インタビュー
「超合金 じゃがりこキング」企画担当者インタビュー
こだわりの“じゃがりこ成型色”と超合金の新たな可能性
2025年11月12日 00:00
- 【超合金 じゃがりこキング】
- 10月23日11時より魂ウェブ商店にて予約開始
- 2026年5月 発送予定
- 価格:13,750円(税込)
BANDAI SPIRITSは、「超合金 じゃがりこキング」を通販サイト「プレミアムバンダイ」内の魂ウェブ商店にて予約を受け付けている。発送は2026年5月を予定し、価格は13,750円(税込)。(※画像は彩色した試作品を使用しています。文中で説明している「じゃがりこ成型色」と色味が異なります。)
「超合金 じゃがりこキング」はダイキャストを使用した玩具シリーズ「超合金」と30周年を迎えるカルビーのお菓子「じゃがりこ」のコラボレーション商品。カップの中から「じゃがりこ」が変形し、騎士王風のロボットが登場する“超おかしー”玩具となっている。
今回、コレクターズ事業部で本商品を担当している藤木裕也氏にインタビューを行なった。これまで様々なIP、商品をロボット化させてきた「超合金」シリーズの新たな挑戦と可能性について聞いてみた。
唯一無二の”じゃがりこ模様”と楽しさが詰まった「じゃがりこキング」
――「超合金 じゃがりこキング」の商品化・開発の経緯を教えてください
藤木氏:開発の経緯は、弊社もカルビーさんも「楽しさを作っていく。お客様に提供していきたい」という理念が一緒だったところからお話させていただきました。
その中で「じゃがりこ」が30周年を迎えるにあたって、それを記念したグッズの展開をしたいとご提案いただき、弊社も「超合金」ブランドでこれまで様々な企業様とのコラボ商品を展開していたこともあり、「超合金」ブランドを様々な形で打ち出していきたいという思いもあって、今回の「じゃがりこキング」の商品化が決定しました。
また、開発していくにあたって2025年4月に発売予定の「超合金 あずきバーロボ」(魂ウェブ商店限定商品・受注終了)が武者モチーフのロボだったので「じゃがりこキング」は洋風のナイトらしいデザインにしたいと考えました。また、「じゃがりこ」を表現するため、サラダ味のつぶつぶ模様を成型色で表現することや、カップに収まったじゃがりこモードで上部を「じゃがりこが中に入っている風のデザイン」にすることなどが練られていきました。
――こちらの試作品ですが、カルビーさんは拝見されているのでしょうか? また、反応はどうでしたか?
藤木氏:そうですね。一番最初に見ていただいたのが、ロボット形態のコンセプトアートで「ロボットのデザインがカッコイイ」とご好評いただき、また、じゃがりこ模様の成型色についても見ていただき、「じゃがりこに近い」と喜んでいただけました。
――「超合金 じゃがりこキング」の造形についてお聞かせください。まず、ロボット形態ですが騎士王がコンセプトとのことですが、決め手はありましたか?
藤木氏:ナイトのモチーフが決まったのは、変形機構を一緒に考えていただいているプレックスさんから、「じゃがりこのカップごと変形する」のではなく、「中身のじゃがりこが変形する」形になったのが大きいですね。
本体がカップに収まるじゃがりこモードに変形する発想から、ロボットのマントであったり、盾になるなどパーツ構成を決めていきました。カップに納めるデザインにするために「この部分はマントにしたらナイトらしいシルエットになるのではないか」と検討を重ねていきました。また、前回の「超合金 あずきバーロボ」の武者モチーフとは違うデザインにしたいというところもありました。
藤木氏:また、頭部ですがじゃがりこモードではバイザー部分が下りていますが、ロボット形態時は頭部の角状のじゃがりこを倒すことで連動してバイザーが上がる仕様になっています。
顔つきも騎士らしい鉄仮面的なマスクとスリットのあるバイザー、目元も大きめでカッコイイデザインになっているかと思います。
――歴代の「超合金」シリーズロボと並べても面白そうですね。
藤木氏:そうですね。超合金ロゴやルービックキューブ、あずきバーロボ、じゃがりこキングとそれぞれのコンセプトを感じていただければと思います。
――「じゃがりこ」を強く意識した造形や彩色部分はありますか? また、ダイキャストはどれくらい使用していますか?
藤木氏:今回の「超合金 じゃがりこキング」は成型色のじゃがりこ模様などの「じゃがりこ」の印象を引き出すことに重きを置いています。ダイキャストは変形させるために関節などに使用しております。そのため、「超合金らしいギミック」をダイキャストで表現しつつ、BANDAI SPIRITSの成型技術でじゃがりこらしさを表現することを意識しました。
ちなみに、じゃがりこ成型色はABSの成型の材料に模様を表現する素材を混ぜ込んでいるので、完全ランダムになっていて商品ごとに模様が違っています。近い例で言うと、マーブル成型の模様表現と同じ理屈で、一つ一つの商品で模様が異なります。
「じゃがりこ」の製造もじゃがいもに様々な食材を混ぜて成形しているので、ほとんど同じ仕組みですね。また、ダイキャストも使っているので当然、本物の「じゃがりこ」と比べても重くなっています。
――全体的な色合いを見ても、じゃがりこ成型色がマッチしている風に見えますね。
藤木氏:やはり黄色、赤、緑で色の要素的には、「じゃがりこキング」本体にも赤や緑をラインの形で落とし込んだりしていますが、そのデザインの中でじゃがりこ成型色が違和感なく綺麗に収まったのは、マッシュポテトやじゃがりこで見慣れている「食欲を駆り立てる色合い」だからではないかと、開発を進める中で思いましたね。
――ロボット形態でのブロンドカラーもこうしてみるとジャガイモの皮を連想させますね。
藤木氏:そこは、じゃがりこ成型色の開発をデザインと並行して進められたので、開発チームと共通認識を持つことができ、デザインの面でうまくはまったのかなと思います。
――本体の胸部や盾もゴールドメッキがあり、超合金の玩具らしい存在感がありますね。
藤木氏:「超合金 あずきバーロボ」ではダイキャストをふんだんに使用していたため、あずきバーからロボットに変形させる時にダイキャストメッキが見えるというところが特徴的でした。
「超合金 じゃがりこキング」では変形がダイナミックな動きになっていたりしますが、成型色がメインなのでダイキャストをアピールしている箇所は少ないです。
そのため、胸と盾のエンブレムにABSのメッキパーツを使うことで「超合金らしさ」を演出しています。エンブレムがメッキで輝いているのが、「超合金」ブランドやバンダイの変形ロボット玩具の系譜を感じさせるものとなっています。
――本商品のサイズは、本物の「じゃがりこ」カップに近いものになっているのでしょうか?
藤木氏:そうですね。本商品では若干カップ部分が大きめになっていまして、内径はほぼ合っているのですが、ABS素材を使用しているので必要な厚みを出すために外径が大きくなった形ですね。
カップのデザインも本物のデザインを意識したものになっていまして、パッと見た時は本物に見えるようなデザインになっています。その中から、完全オリジナルのロボットが出てくるようにしたかった。近くで見ると「とがったパーツに注意」など玩具らしい記載を入れつつ、オリジナルの雰囲気に近い配置を意識しています。
藤木氏:カップと蓋は付属品という形で付いていまして、収納ケース的な構成となっています。なので、カップに入れるのはもちろん、並べて飾って楽しむこともできます。
こだわり抜かれたじゃがりこ再現とそれゆえの苦労も
――続いて、可動についてお願いいたします。
藤木氏:今回はかなり可動できて、「超合金 あずきバーロボ」以上に動きます。
「超合金 じゃがりこキング」は、よりアクションフィギュアのように動く箇所が多くなっています。一番大きな点として、下半身パーツは変形にも使用するため、股関節や脚部のロール可動、膝関節と多彩に動かすことができます。
また、腰も可動し左右へ動かすことができるため、さらにポージングの幅が広いものとなっています。
――本商品の特に推したい注目ポイントを教えてください。
藤木氏:先ほどあったメッキ部分ですが、盾にはじゃがりこのキャラクターであるじゃがおと「じゃがりこの刻印」があります。胸のエンブレムはサイズが小さいので、どこまでの彫刻が入れられるかをカルビーさんとご相談してじゃがりこの「じゃ」の文字が入っています。
盾は大きくてカッコイイを意識しつつ、胸はぎゅっとデザインを凝縮しています。
――じゃがりこモードでも盾は城壁のような存在感のある印象になっていますね。
藤木氏:盾が正面にドカンと来て、エンブレムが見えるというところは特徴になっていますね。
――「超合金 じゃがりこキング」のデザインや変形機構など苦労したポイントはありますか?
藤木氏:そうですね。「じゃがりこをロボットにしよう」という段階で、最初にお話しした中身が変形する際に「中に納まるもの」の構造試作的なものを前述のプレックスさんから作っていただいたときに、マント部分が大きな要素になりましたね。
ここがあるだけで、じゃがりこに見える。他のパーツはじゃがりこのスティック形状の途中までしかできないので、マントが最初から最後までスティック形状を表現でき、これがやはりパーツとして特徴的でした。
変形機構試作のブロックとしてマントデザインにして、そこから一気にナイトへと進めることができたと思います。
――じゃがりこの模様を成型色で表現するというのはかなり挑戦的だったかと思います。
藤木氏:じゃがりこ成型色の部分は商品のデザインと並行して進んでいたので、カルビーさんにご提案し、デザインを作りましょうの段階で成型品のテストをしており、「じゃがりこ成型色ができそうだぞ」と見据えることができました。
そこで、どこに変形機構とパーツの分割を踏まえてどこになら入れられるかを精査して、細かく追加していったところですね。難しかったところでは、ロボット形態でのかかと部分ですね。
上から見た時に「じゃがりこの中身」を表現する際に円柱が並んでいるデザインにするために、じゃがりこモードでは上部に移動するかかと部分をじゃがりこ成型色パーツに分割して対応しましたね。
藤木氏:また、小ネタとして武器の杖ですが、先端部と持ち手2分割で3つのパーツになってじゃがりこモード時に収納するのですが、柄の後部パーツが「じゃがりこ過ぎる」というところで誤認されないように金色の成型色パーツを追加しました。
我々が商品を提供するにあたって、できる限りデザインの段階で排除できる危険な箇所や、危険が予想される部位を取り除きながら開発をしていきました。
――最後にユーザー様へのメッセージをお願いいたします。
藤木氏:じゃがりこも30年を迎えて、多くのユーザー様も手に取っているお菓子かと思います。その中で、「じゃがりこを超合金ロボにする」というところでカルビーさんと相談して、やらせていただいたうえで面白くて楽しいものができたかと思いますので、ぜひ手に取って遊んでいただければと幸いです。
今回のインタビューでは試作品ですが、製品版では成型色で「こんなにじゃがりこっぽくなるんだ」というのを散りばめています。
我々が作ったオリジナルデザインとともに、「こういうところをロボットで表現したのか」と見ていただき、じゃがりこ成型色を手元で楽しんでいただければと思います。
また、11月14日より開催予定のイベント「TAMASHII NATION 2025」でも展示を予定しておりますので、ぜひ見に来てください。
――ありがとうございました。
(C)Calbee
※画像は試作品を使用しています。実際の製品とは異なる場合がございます。ご了承ください。




























































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