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【静岡ホビーショー】ホビーショーのもう1つの愉しみ! タミヤの現在と歴史を見ることができる「タミヤ本社見学」

【第60回 静岡ホビーショー】

開催日
業者日:5月11~12日
小中高生招待日:5月13日
一般公開日:5月14~15日
入場料:無料

場所:ツインメッセ静岡(静岡市駿河区曲金3丁目1-10)

 静岡ホビーショーの楽しみの1つとして、「タミヤ本社の開放」がある。今回は、タミヤ本社2Fの歴史館とショールームが一般開放された。ここではタミヤの様々な製品と歴史を見ることができる。ちなみにタミヤ本社は、事前に申し込めば見学可能である。静岡ホビーショー期間中は、この申し込みなしに見ることができるのだ。我々も期間中に訪れることができた。写真とともに紹介したい。

ホビーショー会場からタミヤ本社までは送迎バスが用意されている

 来場者を出迎えるのはロビーの「実車展示コーナー」。タミヤがプモデルやRCカーで製品化した車が並んでいる。中でもF1カーを間近に見ることができるのは、貴重な体験だろう。特に筆者は「タイレルP34シックスホイラー」と、「ロータス91フォード」は思い入れがある。タイレルは6輪というデザイン、ロータスはその黒い色が、子供の時には衝撃だった。その「本の中でしか見たことがないマシン」が目の前にあるのだ。

 また、「実車版ミニ四駆 1/1 エアロアバンテ」は楽しい1台だ。ミニ四駆のデザインのまま人が乗れる車として作り上げたこの車は、特撮のマシンを目にしたような強烈なインパクトをもたらす。このほか、大きなジオラマも展示されており、ロビーだけでもかなり興奮させられる。

【実車展示コーナー】
タイレルP34シックスホイラー
ロータス91フォード
歴史的にも価値の高い車が、極めて保存状態の良い状態で維持されている
実車版ミニ四駆 1/1 エアロアバンテ
ジオラマも展示されている

 そして「ショールーム」はタミヤの現在の商品を中心に魅力的なアイテムがぎっしり並んでいる。多くの作例が展示されており、タミヤのプラモデルの繊細さ、綿密な実車取材が生み出すリアリティ、シンプルなカッコ良さに感心させられる。RCカーのメカニカルな感じなど、やはり「模型のタミヤ」の“凄さ”を実感させられる空間だ。

【ショールーム】
タミヤの販売製品がずらりと並べられたショールーム
初心者向けから、上級者まで様々なユーザーへ向けた製品がある
ミニ四駆はその派手なカラーリングで目を惹く_
タミヤの塗料は多くのモデラーが使っている
綿密な実車取材や資料の発見によってタミヤのプラモデルは進化し続け、より詳細になっている
車メーカーの協力により、最新車種も発表と同時にプラモデルとなる場合も多い
RCカーはオンロードからオフロードまで、初心者用から細かい調整ができるものまで、非常に幅広い
工作キットは自由研究などで特に子供達に人気だ

 もう1つ、開放されているコーナーで筆者が一番好きなのが「歴史館」である。タミヤが「木製模型メーカー」からスタートしたその商品パッケージまでも展示している。模型の進化、タミヤの歩みが1室に詰まっており、“重み”を感じることができる。歩いているだけで自分が子供の頃のことを思い出すし、自分が生まれる前の商品も、その商品を手にした人のことに想いをはせてしまう。模型という文化はすごいし、その歴史があるからこそ現在の製品がある。

 また、歴史館には大型のジオラマも展示されている。これらもまたタミヤのその時代を象徴する作品達だ。このほか通路にもボックスアートの原画が展示されていたり、歩くだけでタミヤというメーカーが特別なメーカーとして印象づけられる。

【歴史館】
歴史の重みを感じさせる歴史館
箱絵やテキストから時代を感じる
少年達は戦車のプラモデルを作って大人になった
航空機モデル。箱絵のレイアウトに懐かしさを感じる
様々な時代の航空機がモチーフとなっている
実車オートバイの“進化”も実感できる
模型業界に大きな衝撃を与えたタミヤのRC戦車
大スケールで精密な表現が込められたF-4
今の視点で見るとレトロな雰囲気が魅力だ
様々な世代に懐かしさを感じさせるミニ四駆のパッケージ
木製の模型。箱も歴史的価値がある
様々なイベントで活躍、タミヤの歴史を語るジオラマ達

 筆者がホビーショーでの本社開放に参加したのが今回が2度目。コロナ禍の前は展示品を作るコーナーや、ミニ四駆の開発現場なども見ることができた。現在は感染防止対策でそういった活動を自粛せざるを得ない状況になっている。タミヤならではのアピールが充分にできない現在の状況は残念だ。こういった状況がなくなり、日常が戻ってきて欲しい。その時、もう一度タミヤ本社をじっくりと見学したい。