特集

大好きな新幹線を気軽に楽しもう! 京商エッグ「リビングトレイン」

眺めて、手に取って、動かす! 省スペースで楽しめる間口の広い鉄道模型

【リビングトレイン】

2021年10月9日発売

価格:3,850円(税込)

全長:約400mm

重量:約250g

 京商エッグの鉄道模型「リビングトレイン」をご存じだろうか? 記念すべき新幹線第1号「東海道新幹線 0系」、最新の「東海道新幹線 N700S」そして「北陸新幹線 E7系」、「東北新幹線 E5系」という4種の新幹線を4両1セットで再現した鉄道模型である。

 ボディにダイキャストを用い、重量感のある質感を実現、各車両の特徴を再現した造型、机の上にディスプレイしても、持ち運んでも楽しめる"間口の広さ"が大きなセールスポイントだ。さらに別売の「スイッチバックレール(電動式セット)」を使うことで”動かす”ことができるのだ。電気式の鉄道模型とはひと味違う手軽さが、「リビングトレイン」のセールスポイントだ。

 京商エッグは本格RCメーカーである京商のトイモデルブランド。「リビングトレイン」は新しい鉄道模型として、幅広いユーザーのニーズに応える製品となっている。本稿では「リビングトレイン」の基本要素、その造型と機能、楽しみ方を紹介していく。眺めて、触って、動かして楽しい製品である。

【【京商エッグ】リビングトレインシリーズ】

気軽に持ち運べ、ディスプレイも楽しい、"遊び"を考えた鉄道模型

 「リビングトレイン」は新幹線をモチーフに4種が発売されている。最初の新幹線「リビングトレイン 東海道新幹線0系」と、最新の「リビングトレイン 東海道新幹線 N700S」に加え、北陸を走る「リビングトレイン 北陸新幹線 E7系」、東北から北海道までをカバーする「リビングトレイン 東北新幹線 E5系」となっている。

 「リビングトレイン」とはどんな鉄道模型なのか、「リビングトレイン 東海道新幹線0系」で製品の特徴を紹介していきたい。本製品のモチーフは昭和39年より運行を開始した東海道新幹線0系。丸みを帯びた先頭車両は“新幹線”という新しい乗り物を多くの人に印象づけた。「リビングトレイン 東海道新幹線0系」は、その特徴を精密に再現している。

 「リビングトレイン 東海道新幹線0系」の先頭車両の大きさは112.4mm、重さは約80g。手のひらに載り、日本で人気の高いNゲージの鉄道模型と変わらないサイズだ。大きな特徴がダイキャスト製のボディだ。金属の肌触りと心地良い重さがある。運転席や客室の窓にはクリアパーツが使われている。台座部分は樹脂製で、車輪にもダイキャスト、車軸には銅が使われている。客室や運転席のドアはモールド(溝)で表現されており、特徴的な青いラインも塗り分けられている。0系ならではの魚の背びれのようなアンテナも、もちろんしっかり造型されている。

【リビングトレイン 東海道新幹線0系】
最初の新幹線0系を再現。ダイキャストボディにディテールの細かい造型が魅力だ
先頭車両の大きさは112.4mm。コレクションしやすいサイズ

 ただ、鉄道模型のファンの視点では、より精巧なNゲージの鉄道模型と較べるとディテールが少なく感じるところもあるだろう。特に車輪周りと、客車についているはずの「パンタグラフ」が省略されているところは目立つ。こういった省略は、「リビングトレイン」が"持ち運ぶ"という遊びを考えてあえて省略した部分だ。ダイキャスト製の頑丈なボディと、ある程度ディテールを抑えた耐久性重視の造型は、飾って楽しむだけでなく、気軽に鞄に入れて、製品と共に様々な場所に行って欲しい、というメッセージも込められている。

【ダイキャストの質感】
ダイキャスト使用部分が確認できる、無塗装の試作品。ボディが樹脂製のNゲージ鉄道模型と異なる、ダイキャスト製だからこその耐久度の高さ、持ち運びやすさは「リビングトレイン」の大きな魅力だ

 小さな子がお気に入りのミニカーを手に持ち、どこに行くにも一緒に持って行く、というのは見慣れた光景だ。現在ではぬいぐるみやフィギュアと旅行に持ってきて、様々な風景と一緒に写真を撮り、SNSにアップするという人も多い。「リビングトレイン」の耐久性重視の素材や、持ち運び重視のデザインは、ぬいぐるみやフィギュアのように手軽に持ち歩いて欲しいという想いも込められている。手に持ち眺めたり、手で押して転がすなど"遊び"を重視したバランスなのだ。

4両連結するとかなりのボリュームだ
この丸いデザインが0系ならでは
ドアなどもきちんと造型されている

 とはいえもちろん「リビングトレイン」は、ディスプレイモデルとしてもきちんと満足感のある精巧さがある。加えて、「リビングトレイン」ではディスプレイ用の線路が同梱されている。3本のレールが同梱されており、先頭車両だけでも、客車2両と後部車両を加えた4両フルセットでも、車両数に応じてのディスプレイが可能だ。

 新幹線はやはり特別な列車だ。筆者にとってやはり0系は「初めての新幹線」としてとても思い入れが深い。子供の頃に遠くまで旅行に行った、新幹線に乗った、という記憶は強烈だ。「リビングトレイン 東海道新幹線0系」を手に持つと、幼い日の想い出が蘇る。またこの丸いデザインは「ウルトラマン」のジェットビートルなど、”未来の乗り物”のデザインに大きな影響を与えたことなど、SF的視点も楽しい。

客車も特徴を捉えている
車輪は金属製。動力は搭載されていない

 他のモチーフも魅力的だ。N700Sは出張に今でも利用する車両だし、東北を走るE5系は鮮やかなグリーンが印象的。北陸新幹線 E7系は実はまだ乗ったことがない。そのうち日本海の美味を求めて乗ってみたい憧れの車両である。

 机の横にお気に入りのアイテムを置く、というのは楽しい遊びである。筆者はお気に入りのフィギュアやプラモデルを置いていて、眺めたり、時には手に取ってポーズを変えたりしている。「リビングトレイン」はそういった、「手元に置いておいて、時には手に取ってみる」という遊びにぴったりのアイテムだ。そっと指で押して線路を走らせるのも楽しいだろう。

 これまでの鉄道模型は精巧な造型である一方で高価な商品が多かった。またそのポテンシャルを充分に活かす”走行”をさせるためには最低でも畳一畳分以上のスペースが必要な上、電源ユニットやコントロールボックスなど数万円かかる設備が必要となる。鉄道模型は敷居が高いというイメージを持っている人も少なくない。

 低年齢層向けには「プラレール」があるが、こちらはデフォルメ色が強く、大きさもコレクションを並べるにはスペースが必要となる。京商エッグは、コレクションしやすい価格帯と、気軽に遊べるプレイバリューを兼ね備えた新しい鉄道ホビーアイテムとして、「リビングトレイン」を提案するのだ。

4両の車両と、3本のレールがセットとなっている
スペースに合わせたディスプレイが可能

各新幹線の特徴をきちんと捉えたラインナップ

【リビングトレイン 東海道新幹線 N700S】
東海道新幹線 N700Sは、JR東海、JR西日本、JR九州で運行される車両。バッテリーを搭載し停電時でも安全な場所まで自力走行可能。空力を意識した最新のボディは他の新幹線以上に"未来"を感じさせる
【リビングトレイン 北陸新幹線 E7系】
北陸新幹線 E7系は、JR東日本、JR西日本で運行される新幹線。工業デザイナーの奥山清行氏がデザインを担当、中央の青いラインとそれを縁取る金色のラインが印象的だ。キャノピー型の運転台やロゴマークもしっかり再現している
【リビングトレイン 東北新幹線 E5系】
東北新幹線 E5系はJR東日本、JR北海道で運行している新幹線。2011年よりスタート、トンネルに進入するときの気圧の衝撃を考慮したデザインとなっている。グリーン、ホワイト、ピンクのカラーは製品でもしっかり再現されている

 次ページでは「リビングトレイン」の大きな特徴である「スイッチバック走行」を紹介する。「リビングトレイン」は、「スイッチバックレール(電動式セット)」を導入することで、新しい魅力を獲得するのだ。