵資料の公開、プレイラウンジなど、盛りだくさんの内容だ。ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは5年前にも、新宿でマジック25周年を祝うイベントを開催したが、今回はそのときよりもさらに規模を拡大しての開催となる。実際に行ってきたので、その様子をたっぷりレポートする。

RAYARD MIYASHITA PARKのエントランスや館内をマジックがジャック

 RAYARD MIYASHITA PARKは、宮下公園があった場所に建設された商業施設であり、公園としての機能は屋上に移設されている。RAYARD MIYASHITA PARKの渋谷駅に近い側のエントランスの上には、マジックのカード裏面の巨大イラストが飾られ、館内のさまざまな場所にマジックのポスターが飾られ、キャラクターなども出現していた。South 2Fの吹き抜け広場は、祝祭空間「Celebration Ground」となり、大きな柱状のディスプレイが設置され動画が流れているほか、現代アーティストによるマジックをモチーフとしたコラボアート作品が展示されている。Celebration Groundは入場券などが不要で、誰でも見ることができるエリアだ。

【RAYARD MIYASHITA PARKをマジックがジャック】
エントランスの上にはマジックのカード裏面の巨大イラストが飾られていた
館内には「マジック:ザ・ギャザリング 30th ANNIVERSARY CELEBRATION TOKYO」のパネルがいくつも設置されていた
床にも展示会場やプレイヤーズラウンジの場所を示す案内が貼られていた
エスカレーターの手すりにもマジックのカード裏面イラストが
South 2Fの吹き抜け広場に大きな柱状のディスプレイが設置されていた
祝祭空間「Celebration Ground」にはさまざまなコラボアートが展示されていた
Celebration Groundには、マジックの生みの親リチャード・ガーフィールドと現在のマジックの主要デザイナーのマーク・ローズウォーターからのメッセージが掲示されていた
柱状ディスプレイにはマジックの動画が表示され、来場者の注目を集めていた
吹き抜け部分は天井が鏡になっているので、より空間が広く感じられる
柏木瑠河氏のコラボアート
三ツ矢想氏のコラボアート
フードコートの外窓にマジックのポスターが貼られていた
こちらは初期のブースターパックのデザイン
フードコートの中の天井下のモニターにも30th ANNIVERSARY CELEBRATION TOKYOの映像が流れていた

5,000枚ものカードや貴重な原画、複製画などが展示されている「マジックミュージアム」

 MTG30th ANNIVERSARYの会場は「マジックミュージアム」、「エルドレインの森 ワールドガイド」、「プレイヤーズラウンジ」、「オフィシャルアニバーサリーストア」の4つのエリアに分かれている。

 メイン会場であるマジックミュージアムの場所はSouth 3FのSAIで、入場には入場券を買うことで貰えるリストバンドが必要となる。マジックミュージアムには、マジック30年の歴史を彩った合計5,000枚ものカードと、世界初公開のものを含むカードの貴重な原画や複製画が展示されている。

 カードでは、世界に1枚しかない「Shichifukujin Dragon」(七福神ドラゴン)や1枚3,000万円するものもあるアルファ版パワー9などが、目玉の展示であろう。また、プレインズウォーカーやフライデーナイトマジックのプロモカード、「Secret Lair」なども一堂に展示されているのは壮観だ。さらに、カード単体だけでなく、「サイカトグ」「アブザン・アグロ」などそれぞれの時代を象徴するデッキも展示されている。

 また、「北斗の拳」などで有名な原哲夫氏が描き下ろした「漆月魁渡」の原画や天野喜孝氏の「戦慄衆の将軍、リリアナ」の複製画なども見物だ。

【貴重なカードや原画などが展示されている「マジックミュージアム」】
「マジックミュージアム」の入口
最初の部屋には、デジタルのカードアートが展示されている
「Secret Lair October 2022 Superdrop」の新川洋司氏のカードアート「ファイレクシアの変形者」
「灯争対戦」の日本オリジナルアートプレインズウォーカーの展示。山本章史氏のカードアート「ビヒモスを招く者、キオーラ」
「ストリクスヘイヴン:魔法学院」の日本画ミスティカルアーカイブの展示。三好載克氏の「初子さらい」
「イコリア:巨獣の棲処」のゴジラシリーズの展示。KOTAKAN氏の「決戦兵器、メカゴジラ」
「神河:輝ける世界」ショーケース版の展示。加藤綾華氏の「浅利の司令官、理想那」
「神河:輝ける世界」ショーケース版の展示。TAPI岡氏の「西の樹の木霊」
次の部屋にはカードの原画や複製画が展示されている。近寄って撮影することは禁止されている
その次の部屋には30年を彩ったさまざまなカードが展示されている。こちらはアルファ版やベータ版など初期のカード
アルファ版とベータ版、アンリミテッド、アラビアンナイトが1993年に発売されたカードである
右にあるのが世界に1枚しかない「Shichifukujin Dragon」。最も希少なトレーディングカードの1枚としてギネスに認定されている
左の柱にはこれまでに登場した基本土地が展示されている
こちらには1998年~2004年に発売されたカードが展示されている
ユニークな絵柄が多い「Secret Lair」
2012年~2015年に発売されたカードが展示されている
コラボセットの「ユニバースビヨンド」
フライデーナイトマジックのプロモカード
中央の柱には高価なアルファ版パワーナインが展示されている(近寄っての撮影は不可)
それぞれの時代を象徴するデッキも展示されている
2000年を象徴する「パララクス補充」。「リプレ」とも呼ばれる
2002年を象徴する「サイカトグ」。一撃必殺コンボを搭載した青黒コントロールである
2004年を象徴する「電結親和」。圧倒的な速度と爆発力を誇る
2015年を象徴する「アブザン・アグロ」。「包囲サイ」が雑に強い
2019年を象徴する「シミック・フード」。「王冠泥棒、オーコ」が強すぎて、スタンダードから順に禁止になった
最後の部屋にも貴重な原画や複製画が多数展示されていた

「エルドレインの森」の秘蔵資料が公開されている「エルドレインの森 ワールドガイド」

 2023年9月8日発売の新セット「エルドレインの森」の設定資料が世界で初めて公開されていることもMTG30th ANNIVERSARYの目玉の一つだ。エルドレインの森の設定資料が公開されている場所はSouth 3F En STUDIOで、「エルドレインの森 ワールドガイド」と呼ばれている。こちらも入場にはリストバンドが必要だ。エルドレインの森 ワールドガイドには、「エルドレインの森」の設定資料がファイルに綴じられた形式で展示されており、来場者はページをめくって中を見ることができる。設定資料は英語で書かれているが、美しい挿絵が各ページにあるので、絵を見るだけでも楽しめるだろう。

【秘蔵資料が公開されている「エルドレインの森 ワールドガイド」】
エルドレインの森 ワールドガイドの入口
En STUDIOは通路側に細長い窓があり、通りすがりの人も中を覗くことができる
エルドレインの森 ワールドガイドの中の様子
「エルドレインの森」の基本設定資料
「エルドレインの森」のキャラクター設定資料

フリープレイやプレリリースイベントが楽しめる「プレイヤーズラウンジ」

 そして5年前に開催されたMTG25周年記念イベントと、今回のMTG30th ANNIVERSARYの最大の違いは「プレイヤーズラウンジ」の存在だ。MTG25周年記念イベントでは、会場があまり広くなかったため、会場内にマジックをプレイするスペースは用意されてなかった。MTG30th ANNIVERSARYでは、North 3F orがプレイヤーズラウンジとして開放され、フリープレイや「エルドレインの森」のプレリリースイベント、マジックのティーチングなどのイベントが行なわれる。また、スペシャルコラボドリンクなどを楽しむこともできる。

 プレイヤーズラウンジは、マジックミュージアムやエルドレインの森 ワールドガイドと同じ3Fにあるが、細長いMIYASHITA PARKの南端と北端に位置する形になり、距離はかなり離れている。プレイヤーズラウンジには、シールド戦などで利用する基本土地も用意されており、手ぶらでプレリを楽しむことができる(プレリリースイベントなどへの参加にはあらかじめ申し込みが必要)。

【プレイヤー同士で交流できる「プレイヤーズラウンジ」】
プレイヤーズラウンジの入口
プレイヤーズラウンジの中の様子
テーブルの上には基本土地が用意されている
ソファ席もある
「エルドレインの森」のプレリリースキットも並んでいた
バーカウンターもあり、スペシャルコラボドリンクなどを楽しめる

限定グッズが販売される「オフィシャルアニバーサリーストア」

 オフィシャルアニバーサリーストアの場所は、North 1F POP UP SPACEである。オフィシャルアニバーサリーストアでは、MTG30周年記念の限定グッズが販売されている。キーホルダーやプレイマット、スリーブ、Tシャツ、ジャケットなどのグッズが販売されているが、その多くはMTG30th ANNIVERSARY限定販売であり、グッズを買いたいという人で行列ができていた(列が長くなると入場整理券を配布している)。

【記念グッズが販売される「オフィシャルアニバーサリーストア」】
オフィシャルアニバーサリーストアの入口は道路に面している
オフィシャルアニバーサリーストアの中の様子
マナのキーホルダー
受注販売される複製原画(プロモカードは付属しない)。左が「邪悪を打ち砕く」で、右が「シヴ山のドラゴン」
左がTシャツ、右が「シヴ山のドラゴン」ジャケット
プレイマットやTシャツなど

マジックをモチーフにしたコラボメニューも提供

 また、館内のいくつかのカフェやレストランで、MTG30th ANNIVERSARYコラボメニューが提供されている。例えば、「天狼院カフェ SHIBUYA」では、「Unfinity」の食物トークンを再現したベリーマジックパンケーキや「ラヴニカのギルド」「ラヴニカの献身」のストーリーに登場した、「ラル・ザレック」が食べていたカレーを再現した「ラブニカ風バターチキンカレー」などが提供される。コラボメニューを提供する店舗は全部で7店舗あり、合計10種類のメニューが用意される。コラボメニューを注文すると、メニューごとに異なるデザインのオリジナルステッカーがもらえるのも嬉しい。コラボメニューの注文には、リストバンドは不要だ。

 MTG30th ANNIVERSARYは、30周年記念イベントにふさわしい大がかりなイベントで、見どころも多い。マジックをプレイしている人はもちろん、プレイしたことはないが興味を持っている人も、是非行ってみてはいかがだろうか。

【コラボメニューも楽しい】
館内の数カ所にコラボメニューのパネルが設置されている
コラボメニューを提供している店舗の一つ「天狼院カフェ SHIBUYA」
天狼院カフェ SHIBUYAでは3種類のコラボメニューを提供しているほか、マジック関連の書籍なども販売されている
店内には30th ANNIVERSARYのポスターも掲示されている
左上が「エルドレインの森」で活躍するジンジャープルートのクッキーがかわいい「ジンジャープルート”サマーフロートフィズ”」。マナに対応した5色から選べる。中央は「ラヴニカ風バターチキンカレー」。辛めだが美味しかった
食物トークンを再現した「食物トークンの食物”ベリーマジックパンケーキ”」
コラボメニューを注文すると1品につき1枚、こうしたステッカーがもらえる