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スズキの記念すべきチャンピオンマシンをじっくり堪能できる! 「1/12 チーム スズキ エクスター GSX-RR '20」

【1/12 チーム スズキ エクスター GSX-RR '20】

12月発売予定

価格:4,400円(税込)

 「1/12 チーム スズキ エクスター GSX-RR '20」は、ロードレース世界選手権の最高峰MotoGPクラスで2020年にチャンピオンに輝いたモデルを再現したプラモデルだ。12月発売で、価格は4,400円(税込)。

 2020年はスズキの会社創立100周年、レース活動60周年に当たるこの記念すべき年に輝かしい栄光をつかんだマシンということで、非常に大きな意味を持つモチーフといえるだろう。TAMIYA SHOWCASEでも大きな目玉となっている。

スズキの会社創立100周年、レース活動60周年にMotoGPクラスでチャンピオンとなったマシン「スズキ エクスター GSX-RR '20」を再現

 見て楽しくなるのはその作例である。メタリックブルーとシルバーに輝く車体、ライトがないフロントカウル、シンプルなリヤカウルという市販車と大きく異なる独特の形状、タイヤにアクセントを加える黄色のラインなど、見ているだけで楽しい。マーキングの細かさも見応えがある。塗り分け、マーキング、造形……。「こんなにうまく作れたら楽しいだろうなあ」と憧れを感じてしまう。

 ここから細かく見ていくとさらに楽しさが広がる。フロントカウルから突き出した黒い四角いウィング状のものは車体の浮き上がりを抑える「ウィングレット」という装備だという。独特の曲線を描くマフラーは終端が網目状の格子で塞がれている。エンジンからのエネルギーを後輪に伝えるチェーンや、メカニカルな前輪のブレーキなどメカディテールの表現の細かさに圧倒される。チャンピオンマシンを細部まで見ることができる。

フロントカウルから突き出した「ウィングレット」は、車体が持ち上がるのを抑える
マフラーは格子状の蓋がされている

 タミヤのバイクのプラモデルは、組み立てることで実車の構造が学べるのが楽しい。空気がどのように取り入れられエンジンに向かうのか、そして燃焼したガスはどのようにマフラーへ向かうのか、組み立てることで1つ1つの部品の機能、役割がわかる。ブレーキやアクセルを操作するケーブルはどこから伸びてどの装置につながるのか、ラジエターの水はどこから供給されているのか……。バイクとはどのような構造かが指先できちんと確認できる。この楽しさは格別だ。

ブレーキやエンジンなどリアルなメカ描写がバイクプラモデルの大きな魅力だ

 今回会場でタミヤ プラモデルファクトリーのスタッフに話を聞くことができた。タミヤのバイクのプラモデルは、実車の構造を学べることに加え、「作りやすさ」も注目して欲しいという。例えばエンジンの場合、ある程度部品が多くなってしまうが、「塗り分け」をしやすいように設計している。一体型で成型してしまうとマスキングや、機械と機械の間の塗装など手間がかかる。パーツ数が多くなり組み立ての手間が少し増えても、パーツ分けして塗装しやすくしているという。こういった工夫も設計者の腕の見せ所というわけだ。

 チャンピオンマシンをその手にしたいという人だけでなく、メカに興味がある多くの人にお勧めしたい商品だ。最新バイクの構造、空気とガソリンを混合させ、爆発させることで車輪を回転させる、そのシンプルで力強いメカニズムを組み立てることでしっかり学べる。さらに本商品は、スズキの記念すべきバイクであるというところがより特別な感慨をもたらしてくれるだろう。

デカールで複雑なレーシングマシンを再現
組み立てやすさ、塗り分けのしやすさを考えたパーツ構成。ケーブルやゴムのタイヤ、金属のネジなどマテリアル感も楽しい
メカがぎっしり詰まったメカニカル感がバイクプラモデルの魅力だ