レビュー
骨格から生きている姿までを再現! 恐竜プラモデル「プラノサウルス」レビュー
ティラノサウルス、トリケラトプスの2体の魅力を紹介
2023年1月20日 00:00
- 【プラノサウルス ティラノサウルス】
- 1月21日発売
- 価格:1,430円
- 【プラノサウルス トリケラトプス】
- 1月21日発売
- 価格:1,595円
恐竜はロマンを感じる存在である。体長10メートル、種族によっては20メートルを超す巨大生物が、地上を闊歩していたというのである。彼等は「化石」としてその存在を残し、現代の我々の想像を刺激している。
BANDAI SPIRITSのプラモデル「プラノサウルス」は恐竜への想いをグッと盛り上げてくれる。博物館に展示される様な骨格標本を再現した上に、生きていた時どのような姿をしていたのか、最新の考察でその姿を再現できる。作ることで恐竜への理解も深まる楽しいプラモデルである。1月21日に「ティラノサウルス」、「トリケラトプス」が発売される。
恐竜関連の商品展開は昔から多いが、BANDAI SPIRITSという、造型だけでなく、組みやすさやプレイバリューなども求める「遊べるプラモデル」を追求しているメーカーが積極的に取り組んでいるというのは以前から気になっていた。今回はこの2つの商品を発売前に触ることができた。商品の魅力をレビューしていきたい。恐竜へのロマンをしっかり感じられる面白い商品だ。
ティラノサウルスの骨格を最新プラモデル技術で再現
今回は2つの商品の魅力を紹介していきたい。最初は「プラノサウルス ティラノサウルス」からだ。モチーフとなるのは全長最大13m、最大級の肉食恐竜ティラノサウルスである。白亜紀後期、6600万~6800万年前に生息したと考えられている。
プラモデルは組み立てることでこの恐竜の生物としての特徴をしっかり学んでいくことができる。プラモデルの内容はランナー5枚とシール1枚とかなりシンプルだ。そして驚かされるのはティラノサウルスの骨格を再現した「骨格ビルド」の場合、1枚のランナーにその骨格部品が収まっていることだ。
「プラノサウルス」は博物館に展示されている様な骨格標本を再現した「骨格ビルド」と、そこに肉付けし、恐竜が生きていたときの姿を再現できる「恐竜ビルド」という2つの組立て方ができる。骨格を学んでからそこにパーツを装着できるが、骨格のままで飾ったり動かしても楽しいというプラモデルとなっている。
まずは骨格を組み立てていく。「プラノサウルス」シリーズはプラモデル初心者を対象にしており、ニッパーなどを使わず手でもランナーからもぎ取りやすいように、ランナー接続部分、"ゲート"部分が極めて小さくなっているので、ゲート跡が残りにくい設計となっている。接着剤いらずのはめ込み方式だが、はめ込みのための凹凸も大きくわかりやすいだけでなく、単純な凹凸だけでなく、背骨に沿ってしっかりパーツがはめ込めるなど強度もきちんと考えられ、なおかつはめ込む方向を間違えにくい設計になっている。
ティラノサウルスの大きな特徴はそのギザギザの歯が並んだ大きな頭部。プラモデルでは頭部と上顎部分を3パーツで再現することで、厚みのある頭蓋骨を表現している。複雑な骨格を繊細な成型技術でリアリティたっぷりに表現しており、初心者向けモデルながら、本格的な骨格モデルを組み立てることができる。
そして「プラノサウルス」では組立ながら恐竜のことをしっかり学ぶことができる。ティラノサウルスは人間と異なり、肋骨の前、胸の中心部分にも骨がある。これは「叉骨(さこつ)」という鳥と恐竜の一部しかないものだという。この叉骨の存在も恐竜が鳥に近い生き物だったと考えられる根拠の1つになっているとのことだ。こういった知識が、組立説明書に書かれているのである。
「プラノサウルス ティラノサウルス」の骨格は1ランナー、31パーツで作ることができる。プラモデルとすればかなり少ないパーツ数だが、見た目はもちろん、構造的にもかなりしっかり組み立てられる。ディテールもとても細かく、特徴的な腰骨の形状や、大きな体を支える三本指の足などの構造も確認できる。後ろ足に較べ信じられないほど小さい前足の形状など、改めてティラノサウルスの体の構造を確認できる。
完成した後は「可動」も楽しめるのが本商品の楽しいところ。各部がボールジョイントとなっているので、尻尾を振ったり、足を動かしたりといったポーズ付けが可能だ。その中でも顎が大きく開くのが楽しい。次ページではティラノサウルスが生きている姿を最新の考察で再現した「恐竜ビルド」を紹介していきたい。