レビュー
東京マルイ「AK47R」レビュー
14才以上推奨モデルながらリアルな外観&20m先狙える実射性能
2025年2月6日 00:00
- 【AK47R】
- メーカー:東京マルイ
- 1月30日発売
- 価格:38,280円(税込)
- 全長:870mm
- 銃身長:34mm
- 重量:2,715g(空マガジン、バッテリー含む)
- 弾丸:6mm BB(0.2g)
- 装弾数:67発
- 指定バッテリー:8.4Vニッケル水素1300mAhミニSバッテリー
- 種別:アサルトライフル
東京マルイから、「電動ガンRシリーズ」の第2弾として、「AK47R」が1月30日に発売された。本製品は、若い世代やサバゲー未経験者などの新規層におすすめの14才以上推奨モデル。
バッテリーを使うことや、操作方法・重量などの関係で14才以上推奨とされているものの、青少年育成条例の安全基準を満たした発射パワー「0.135ジュール未満」と10歳以上推奨モデルと同等の威力なので、10禁サバゲーでも使えることが多いだろう。10禁サバゲーなら被弾してもそれほど痛くないため、初心者も誘いやすい。
本稿では、「AK47R」がどの程度の戦闘力を備えているのか、基本的スペックから実射テストにいたるまで詳細にレビューしていく。
14才以上推奨モデル「電動ガンRシリーズ」とはなにか?
「M4A1R」レビュー記事の際にも触れているが、改めて14才以上推奨モデル「電動ガンRシリーズ」の要件について解説していこう。まずは東京マルイによる対象年齢区分の説明からご覧いただきたい。
・ 対象年令10才以上
発射パワーが、青少年育成条例の安全基準をクリアーしている製品です。また、操作方法の単純化やセフティ(安全装置)の追加、プラスチック採用による軽量化など、18才未満の方の使用を想定した安全対策が施されています。
・ 14才以上推奨
発射パワーは青少年育成条例の安全基準をクリアーしていますが、取扱いに14才程度の技術や注意力を要する製品です。
・ 対象年令18才以上
発射パワーが青少年育成条例の安全基準をこえる数値(0.136ジュール以上0.98ジュール以内)に設定されている製品です。18才以上の方のみ使用・購入できます。18才未満の方は、使用・購入できません。
つまり、14才以上推奨モデルのエアガンは、10歳以上モデルと同じ発射パワーだが、バッテリーを使うことや、操作方法・重量が18歳以上モデルと同じことから、14才以上の技術力・理解力・注意力を必要とすると判断され、推奨年齢が設定されている。
また、「M4A1R」レビューの際に東京マルイに「14才以上推奨モデルを10~13才が使用してもよいのか?」と問い合わせたところ「発射パワーは0.135ジュール未満なので、10才でも13才でも使用すること自体は問題ありません」とのこと回答がもらえた。さらに、10歳以上用というのも、あくまでもメーカーが定める基準であり「条例的に言えば7才でも8才でも違反ではありません」とのことだ。
18歳以上モデルをベースに発射パワーを調整した14才以上推奨モデル
ここからは「AK47R」の外観やバレルの長さなどについて紹介していく。「AK47R」は「M4A1R」と同様に、18歳以上モデルをベースに青少年育成条例の安全基準を満たすよう発射パワーを調整し、分解できないなどの安全対策を施した14才以上推奨のエアガン。
外観は18歳以上モデルとほぼ同じで、金属製パーツや、木目塗装、スチールプレス製マガジンなどによって重厚感を表現している。また、14才以上推奨モデルであることを示すブルーのマズルリングがついており、サバゲーフィールドに持ち込んだ際にもスタッフが一目で「14才以上推奨のエアガン」であることを判断できる。
外観をさらに詳しくみていくと、ロアレシーバーは樹脂製だが、レシーバーカバーはスチール製。ハンドガード、グリップ、リアストックなどには木目塗装が施されている。
重量は空マガジンとバッテリー込みで実測2,714g、本体のみで実測2,300g、空マガジンは実測249g、指定バッテリーの「8.4Vニッケル水素1300mAhミニSバッテリー」は実測163g。「M4A1R」が空マガジンとバッテリー込みで実測2,825gだったので、「AK47R」のほうが約100g軽いということになる。
付属品は、「AK47R」本体、マガジン(装弾数67発)、保護キャップ、チャージャー、チャージングロッド、クリーニングロッド、BB弾(0.2g/100発)、フロントサイト・アジャストツール、M4止めネジ用六角レンチ(2mm)、説明書類。
「AK47R」に付属するマガジンは、「M4A1R」と同様に残弾ゼロまで撃ち切れる新型マガジン「AKシリーズ用スペアマガジン」。このはマガジンは、3,520円(税込)で本体と同時発売されている。
もちろん従来のスタンダード用マガジンとも互換性があるので、より多くの弾を撃ちたい方は「AK用 250連射マガジン」(4,280円税込)、「AK用 600連射マガジン」(4,950円税込)、「AK用 スペアマガジン」(2,750円税込)などを利用しよう。
インナーバレルについてだが、「AK47R」は全長が870mmなのに対して、銃身長(インナーバレル)は「34mm」という超ショート仕様に設定されている。これは、命中精度を保ちながら発射パワーを調整するために、東京マルイの長年の技術とデータの蓄積によって実現されたものだ。
このインナーバレルによって、18歳以上モデルと変わらない操作感や撃ち味を実現しつつも青少年育成条例の安全基準を満たすように発射パワーだけを調整しているわけだ。
また、対象年令10才以上モデルのエアガンは基本的に「6mm BB(0.12g)」が推奨されているが、「電動ガン Rシリーズ」の推奨弾は18歳以上モデルと同じく「6mm BB(0.2g)」。弾が重いぶん風に影響されにくいため、20m先のターゲットを狙える性能を有している。
初心者に適したセレクターレバー、バッテリーの出し入れも容易
「AK47R」の使用感は、基本構造を踏襲している18歳以上モデルと同等。AKシリーズならではのセーフティー、フルオート、セミオートという順番のセレクターレバーは慣れが必要だが、M4系のセレクターのように意図せず触れて動かしてしまうことが少ないので、エアガンの扱いに習熟していない若い世代や未経験者にもおすすめしやすい。
また、大型のリアストックを備えた「AK47R」は、後端のバットプレートを押し下げるだけで、バッテリー収納スペースにアクセスできる。東京マルイ純正の「8.4Vニッケル水素1300mAhミニSバッテリー」の出し入れも容易だ。この点も初心者向きと言える。
サイトの構造は、1949年に制式採用された「AK47」をモデルアップしているために、非常にシンプルだ。フロントサイトは専用ツールで着弾点の上下を調整、リアサイトはスライドバーを前後にスライドさせることで着弾点の上下を調整できるようになっている。
つまり近代のアサルトライフルのように、リアサイトを左右に調整できない。とは言え東京マルイのエアガンは、精度的にも、飛距離的にも、着弾点を左右調整する必要はない。実用上は問題ないと言える。
可変ホップアップシステムの強弱については、ボルトハンドルを引くと現れる調整用レバーで設定可能。レバーを前に動かすとホップ弱、後ろに動かすとホップ強だ。レバーのスライド量は短いので、ホップの調整は繊細だ。レバーはグローブごしでも操作できるが、ゲーム前に落ち着いて調整した方がいいだろう。
レシーバーカバーは、レシーバーカバーロックを押せば外せるが「AK47R」では特に開ける必要はない。付属する説明書には開閉方法は触れられていないし、装着するのにちょっとしたコツが必要だ。基本的には開けないことをおすすめする。
20mで16cmのターゲットに当てられる精度を確認
最後に使い勝手と実性能をチェックしていく。まず、トリガープルは最小0.86kg、最大0.97kg、平均0.937kgとなった。「M4A1R」が1.42~1.57kgだったので、「AK47R」のほうが軽いことになる。一方、トリガーストロークは長めだ。
トリガープルが軽くても、ちょっと触れたぐらいでは発射されないという点からも、「AK47R」は初心者向きと言えそうだ。
射撃音はセミオートで最小75.1dBA、最大94.4dBA、平均84.985dBA、フルオートで101.7dBA。射撃音については「M4A1R」とほぼ同じだ。シリンダー内でのピストンの衝突音が大きめなので、ゲームで位置バレしやすいだろうが、そのぶん迫力を味わえる。
前述した通り、「AK47R」はBB弾に「6mm BB(0.2g)」が指定されているが、今回は参考までに「6mm BB(0.12g)」でも初速を計測している。平均値だけ抜き出すと、0.12g弾の初速はホップ最弱で平均25.3m/s、ホップ最強で平均25.5m/s。0.20g弾の初速はホップ最弱で平均22.5m/s、ホップ最強で平均31.7m/sとなった。連射速度の平均は15.4発/秒だ。
弾道についてだが、0.12g弾の場合10mであれば14cmのターゲットにほぼ命中するが、15m、20mではかなり散ってしまう。一方、0.2g弾であれば、15mであれば20cmのターゲットにほぼ全弾が当たり、20mでも16cmのターゲットに当てることができた。フルオートならまず間違いなく20mでもヒットを取れる精度だ。
若いゲーマー、新規層がさらに参加しやすくなるよう今後のラインナップ充実に期待
ここまで紹介してきた通り、「電動ガンRシリーズ」の第2弾として発売された「AK47R」は、「M4A1R」と同様に高いパフォーマンスを実現している。14才以上用に調整された初速で20mの距離においてマンターゲットどころか、ヘッドショットを狙える集弾性能を備えているのは本当に驚異的だ。
エアガン業界において人気の高い「M4」系と「AK」系の2大巨頭が「電動ガンRシリーズ」としてリリースされたが、そのほかの人気の銃もあとに続く可能性が高い。誰だって、やはり好きなデザインのエアガンでゲームに参加したいはずだ。
若いサバゲーマーや新規層が参入しやすく、そして存分に楽しめるように、「電動ガンRシリーズ」のラインナップがさらに充実することを強く期待したい。
(C)2021 TOKYO MARUI Co., Ltd All rights reserved.