特別企画
100円ショップのプラモ工具でプラモデルを作ってみた【春特集】
2025年3月31日 00:00
スポンジやすり&3ステップつめみがき
□「ダイソーネットストア」の「スポンジやすり(細目用)」ページ
□「ダイソーネットストア」の「つめみがき(3ステップ)」ページ
ミニニッパーとデザインナイフで組立こそ問題はなかったが、ところどころの切り口の白化など気になる箇所もある。
そこでやすりを使用して断面をより滑らかにし、白化した箇所を目立たないようにする。デザインナイフではやりすぎるとパーツそのものを抉ってしまうので、ヤスリで整えるのがオススメだ。
今回使用するヤスリは薄いスポンジヤスリで平面だけでなく、曲面にも対応できる。番手は600番、800番、1000番がある。低い番手ほど処理面が粗目となり、高いほど細かくなっている。
なので、600番から1000番までヤスリをかけることでパーツの違和感を少なくすることができる。
個人的には少し気になるので、ここで「3ステップつめみがき」を使用していく。本来は爪を整えるための爪磨きアイテムだが、プラモデルではヤスリの仕上げとして使用することができる。
3面の板を合わせた三角柱型のデザインで、平面の処理がしやすいものとなっている。それぞれの面には「STEP1」から「STEP3」までふられ、「STEP1」から表面処理をしていく。
これによってより細かく表面を磨き上げ、「STEP3」では光沢のある仕上がりとなる。
ヤスリ+「3ステップつめみがき」で気になっていたゲート跡も目立たなくなり、より完成度の高いものとなる。また、ヤスリをかけた後は細かい削りカスがパーツに付着しているので水で洗い流そう。その際、細かい隙間に詰まっているものもあるので、柔らかい歯ブラシなどで洗うのがオススメだ。
クリアエポキシ強力接着剤
□「ダイソーネットストア」の「クリアエポキシ強力接着剤」ページ
ここからは合わせ目消しを紹介していく。
今回は非武装状態の脚部の合わせ目をクリアエポキシ強力接着剤で埋めていく。合わせ目消しをすることでより自然な仕上がりにすることができる。合わせ目消しに入る前にゲート処理をすることをオススメする。
クリアエポキシ強力接着剤は合わせ目からはみ出すくらい盛る形になるのでなるべく凹凸を少なくするためにしておきたい。
クリアエポキシ強力接着剤は2つの溶剤を混ぜ合わせて使用する。その際は瞬間接着剤用スティックを使用することで混ぜるための受け皿とスティックを確保できる。
溶剤を混ぜたら、合わせ目を消したいパーツに塗布していく。一度組み立てたパーツをデザインナイフなどで隙間を広げ、ばらした状態にしてから使用する。そして、再度組み合わせることで余分な接着剤が表面にはみ出す量にしたい。
なお、クリアエポキシ強力接着剤は自然乾燥で約24時間必要となる。
自然乾燥が終わったら、はみ出した接着剤をダイヤモンドやすりで削り、そこから再びスポンジヤスリで磨いていく。
クリアエポキシ強力接着剤は透明な仕様で乾燥後に白く濁ることもなく、ヤスリで磨いた後の見栄えも損なわないものとなっている。なお、「バーゼラルド Animation Ver.」の脚部は細かいなし地仕上げによる半光沢の質感となっているが、ヤスリで磨くとその魅力を落としてしまうので気を付けてほしい。
シャーペンによるスミ入れ
□「ダイソーネットストア」の「シャープペンシル0.3mm」ページ
ここからはスミ入れを紹介していく。スミ入れはモールド部分に塗料を流して、ラインを強調することだ。
今回は簡単にシャーペンを使用してラインを強調させていく。「バーゼラルド Animation Ver.」は武装モードの背部ユニットや脚部などメカ造形が施され、そこにはモールドが施されている。
そこに0.3ミリのシャーペンでモールドをなぞり、ラインを強調させていく。
スミ入れが完了し、「バーゼラルド Animation Ver.」が完成した。スミ入れ前では少し平坦な印象だったウサミミのような頭部の装備やメカ造形にメリハリが入り、立体感が強調される。
また、完成したプラモデルの保管として「SIKIRI」シリーズが便利だ。「バーゼラルド Animation Ver.」の場合、「SIKIRI 3V」で本体から武装まで保管することができる。
「SIKIRI 3V」では全高約155mmのサイズまで保管でき、「バーゼラルド Animation Ver.」本体を分解することなく保管することができた。
□「ダイソーネットストア」の「SIKIRI 3V 深型」(税込220円)ページ
以上、100円ショップアイテムで「バーゼラルド Animation Ver.」の組み立てを紹介してきた。
100円ショップで販売されているアイテムでも十分にプラモデルを組み立てることができる。スポンジヤスリやつめみがきなどで表面処理もしやすく、クリアエポキシ強力接着剤での合わせ目消しなどプラモ製作の入門に必要なものが揃えられる。
ただ個人的にニッパーはプラモデル用の使用をオススメしたい。ランナーからのパーツを切り取る時に力を必要とし、組み立ているとストレスに感じ、断面もやまなりでデザインナイフでの処理の手間が大きくなってしまう。
弊誌では入門向けニッパーの紹介記事も掲載を予定しているので、こちらもぜひチェックしてほしい。
(C) KOTOBUKIYA (C)Masaki Apsy (C)Toriwo Toriyama
(C)KOTOBUKIYA / FAGirl Project