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静岡ホビーショーにブラザーが出展。素材のカットやワッペンの刺繍用機器を展示し、ホビー趣味のサポートをアピール【#静岡ホビーショー】

【第61回 静岡ホビーショー】

開催日:5月10日~14日(一般開放は13~14日)

入場料:無料

場所:ツインメッセ静岡(静岡市駿河区曲金3丁目1-10)

※一般公開日の入場受付は終了

 静岡ホビーショーの津川洋行のブース内にブラザーが出展。同社が扱う最新のカッティングマシンの他、業務用の刺しゅうミシンを展示し、ホビーを愛好する来場者にアピールをしていた。

 ミシンやプリンターなど、ホビー用途にも使われる機器を扱うブラザーが今回展示したのは、「スキャンカットDX SDX1200」というカッティングマシンだ。これは図柄のスキャンと素材のカットが行える特殊な機器で、カットしたい図柄をスキャンしてそれをカットデータに変換し、その図柄の通りに切り抜いてくれるというもの。ペーパークラフトのカットなどはお手の物で、紙の他にも布や皮、ウレタンフォームなどもカットできる。

「スキャンカットDX SDX1200」。価格はオープンで、実勢価格は75,000円前後
素材を本体のマットの上に乗せて、タッチパネルのモニターで操作する
刃のホルダーがついた部分が動き、カットを行う。作業時間は絵柄や素材で変わる

 凄いのはただ切るだけでなく、素材の厚みの感知機能と刃を出す長さの設定により、例えばカッティングシートのシートだけを切って、裏紙は切らないでシールを作るというった作業も可能としている。またスキャンした図柄と素材の面積を計算して最大数をカットしたり、刃を専用のペンに変えることで、スキャンした図柄の絵を描くなど、多彩な機能を備えている。

 飾り付けなどを作る用途や、ステンシルアートをするための台紙作り、車やバイク貼る模様や絵柄を切り抜いたカッティングシート作りなど、ホビーに使われる用途は多く、模型作りにも応用できるのではないだろうか。

刃が内蔵されたホルダー。切る素材や厚さなどで交換して使う。絵を描くためのペンホルダーにも交換可能
ステンシルアートに使う型紙。樹脂素材も読み込ませた絵や模様の通り綺麗に切り抜いてくれる
紙やウレタンなどを使った立体模型の型も作れる

 そしてもう一つは「業務用刺しゅうミシン PR1055X」。イベントで初めて展示したという、最大10色の糸を使った刺しゅうを行うための専用ミシンで、データを入力するだけで専門の技術がなくても、衣服などのワンポイント刺しゅうやワッペン作りができるというものだ。この機種は縫い針の先端にカメラを搭載していて、データと製作中の刺しゅうを重ね合わせてモニターに映すことで、完成イメージの確認をしながら調整が行えるなど、本格的な機能を備えている。

「業務用刺しゅうミシン PR1055X」。価格は1,562,000円(税込)
【【ブラザー公式】PR1055X 1頭10針 業務用刺しゅうミシン】
正面から見ると独特の姿だが、横から見ると一般的なミシンと同じ形をしているのがわかる
作業中の様子。作業はカメラで捉えていて、付属のモニターでも見られる

 刺しゅう糸を最大10色使って完成したワッペンは、もう商品として売っているものと変わらない。専用のオプションを使えばキャップやシューズなどにも刺しゅうが行えるなど、これ1台で商売が成り立つほど、幅の広い作業が行える。業務用のため、価格は約150万円前後と非常に高価だが、自らデザインして作った刺しゅうグッズをネットで販売するなど、個人が導入する例もあるそうだ。

このミシンを使って作られたワッペン。精度は非常に高い
グッズなどにも直接刺しゅうを行える。右下のキャップのボール部分のように、厚みを出して作ることも可能。別売りのデザインデータも販売中だ
マシン用の刺しゅう糸を使用する。最大6色対応の下位機もあるそうだ

 価格などを考えると、容易に導入できるような機器ではないが、用途ではともに価格以上の作業をこなしてくれるのは間違いない。ブラザーは今後もホビーイベントに出展予定があるそうなので、興味があればぜひ一度見てみてほしい。