東京マルイ2025年発売エアガン5選！ 電動・ガス・エアコキ全てを網羅する世界のマルイ【年末特集】

　2025年の東京マルイは、最後までサバゲーマーの話題をかっさらった。12月末、ギリギリのタイミングで投入された電動ガン「電動ガンエボルト M4A1カービン」は、人気のM4シリーズに新機構「M-SYSTEM タイプII」を搭載した新機軸の高性能電動ガンとして話題となっている。

　また、実銃譲りのモジュラー構造を採用した「P320 フルサイズ」にはいじる喜びが従来モデルよりも高められていて、ガスブローバックハンドガンの新機軸となった。その一方で、プラスシリーズや14才以上推奨の「電動ガンRシリーズ」の追加投入により、エントリー層や若年層へとサバゲーの裾野を広げてきている。

　今回は、東京マルイが2025年にリリースした新製品のなかから、特に印象的だったおすすめエアガン5製品＋番外編1点の計6点を紹介していく。

電動ガン「電動ガンエボルト M4A1カービン」

　電動ガン「電動ガンエボルト M4A1カービン」は、東京マルイが新たな電動ガンシリーズとして投入した「EVOLT（エボルト）」の第1弾。無可動実銃を採寸し、アッパー、ロアレシーバー、ハンドガード、グリップ、バッファーチューブといった各部のサイズをリアルに再現。また、上下分割可能な新設計の「シリンダーアッシー」と「ギアBOX」により、リアルなテイクダウンを実現している。

　内部メカニズムには、電動ガン最高峰とも名高い「次世代電動ガンMP5シリーズ」から発展した「M-SYSTEM タイプII」を採用。ギアBOXとMCU（マイクロコントローラーユニット）によって、射撃モードの切り替えやモーター回転の制御、バッテリー電圧や異常の検知・停止まで安全性と制御性が高められている。

　給弾系も専用設計が施されており、81発仕様の専用マガジンには「インナーエレベーションシステム」機構により、BB弾をチャンバーへ確実に送り込むことで給弾不良を抑制している。また、「ワンバイワン ローディングシステム」により、1発ずつ確実に弾を供給する構造も組み込まれている。対応バッテリーは、ストックチューブ内に収めることを想定した新型の「MS・Li-Poバッテリー［スティックタイプ］」（単品8,580円、スターターセット17,380円）だ。

　筆者も早速実射したのだが、その際の印象として、弾道の精度は「次世代電動ガンMP5シリーズ」と同等、もしくはそれ以上と感じられた。また、本モデルはリコイル機構を持たないため、連射時でも着弾が安定しやすい点が印象的だった。リコイルショック機能を追加した「電動ガンエボルトRS FPR Mk IV」への期待も高まるが、サバゲーにおける純粋な戦闘力を重視するのであれば、「電動ガンエボルト M4A1カービン」は非常に有力な選択肢といえるだろう。

ガスブローバック「P320 フルサイズ」

　「P320 フルサイズ」は18歳以上用ガスブローバックハンドガン。全長205mm、銃身長106mm、重量690g（空マガジン含む）で、6mm BB弾（0.20～0.25g）に対応している。動力源は専用ガス、装弾数は26＋1発。なお、「P320用32連ロングマガジン」（5,478円）であれば、32発まで装填できる。

　スライドは強化樹脂製で、フロントサイトやリアサイト、エキストラクター類、スライドリアキャップは、スライドとは別素材で再現。マニュアルセーフティーとスライドストップは左右に備わるアンビ仕様だ。さらに、グリップ前後左右の滑り止めは、一般的なシボ加工ではなく金型にレーザーで彫って再現されている。

　本製品最大の特徴は、実銃譲りのFCU（ファイア・コントロール・ユニット）を核とするモジュラーシステムを採用したこと。工具なしでFCUをグリップフレームから取り外すことが可能だ。内部は直径15mmの大口径ピストンを搭載し、ハンマーをピストン下に置くアンダーハンマー方式、位置ズレを抑えるレイルドエンジン、作動性と傷防止を狙うアウターバレル・ティルトアシスト機構も導入されている。

　弾道の精度は評判の良い同社製「G17 Gen5 MOS」とまったく遜色なく、0.25g弾であれば32m先40cmターゲットにほぼ命中。分解・整備しやすいのもサバゲーに向いた仕様だ。モデルガンのようにいじり、愛でる楽しみを味わえるのも魅力だ。「G17 Gen5 MOS」と並んで東京マルイ製ガスブローバックハンドガンのもうひとつのフラッグシップであることは間違いない。

電動ガン「SG553プラス」

　「SG553プラス」は、電動ガン「プラス」シリーズ第4弾のアサルトライフル。全長はストック折り畳み時516mm/展開時714mmで、銃身長247mm、重量2,395g（空マガジン＋ニッケル水素バッテリー含む）だ。6mm BB弾（0.20～0.25g）に対応し、装弾数は40発。推奨バッテリーは「8.4V ニッケル水素1300mAh ミニSバッテリー」（5,060円）、または「MS•Li-Po［スタンダード］」（単品8,580円、スターターセット17,380円）だ。

　強化樹脂製のハンドガード、アッパーレシーバー、ロアレシーバーに、非光沢ブラック塗装が施されており、重厚な質感を表現。ハンドガード上下左右にはピカティニーレールを備えており、ストックは右側へ折り畳める。また、セレクターは左右から操作できるアンビ仕様で、ホップ調整はコッキングハンドル操作で現れるダイヤルで行なえる。マガジンはシースルーでジョイント連結にも対応しており、素早いマガジンチェンジが可能だ。

　本製品の売りは、FET回路「PLUSシステム」による高い安全性と、セミオート時のキレのよいトリガーレスポンス。また、以前実射した際には、初速の最大最小の差がおおむね1m/sに収まっており、0.2gで30mのヘッドショットを狙えた。0.25gではさらに集弾性が向上する。

　ハンドガード上下左右には20mmレールが用意されており、多くのアクセサリーを装着できるのもいい。長物としては40発という装弾数がやや心許ないが、220連の多弾マガジン「SIG用220連射マガジン」も用意されている。強化樹脂製パーツの剛性が高いので、安心してサバゲーで振り回せる1丁といえる。

電動ガン「AK47R」

　電動アサルトライフル「AK47R」は14歳以上推奨の「電動ガンRシリーズ」の第2弾。全長870mm、重量は空マガジン＋バッテリー込みで2,880g。使用する弾は6mm BB弾0.2g指定で、装弾数67発。指定バッテリーは「8.4V ニッケル水素1300mAh ミニSバッテリー」だ。

　発射パワーは青少年育成条例の安全基準（0.135ジュール未満）に合わせて調整されており、子供も参加する「10禁サバゲー」でも安心して使用できる（ただしフィールド個別のルールは要確認だ）。スタンダードモデルと同様の可変ホップアップシステムを備えており、初速（平均）は0.2g弾でホップ最弱22.5m/s、最強31.7m/s、連射速度の平均は15.4発/秒だ。

　外観は18歳以上モデルとまったく同じ重厚感を実現。金属製パーツや木目塗装、スチールプレス製マガジンにより、大人も満足させるクオリティーだ。ただし、14歳以上推奨モデルであることを識別しやすくするためブルーのマズルリングが装着されている。

　本製品ならではの特徴は、やはりなんと言っても発射パワーを調整するために銃身長（インナーバレル）を34mmの超ショート仕様としたこと。操作感や撃ち味をまったくスポイルせずに、初速だけを安全基準に適合させているのは、「電動ガンRシリーズ」最大の美点だ。

　光学サイトはそのまま取り付けられないが、アイアンサイトが見やすいので、サバゲーで使いやすい。M4系のアサルトライフルと比べると、前から引っかけるマガジン装着方法はやや慣れが必要だが、質実剛健な作りで安心してフィールドに持ち込める相棒となっている。

エアリボルバープロ「M1851 NAVY」

　「M1851 NAVY」は、パーカッション式シングルアクションリボルバーを再現した、10才以上用のエアコッキングガンシリーズ「エアリボルバープロ」だ。全長339mm、銃身長110mm、重量450g（パーカッションキャップ装着時）。6mm BB弾（0.12～0.2g）に対応し、装弾数は6発。動力源を必要としない手動式で、ハンマーをフルコッキングすることで内部ピストンを後退・空気を圧縮し、トリガー操作で圧縮した空気を使ってBB弾を発射する仕組みを採用している。可変ホップアップシステムを備え、脱着可能なシリンダー構造として新規設計されている。

　外観はフレーム上部が開いたオープンフレーム構造を採用し、バレル下にはローディングレバーを備えるなど、パーカッションリボルバーの特徴的な意匠を再現。外装は主に強化樹脂製だが、内部フレームやローディングレバー、シリンダー内部メカには金属パーツが採用されている。シリンダーにはレーザー刻印による装飾が施され、ハンマーはフルコック時にリアサイトとして機能するのがユニークだ。

　本製品最大の特徴は、脱着式シリンダーに対応した新設計の内部メカとエアルート。インナーバレルはアルミ製で前後に可動し、発射時にシリンダーへ密着する構造を採用することで、安定した弾速と命中精度を実現している。また、通常分解が可能で、実銃同様の発射プロセスやメンテナンス手順を楽しめる点も、本製品ならではの魅力といえる。

　10才以上用ということでパワーはそれなりだが、とにかく安定した弾道性能を実現している。近接戦闘で優しく相手プレイヤーを倒すセカンダリーにもってこいの1丁だ。

番外編「BBオートローダー」

　特別枠の番外編として紹介したいのが「BBオートローダー」だ。装弾数は1,600発。マガジンを上部の給弾口に押し付けるだけで自動装填できる手軽さが大きな魅力となっている。給弾速度は約4秒で35発とされており、120連マガジンであれば約14秒でフルチャージできる計算だ。

　本製品の大きな特徴は、メイン給弾口に加えて3種類のアダプターが同梱されていること。これらを組み合わせることで、さまざまな形状のマガジンに対応できる。また、アモボックス（弾薬箱）をモチーフにしたボディーデザインも、サバゲー愛好家の所有欲をくすぐるポイントだろう。

　なにより注目したいのは、修理など東京マルイならではの手厚いアフターサービスを受けられる点。価格は他社製よりやや高めだが、単3アルカリ電池4本を使用する構成のおかげか、装填速度が速いのも見逃せないメリットといえる。

2026年は「電動ガンエボルト」を中心に大きな盛り上がりを見せること間違いなし

　2025年は東京マルイから魅力的な新製品が相次いでリリースされたが、今冬にはシリーズ第2弾として、リコイルショック機能を追加した「電動ガンエボルトRS FPR Mk IV」の発売も予定されている。さらに「電動ガンエボルト」では、アッパーレシーバーおよびロアレシーバーの単体販売も予告されており、カスタム派にとっては見逃せない展開となっている。

　満を持して「M-SYSTEM タイプII」を搭載したM4シリーズが登場するため、2026年のエアソフトガン業界は、このモデルを中心に大きな盛り上がりを見せることになるだろう。