特別企画
【TAMIYA SHOWCASE】ミリタリープラモデル入門にも最適な小型半装軌車両! 1/35「ケッテンクラート中期型」
2021年3月13日 13:49
- 2021年上半期発売予定・価格未定
現在開催中の「TAMIYA SHOWCASE」。本稿ではプラモデル「1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.377「1/35 ドイツSd.Kfz.2 ケッテンクラート中期型」をピックアップしたい。今回は過去の商品にも注目した上で、最新商品を見ていきたい。
無限軌道(いわゆるキャタピラ)と車輪が組み合わさったユーモラスな「半装軌車」である「ケッテンクラート」は、旧ドイツで1940年代に製造された。元は空挺部隊がグライダーに積んで降下させ、大砲の牽引などに使用する為に開発されたが、その、道を選ばない利便性から汚泥の東部戦線を中心に陸軍でも大活躍。空軍でも航空機の牽引などに使用され、戦後も残余パーツで組み立てられた車両が輸出されてトラクターなどに使われた汎用車両である。
タミヤからも半世紀近く前に、1/35MMシリーズNo.29として発売され、模型ファンにはお馴染み。泥をかき分けてノンビリ走るイメージだったが、実際は時速50kmほどで巡航が可能で、映画「プライベートライアン」に登場したコレクター所有の実走車両の猛スピードにショックを受けたミリタリーファンも少なくなかった。
また、フィクションにおいても「少女終末旅行」などに登場する事で、アニメファンにも人気となっており、近年では、模型や玩具が多く展開されている。タミヤの旧製品「ケッテンクラート」はロングセラーになり繰り返し限定生産が行われてきた傑作キット。現在は絶版プレミア化してきたが、今回、万を持して完全新型での登場となった。
旧キットと比べると、デティールの再現度に進歩を感じる。進歩した技術で寄り緻密なディテール表現が楽しめるキットとなっている。旧キットをオマージュしたポーズの歩兵2体も、素組みを塗装した物とは思えない完成度で、旧キットを組み立てたユーザーとしては、是非並べて進歩を感じたい意欲が湧いてくる。
また、小さいながらも履帯を備え、これまで戦車のプラモデルを組み立てた事が無いAFV初心者にとっての組み立て&塗装の入門用としても最適だろう。チョットした土台を造って、フィギュアや小物と組み合わせればジオラマの入門にもなる。
可能性が無限に拡がる「半装軌車」の発売を待ちたい