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ボトムズ40周年にPLAMAXでよみがえる「ストライクドッグ」、「ブラッドサッカー」【#静岡ホビーショー】

【PLAMAX 1/24 ストライクドッグ】

【PLAMAX 1/24 ブラッドサッカー】

発売元:マックスファクトリー

発売時期:未定

価格:未定

 5月10日より開催された模型展示イベント「第61回静岡ホビーショー」のマックスファクトリーブースにて「PLAMAX 1/24 ストライクドッグ」、「PLAMAX 1/24 ブラッドサッカー」の原型が展示されている。

 「ストライクドッグ」と「ブラッドサッカー」はアニメ「装甲騎兵ボトムズ」シリーズに登場するAT(アーマードトルーパー)で、今回の展示では同社のプラキットブランド「PLAMAX」シリーズで1/24スケールで立体化したもの。

マックスファクトリー「PLAMAX 1/24 ストライクドッグ」、「PLAMAX 1/24 ブラッドサッカー」の展示

 本稿では企画担当者に話を聞き、「PLAMAX 1/24 ストライクドッグ」、「PLAMAX 1/24 ブラッドサッカー」の魅力や注目ポイントを紹介していく

「装甲騎兵ボトムズ」40周年にPSと吸血部隊がよみがえる

 1983年にTVアニメ「装甲騎兵ボトムズ」が放送され、2023年に放送40周年を迎えた。TVシリーズに加え、OVAシリーズが数多く展開された。主人公、キリコ・キュービーは中心にATを駆って戦場から戦場へ、星から星へと舞台となるアストラギウス銀河をめぐる巨大な陰謀に巻き込まれていく。

 今回立体化された「ストライクドッグ」はTVシリーズのクメン編にてキリコを狙うPS(パーフェクトソルジャー)・イプシロンが搭乗したPS用AT。深い青色のカラーリングに左腕のアイアンクローが印象的な機体となっている。

 そして、「ブラッドサッカー」はOVA「装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー」にてヨラン・ペールゼンが率いるレッドショルダー残党が使用したAT。黒いカラーリングに血のような赤に染めた左肩の装甲、シャープな特殊部隊的なデザインが印相的な機体だ。

 「PLAMAX 1/24 ストライクドッグ」と「PLAMAX 1/24 ブラッドサッカー」はソフビキットで発売されたモデルを、可動プラキット化したものとなっている。元のキットのデザインやアレンジの仕方に惹かれて、立体化するならまずこの2機とのことで今回原型が公開された。

「PLAMAX 1/24 ストライクドッグ」
「PLAMAX 1/24 ブラッドサッカー」

 どちらも“キリコの敵”として立ちはだかった機体だ。キリコの乗る「スコープドッグ」のキットと並べてみたいと思うのは、ファンの心理だろう。企画担当もそれも意識していたとも語る。

 造形の面では元となったソフビキットをベースに、可動するにあたってクリアランスなどの難しい部分を変更・アレンジを加えているものの、ソフビキットのプロポーションからほとんど変わっておらず、重厚感ある造形美で「ストライクドッグ」と「ブラッドサッカー」が動く。

「PLAMAX 1/24 ストライクドッグ」
左腕部のアイアンクローを開き、威圧的な存在感を醸し出す
ソリッドシューターは大型の弾倉で存在感あるデザイン
内側にある機関銃もしっかり造形されている

 中でも「ブラッドサッカー」は1/24スケール可動プラキットで立体化されおらず、非常に注目度の高いキットだ。1/24スケールレジンキットでの立体化はされているものの、プラキットとしての軽くて丈夫という特性があるので、「PLAMAX 1/24 ストライクドッグ」も同様に装甲部分が薄くても自立でき、内部メカも作られている。

 そのため、本キットのコックピットブロックは新規造形パーツとなっているとのこと。その造形にあたって、TVシリーズやOVAの設定資料を参考にしつつ、TVシリーズの「スコープドッグ」のコックピットデザインをベースに、各機体に合わせて違和感がないように内部メカの描写の解像度を上げたりと、ソフビキットとはまた違うアプローチが施されている。

「PLAMAX 1/24 ストライクドッグ」のコックピット

 また、コックピットブロックから腕の付け根のスイング可動が見え、そうした機能的な部分も盛り込みながらデザインされている。

コックピットの内壁部分に腕の可動の押さえが見える
可動の構造が見えるようされている

 左腕部のアイアンクローは開閉ギミックを追加しつつ、武装のソリッドシューターも同様に造形再現がされているとのこと。

 しかし、ソフビキットにはなかった可動部分、肘や膝の可動部分やコックピットが新規造形となっており、元の見えていたパイプ部分などを踏まえつつ、動かしたときに違和感のないものとなっている。

 また、「PLAMAX 1/24 ストライクドッグ」はメインカメラとなるレンズ部分が多層構造となっており、カメラのレンズのように重なって見える細かいメカ描写を追加している。劇中でのレンズのズーム描写や現実的なマテリアル感が仕込まれ、「ストライクドッグ」が漂わせるリアリティがさらに深まる。

腕部のパーツも展開状態で展示され、可動や造形を見ることができる
頭部のメインカメラやセンサーも細やかな表現でメカ描写に説得力を演出している

 中でも企画担当がこだわったのが、「PLAMAX 1/24 ストライクドッグ」の背中にあるミッションパックで、ノズル部分が可動とのこと。付け根部分が丸いボール状の造形で、戦闘時などで横スライドダッシュのようなアクションでノズルの向きを変えて走るなど描写の説得力、臨場感を出している。この部分は立体物ならではの描写として追加され、可動プラキットのディスプレーの面白さを広げてくれる。

 「PLAMAX 1/24 ブラッドサッカー」の造形面では、今回の展示では公開できないがコックピットの造形や開閉部分にも期待してほしいとのこと。

 踵のローラー部分はトレッドパターンを入れて立体的に造形されている。そうした細かい部分などを含めて、今回改めて立体化するにあたり、元のキットの造形を活かしながら全体のブラッシュアップはされている。

 元のソフビキットを持っている方にも新鮮な気持ちで、面白いと思ってもらえるデザインにも注目だ。

踵のローラーは立体感ある造形となっている
劇中でも印象的な刺々しいパーツも再現されている

 今回の展示は出力品原型だが、プラモデル用の設計がすべて入っている状態で、分割やパーツ形状など製品版に近いものとなっているとのこと。

 また、細かいモールド部分も再現されている。足元のスジボリ部分も埋めないために、別パーツにし、裏面のメカ描写を入れることでディテールを贅沢に活かしている。

 パイロットフィギュアに関しては「PLAMAX 1/24 ストライクドッグ」にイプシロンが付属し、「PLAMAX 1/24 ブラッドサッカー」にもパイロットフィギュアの付属が予定されている。フィギュアは同スケールの機体と並び立つようなものを予定している。

 「PLAMAX 1/24 ブラッドサッカー」にどんなフィギュアが付くかは期待してほしいとのこと。現実にありそうなサイズ感のロボット兵器なだけにパイロットが並び立つことで、そのリアリティの演出ができるのもATならではだろう。

 「装甲騎兵ボトムズ」40周年を迎え、模型シーンが盛り上がっている。2023年はボトムズファンにとっても立体物の展開に期待が高まる。