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ティラノサウルス「タイソン」が上野・国立科学博物館で世界初公開!最重要級の全身骨格を展示

6月18日まで開催の「恐竜博 2023」特別展示

【特別展「恐竜博 2023」】

会期:3月14日~6月18日 予定

入場料:
一般・大学生 2,200円
小・中・高校生 600円

 国立科学博物館は、特別展「恐竜博 2023」を3月14日より6月18日まで開催する。入場料は 一般・大学生が2,200円、小・中・高校生が600円。

 「恐竜博 2023」では、「タイソン」と名付けられたティラノサウルス・レックスの実物化石が組み込まれた全身骨格を、世界で初めて公開される。「タイソン」は、アメリカ・モンタナ州に分布するヘルクリーク層から発見されたティラノサウルス・レックス。6,600万年前から時が止まっていたかのような良好な保存状態で、骨表面の形態まで詳細に観察することができる。

 まだ研究中の新しい標本だが、「タイソン」よりも体の小さいティラノサウルスによってつけられた可能性のある、上腕骨の咬み痕などが確認できる貴重な個体となる。

特別展「恐竜博 2023」 ティラノサウルス「タイソン」について

【ティラノサウルス「タイソン」の注目すべき特徴】
・「恐竜博 2023」での展示が世界初公開となる、ティラノサウルスの実物化石が組み込まれた全身骨格であること
・頭部の一部(前関節骨)や、胸の叉骨、前あしの上腕骨、脊椎骨、腹肋骨、後ろあしの趾骨など、ティラノサウルスの中でも発見例が少ない部位の実物化石を使って、組み立てられた全身骨格であること
・上腕骨の咬み痕など、ティラノサウルスの行動について理解をさらに深めるきっかけとなること

【ティラノサウルス(Tyrannosaurus rex)】

学名の意味:暴君トカゲ
分類:竜盤類 獣脚類 テタヌラ類・コエルロサウルス類・ティラノサウルス科
時代:後期白亜紀
産出地:アメリカ・モンタナ州
推定全長:11.2m

ティラノサウルス「タイソン」にみられる咬み痕

 「タイソン」には、体の各部には病気や外傷などに起因すると考えられる特徴がみられる。ティラノサウルスでは、産出例の少ない上腕骨にも平行な咬み痕があるが、骨が再生しているような特徴が認められる。「タイソン」の死体が漁られたわけではなく、「タイソン」が生きているときに傷を負い、生き延びて傷が治癒したのだろうと想像されている。咬み痕の形態的な特徴から、「タイソン」よりも体の小さいティラノサウルスが腕に咬みついたと考えられる。そのため「タイソン」は、ティラノサウルスなど、獣脚類の行動に関する理解を深めるきっかけになる、重要な標本であると言える。

上腕骨の咬み痕
上腕骨の咬み痕部分の拡大
【本展監修の真鍋真 国立科学博物館・副館長のコメント】

 2023年の恐竜博で、ティラノサウルスの新標本を世界に先駆けて展示できることを大変光栄に思います。長年研究交流のあるマンチェスター大学のジョン・ナッズ博士と協力し、重要な化石を日本に招くことができました。

 「恐竜博 2023」では、「攻・守」という観点から恐竜の進化を解説していきます。食物連鎖の頂点的なティラノサウルスであっても、そこには多くの戦いがあったことを「タイソン」から知ることが出来ます。ぜひ「タイソン」に会いに来てください。

【海外で「タイソン」を研究しているジョン・ナッズ博士のコメント】

 「タイソン」は、見事なティラノサウルス・レックス標本です。骨化石の保存状態は抜群で、解剖学的に正しい狩りのポーズは息を呑むほどです。

 今年、アジアで唯一、ティラノサウルス実物骨格を展示する科学チームの一員であることは、大変光栄なことです。「タイソン」が東京・大阪にいることで、日本の子どもたちが古生物学、生物学、バイオメカニクス、物理学、地質学といった科学を学ぶきっかけになればと思います。

【特別展「恐竜博 2023」THE DINOSAUR EXPO 2023 開催概要

東京会場

展覧会名:特別展「恐竜博 2023」
会期:3月14日~6月18日
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)
開館時間:9時~17時(入場は16時30分まで)
※ただし、毎週土曜日、4月30日~5月7日は19時まで延長(入場は18時30分まで)
※常設展示は17時閉館(入場は16時30分まで)、4月29日~5月7日は18時閉館(入場は17時30分まで)
休館日:月曜日
※ただし、3月27日・4月3日・5月1日・6月12日は開館
入場料:【一般・大学生】2,200円【小・中・高校生】600円
※未就学児は無料。日時指定予約は必要となりますのでご注意ください。
※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料。日時指定予約は必要となりますのでご注意ください。

【アクセス】
〒110-8718 東京都台東区上野公園 7-20
JR「上野」駅(公園口)から徒歩5分
東京メトロ銀座線・日比谷線「上野」駅(7番出口)から徒歩10分
京成線「京成上野」駅(正面口)から徒歩10分
※敷地内に駐車場および駐輪場はございません。

主催:国立科学博物館、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社
協賛:INPEX、鹿島建設、Gakken、DNP 大日本印刷
学術協力:ロイヤルオンタリオ博物館
監修:真鍋 真(国立科学博物館 副館長)
問い合わせ先:050-5541-8600(ハローダイヤル)03-5814-9898(FAX)

□「恐竜博2023」公式サイト
https://dino2023.exhibit.jp
□「恐竜博2023」公式Twitter
https://twitter.com/dinoexpo2023

※本展では、時間帯ごとに定員を設けております。そのため、ご入場されるお客様は展覧会公式サイトより日時指定予約が必要です。当日、博物館で販売する当日券での入場枠も設けておりますが、ご入場までお待ちいただく場合があります。入場枠が完売した際はご入場いただけません。
※学生証、各種証明書をお持ちの方は、入場の際にご提示ください。
※本展を観覧された方は、同日に限り常設展示(地球館・日本館)もご覧いただけますが、常設展示の開館時間内に限ります。
※一度購入されたチケットのキャンセル・券種変更・払戻・再発行はできません(ただし、「アソビュー!」のみキャンセル可能)。
※再入場はできません。
※会場内の混雑等により、ご入場をお待ちいただく場合がございます。
※土、日曜日、祝日および会期末はご予約・ご購入いただけない可能性が高くなりますので、早めのご予約・ご購入をおすすめします。
※マスク等の着用については公式サイトにてご確認ください。

大阪会場

会期:7月7日~9月24日※予定
会場:大阪市立自然史博物館(大阪・長居公園)