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【おもちゃショー】AI音声エンジンを活用した声を、寝かしつけの読み聞かせに活用。新世代の子育て支援おもちゃ「coemo(コエモ)」をタカラトミーが出展

【coemo】

9月29日 発売予定

価格:12,980円(税込)

 日本おもちゃ大賞2022のエデュケーショナル・トイ部門で大賞を獲得したタカラトミーの「coemo(コエモ)」が、東京おもちゃショーの同社ブースに出展され、来場者の注目を集めていた。AI技術を導入して子育てを支援する知育トイだ。

東京おもちゃショーのタカラトミーブース、「coemo」の展示コーナー

 丸くてシンプルなデザインの本体に、明るさを2段階に変えられるベッドサイドライトとスピーカー、操作ボタンが備えられたこの「coemo」。子どもを寝かしつける際に親が行なう童話などの読み聞かせを、このおもちゃがやってくれるというものなのだが、収録された音声が流れるのではなく、親などが登録した声をAIが制御して、その声で読み聞かせをしてくれるというのだ。

「coemo」本体。右手前の丸い部分がライトで、デフォルメキャラの目のようなモールドがある
スピーカーは本体上面にある
背面にはボタンが5個。コンテンツ選択、再生、ライトの明るさ、音量となる

 製品にはAI音声合成技術「コエステーション」が用いられ、専用のアプりに向かって表示された台本を読み、合計15分程度の音声登録を行なうだけでOK。あとは60種類ほど用意された童話などを本体に3つまで選択して送信すれば、声を登録した本人の声で読み上げてくれるというのである。

声を登録して「コエ」と呼称する合成音声を登録するアプリ「コエステーション」
画面に表示された台本を読んで声を登録していく
国内外の童話や眠りを誘う音楽など60コンテンツがあり、スマホで選んで本体に転送すれば準備OK

 声の登録に多少の時間がかかるので、会場で自分の声で試すことはできなかったが、スタッフが登録したという声を聞いてみると、若干合成音声の雰囲気はあるものの、読み上げ自体はごく自然に聞こえが。物語の中には、読み聞かせる相手の名前を呼んでくれるものなどもあり、合成音声による読み上げならではの利点もある。スマホとアプリがあればどこからでも音声の登録は可能だそうで、例えば遠方に済んでいる家族の声などをサーバーを介して登録することもできるという。

【【coemo(コエモ)】あなたそっくりのコエで読み聞かせ】

 本体はベッドサイドライトの機能も持っていて、3段階の明るさをボタンで選択できる。再生と音量調整もボタンで行なうシンプルなもので、子どもでも操作ができるようになっている。単3電池3本を使用し、1日1回のコンテンツ入れ替えと20分の再生で40日間使用可能だ。

 開発には2年を要したとタカラトミーの担当者は話していて、特に音声の精度を上げることに苦労したという。淡々と読むのではなく、プロのナレーターによる聴き手を眠りに誘うような独特の抑揚のある読み上げを実現し、それを製品に反映させることができたそうだ。将来的にはコンテンツの追加なども予定されていて、子どもの好みなどによる選択肢も増えるはずだ。

 今回のおもちゃショーにタカラトミーが出展した新製品は、テクノロジーとおもちゃを融合させたものを推していて、この「coemo」もその一つとなる。親に疲労やストレスがあるときの寝かしつけは子どもにも悪影響があるそうで、そういったところをテクノロジーがサポートしてくれるのは嬉しい。発売は9月29日を予定していて、現在タカラトミーモール他、各店頭で予約を受付中だ。