インタビュー
【トランスフォーマー】「ミッシングリンク C-12 グリムロック」開発担当者インタビュー
当時の玩具造形をメッキ加工やネジまで造形再現
2026年2月2日 00:00
- 【ミッシングリンク C-12 グリムロック】
- 2026年7月下旬 発売予定
- 価格:18,700円
タカラトミーのハイターゲット向けホビーレーベル「T-SPARK(ティースパーク)」は、アクションフィギュア「トランスフォーマー」シリーズより「ミッシングリンク C-12 グリムロック」を2026年7月下旬に発売する。価格は18,700円。
あの時代に存在したかもしれない仮想復刻版「ミッシングリンク」シリーズ第12弾として恐竜軍団ダイノボットの指揮官「グリムロック」が登場。
「グリムロック」は『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』など「トランスフォーマー」第1世代シリーズ(G1シリーズ)に登場したサイバトロンのメカ恐竜軍団ダイノボットの指揮官。アニメではホイルジャックが恐竜の化石にインスパイアされ、グリムロック、スラージ、スラッグが造られた。
グリムロックは初期は知能が低く、傲慢なところがあったが、サイバトロンの戦士として力を発揮していく。劇中ではメカタイプのティラノサウルスからロボットにトランスフォーム(変形)する。
「ミッシングリンク C-12 グリムロック」では、1985年に発売された「ダイノボット指揮官 グリムロック」を当時のサイズや質感、ノスタルジーもそのままに完全新規造形で商品化。メカタイプのティラノサウルスからロボットモードへトランスフォームが可能。
胸部のメッキパーツやティラノサウルスモードのクリアパーツを使用した豪華な仕様となっている。
本稿では試作品の写真を交えて、タカラトミー ホビーキャラクター事業室コレクター事業部の開発担当者に「ミッシングリンク C-12 グリムロック」の魅力を聞いてみた。
約40年の時を超えて、グリムロックが当時の造形を再現して立体化
――今回の「ミッシングリンク C-12 グリムロック」の開発経緯を教えてください。
開発担当:グリムロックやダイノボット軍団は過去の復刻版や「トランスフォーマーアンコール」などの時にも要望が高く、復刻したいアイテムの上位に常にありました。そのため、当時の金型を何度も検索しましたが、残念ながら金型は現存していませんでした。また、新規で金型を起こして復刻することも叶いませんでした。
その未消化の思いがあったので、「ミッシングリンク」という枠組みでは新規金型を起こせるチャンスではありますから、未復刻のキャラクターということで今回グリムロックがラインナップされました。
――造形について質問です。当時品のプロポーションや色分けなどを意識した箇所、現代風にアレンジした箇所などを教えてください。
開発担当:まず、グリムロックは、もともとコンボイと同様にスタイルの整ったロボットモードでした。
「関節を追加することで、プロポーションを変更することなく、現代にも通用するスタイルの商品にできるはずだ」という自信がありました。
唯一変更した箇所は、当時品では後ろにありすぎた頭部の位置を手前に寄せられるようにして、自然なプロポーションにすることができるようになっています。
しかも、頭部の位置は移動選択式なので、当時品と同じ位置の後ろにすることもできるのがポイントです。勝手にその正解を変更してしまうのではなく、あくまでオリジナルにリスペクトを払っています。
――当時品でも印象的なクリアパーツやメッキカラーの再現はどうなっていますか?
開発担当:そうですね。通常ラインのトランスフォーマーでは、現在メッキが使われることが滅多にありませんから、やはりミッシングリンクならではの強みというのは、メッキパーツの輝きが挙げられると思います。
クリアパーツ越しにメッキが見えるというのは、旧タカラの「変身サイボーグ」から引き継がれた伝統様式なので、それを完全に再現しています。それにダイキャストパーツが各所に使われていて、手に持った時の絶妙な重さに宝物感があるのがミッシングリンクのもう一つの良さです。
――個人的にはアニメではティラノサウルスモードでは目が青かったので、赤い目のグリムロックは新鮮に見えました。
開発担当:アニメではサイバトロンが青、デストロンが赤という設定がありますので、アニメ版として商品化する際には目が水色になりますが、オリジンの玩具ではグリムロックは赤でしたので、今回は赤にしております。
――「ミッシングリンク C-12 グリムロック」では当時品でシールだった部分に、モールドやメカディテールの追加もされているのですか?
開発担当:当時シールが再現されていた部分をすべて立体彫刻に置き換えて、さらに細かく塗装をするということで再現しております。情報密度の高いカラーリングを楽しんでいただけると思います。
――付属品については当時品にもあったものが入っているのでしょうか?
開発担当:そうですね。ミサイルランチャー、ダブルレーザーガン、サーベル、そして人間フィギュアが付いてきます。
――人間のフィギュアがあるということは、当時品ではティラノサウルスモードで背中にシートが出てくるギミックがありましたが、ミッシングリンクでもその機構は引き継がれているのでしょうか?
開発担当:そうですね。トランスフォーマーでは、惜しくも採用されなかった部分ですが、ダイアクロン時代の商品にはダイアクロン隊員が付いてまして、背中のコックピットに乗せることができました。
トランスフォーマーではこのコックピット自体は残ったのですが、当時は肝心のフィギュアが付属していませんでした。
そのため、今回新たに人間(フィギュア)を付属させ、ロボットモードでは中に、恐竜モードでは背中に乗せたりできるようにしました。
――可動について質問です。変形機構(トランスフォーム)や手足の可動でこだわったポイントはありますか?
開発担当:グリムロックは変形モードがティラノサウルスなので、変形前、変形後両方の形態で可動関節を増やして、それぞれ自由にポージングできるものを目指しています。
ティラノサウルスモードの前足も細かく関節が入っていて動くようになっており、表情を付けられるようになっています。また、脚部の爪部分は当時品では左右一体型でしたが、今回は左右独立で動くようにしていますので、力強く地面を踏みしめるようなポーズもすることができます。
さらに尻尾に関節を増やし、折り曲げて上体をわずかに起こすことで、アニメで印象的な直立の姿勢を再現することができます。
――ロボットモードの可動はいかがでしょうか?
開発担当:ロボットモードでも関節を増やしておりまして、当時品では直立状態で腕を動かせるくらいの可動でしたが、今回は手足も頭部も自由に動かせるように変えております。
今回画期的だと思っているのが、足首に二重関節を入れたことです。足首周りは一体構造でしたが、今回はパーツを分割して引き出すことにより、このように自由に下駄部分を可動させることができます。
これによってどんなにダイナミックなポーズをとっても、がっしりと地面を踏みしめて接地することができるようになっています。
もともと、後ろ側に背負いものが多くて当時品ではバランスが取りにくかったのですが、今回展開式のかかとを追加したことで、直立時にも後ろに倒れにくくなりました。
開発担当:また、スタンド用の穴も用意されていますので、3mmジョイントのスタンドを使うことで、ジャンプしているようなポーズで飾ることもできます。さらに、手の指も4本開くことができ、表情付けができます。
――トランスフォームギミックについてですが、変形の難易度はどれくらいを想定されていますか?
開発担当:変形のパターンはオリジナルから基本的には変えておりませんので、難易度は当時品と同じ、どなたでも簡単に変形できる難易度になっています。
また、当時品で壊れやすかったジョイントの形状を変更したり、関節にポリパーツを挟んで渋みを出したりと、遊びやすさの部分を徹底的に改善してガシガシ遊んでいただける仕様にしてあります。
――トランスフォームに当たり、新たに加えた変形機構はありますか?
開発担当:今回恐竜の首が左右に少し振れて表情がつけられるようになっています。
当時品では恐竜の首の付け根部分にロボット頭部を収める形になっていました。今回はロボット頭部はアームで倒して、胴体側に収める仕様に変更しています。そのため、ティラノサウルスモードでも首を左右に振ることが可能になりました。
しかも、先ほど頭部が前後どちらでも選択可能といいましたが、どちらの状態でも胴体側に収納できるようになっています。
――本商品の担当者様のこだわりポイント/苦労されたポイントを教えてください。
開発担当:こだわりポイントは、肩の側面のビスのディテールです。こちらは本物ネジではなくてダミー造形で、銀色に塗装してビスに見せかけています。
今回、肩に関節を増やしたことで、ここにビスを外側から留める必要がなくなったのですが、当時品の雰囲気をできるだけ残したかったので造形で再現しております。
さらにこだわっているポイントがありまして、恐竜の前足を内側から止めているこのビスです。ここは当時品は実際にビスで止めているのですが、ネジだと動かしているうちにだんだん緩んできてしまう可能性があります。
そのため現在の安全品質基準ではここをネジ止めすることはできないのですが、ここはロボットモードで目に入る部分なので、つるっとしたリベット頭ではなくネジの十字のデザインを残したく、「頭がネジのデザインになっているリベット」を新規で作り、使用しています。
――ネジ部分を造形で表現されているのも「ミッシングリンク」ならではですね。
開発担当:そうですね。ここをネジで留めているかのように見せかけて、実はリベットで留まっているということを実現するために、金属パーツを新規で起こしています。
当時品で使われたのはネジであって、スクリュー状態になっています。
現代の製品では、上の部分が平らなリベットで打ち込んで固定するようにしています。これは打ち込んだら回しても抜けないようになっています。
リベット部分のギザギザを残しつつ、頭だけ見たらビスに見えるというパーツをここのためだけに作りましたね。当時のおもちゃにディスガイズするというところを目指しているわけです。
――最後のユーザー様へのメッセージをお願いいたします。
開発担当:おかげさまで、第12弾まで展開することができ、ミッシングリンクのコンセプトの面白さが理解されて楽しんでいただいている方が増えていると実感しております。
今後は人気キャラクターはもちろんのこと、未発売キャラや、今回のような未復刻キャラ、リメイクが望まれているキャラなど、ミッシングリンクだからこそできる商品展開で、驚きと楽しさを提供できたらと思っています。楽しみにお待ちいただければと思います。
――ありがとうございました。
(C) TOMY
※画像は試作品を使用しています。実際の製品とは異なる場合がございます。ご了承ください。








































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