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「遊びを通じた子供の発想がおもちゃ作りに刺激を与える」、トイザらス、子供達のアイディアを募る「トイザらス ドリームおもちゃクリエイター2023」開催
2023年7月5日 17:20
- 【トイザらス ドリームおもちゃクリエイター2023発表会】
- 7月5日開催
- 会場:赤坂ガーデンシティ
トイザらスは7月5日、赤坂ガーデンシティにて、「トイザらス ドリームおもちゃクリエイター2023」開催発表会を開催した。
「トイザらス ドリームおもちゃクリエイター2023」は、「小学生の部」、「未就学児の部」の2部門で子供達からおもちゃのアイディアを募集するコンテスト。小学生の部のグランプリでは総額30万円の好きなおもちゃを買える「ドリームパスポート」がプレゼントされる。7月6日より募集が開始される。
発表会ではコンテストの概要に加え、ゲストとしてお笑い芸人のジャングルポケットの太田博久さんとファッションモデルの近藤千尋さん夫妻が登壇。おもちゃを遊ぶ子供の想像力の発達や成長を語った。
子供の自由な発想を求める「トイザらス ドリームおもちゃクリエイター2023」
発表会では最初にトイザらスマーケティング本部長の信田真樹氏によって、トイザらスそのものの思いが語られた。トイザらスは30年以上日本で展開しているが、コロナ禍を経て、より個人の価値観、家族や大切な仲間との時間を大事にするという流れがはっきりしてきた。
トイザらスは想像力を刺激する遊びの体験から、子供が好きと出会うきっかけを作り、子供の成長の中にトイザらスがある。その思いを受け、「あそびが、きみが作る」というタグライン(ブランドが標榜するメッセージを短い言葉で端的に表現したもの)を設定した。単純におもちゃを売るのではなく、おもちゃとの体験を通じ子供が成長していくという流れを大事にしていくという。
「トイザらス ドリームおもちゃクリエイター2023」は実は2回目のコンテストとなる。1度目は2021年に開催され、3,000件以上の応募があった。グランプリは「母ちゃんいかりバロメーター計測器」。お母さんがどのくらい怒っているかを測定でき、スマホでデータを閲覧できる。コンテストでは具体的なアイディアより、まさに子供ならではの自由なアイディア、ユニークな発想を求めているとのことだ。
募集期間は7月6日から、8月31日まで。テーマは「あなたが『こんなおもちゃが欲しい』と思う新しい夢のおもちゃのアイディア」。応募部門は「小学生の部」、未就学児の部」の2部門。WEBか店頭での応募となる。
1次選考は書類選考だが、2次選考は最終選考となり、「オンラインプレゼン大会」となる。親子が力を合わせ、子供の夢をどこまで具体的な形にするか、親子のつながり、子供自身の自主性なども求められていくという。
「子供達のアイディアは視点が大きく広がって行くという可能性があります。今回は2回目と言うことでより大きな規模で募集していきます。よろしくお願いします」と信田氏は言葉を結んだ。
続いて登壇したのがお笑い芸人のジャングルポケットの太田博久さんとファッションモデルの近藤千尋さん夫妻。2人は6歳と3歳の娘がいて、その経験から子供達が遊びを通じて成長していく様子を語った。
太田さんは子供にねだられてトイザらスに行くときは子供の両手いっぱいにおもちゃを買ってしまうこともあるという。3歳の妹はお姉ちゃんの真似をしたがり、お姉ちゃんと妹で同じものを買い与えることも多いとのこと。
おもちゃを通じて、子供は「できること、できないこと」を学ぶ。絵がうまく描けたり、思ったようにできなかったり、様々な遊びを通じて子供がいろいろなことを学んでいるのが楽しいとのこと。
今回の「トイザらス ドリームおもちゃクリエイター2023」応募用にコンテストに先駆けてアイディアを考えて見たが、お姉ちゃんは「ユニコーン」。最近ユニコーンにはまっており、実際に乗って空を飛べるおもちゃが欲しいとのこと。妹は「りんご」。3歳の女の子は最近絵が描けるようになったばかり。絵を描く道具を与えると大好きなリンゴを描く。リンゴがいくらでも出てくるおもちゃが欲しいとのことだ。
今回の募集用のアイディアを出していく中で、子供の意外な一面や、成長をしっかり感じることができたと近藤さんは語った。
コンテストを通じ社内で「今の子供達の考え」に触れて欲しい
イベントの後、トイザらスマーケティング本部ブランドコミュニケーション部部長の立原俊久氏に「トイザらス ドリームおもちゃクリエイター2023」意義について話を聞いた。
「トイザらスはただおもちゃを売る、というだけでなく、遊びを通じてお子様の想像力を育む機会を提供したいと思っているんです。コンテストを機会にお店に訪れていただき、アイディアを出すためにいろんな玩具を見ていただき、今一度玩具という者を考えて欲しい、という思いを持っています。自分で玩具を考えるという新しい視点でアイディアを育んでいただきたいそう考えています」。コンテストの意義に対して、立原氏はこう答えた。
2021年のグランプリは「母ちゃんいかりバロメーター計測器」だったが、これは商品化するのはなかなか難しいアイディアだ。トイザらスとしては、コンテストの募集アイディアやで具体的な商品開発を、という直接的な想いよりも「子供の常識に縛られない発想」を応援したいという。
前回は商品のアイディアはもちろん、やはり最終選考である「1分30秒のオンラインプレゼン大会」には力が入っていた。親子でプレゼンに向け練習をしたり、プレゼン前に熱心にリハーサルを重ね、通信環境を整えたり、そういった努力を通じ子供が成長するのを目の前で見た。といった経験、親子で力を合わせる過程も大いに期待しているとのこと。
「課題に対して親子で取り組む中で、子供の意外な能力や思いつきに親は出会います。これは実はトイザらスの店内でも感じる驚きなんです。試遊コーナーで子供がちょっと難しそうな組み立て玩具を見事に組み立てる。もちろん買った後のおもちゃも親が想像もしていない遊び方をする。おもちゃは親が子供の新しい可能性を発見する場であり、親子で成長できると、私たちは考えています」と立原氏は語った。
ここで少し話題を変え、「トイザらスプライベートブランド」の戦略についても質問してみた。トイザらスは様々なおもちゃメーカーの商品を販売するだけでなく、自社ブランドのおもちゃも展開している。他社にはないトイザらスプライベートブランドでのおもちゃを展開するのはどのような想いからだろうか?
トイザらスは様々な幅広いジャンル展開で玩具を販売している。ミニカーブランドを立ち上げるなど、特化した戦略ではなく定番おもちゃを展開していく戦略だ。強みとなるのは「グローバル」。日本に限らない世界的なセンスでのおもちゃを販売することで、他社の玩具とは異なる魅力でお客様に訴えているという。その上で今後もプライベートブランドを確立すべく、取り組んでいくとのことだ。
「繰り返しますが『トイザらス ドリームおもちゃクリエイター2023』は直接のおもちゃ開発のアイディアを募集するものではなく、この募集を通じ子供の成長、自由な発想を親子で応援して欲しいという思いが強いです。ですがもちろん、選考スタッフには商品開発を行うスタッフや、買い付けを行うスタッフももちろん関わっています。私の思いとしてはコンテストを通じ『今の子供達の考え』に触れてもらい、商品の買い付け、プライベートブランドの商品開発につなげて欲しい、と考えています。社内できるだけ広い範囲でこのコンテストに携わって欲しいと思っています」と立原氏は言葉を結んだ。
今回はあくまで「コンテストの募集」だが、前回のコンテスト受賞者が提示されていることで、トイザらスがコンテストに何を期待しているかの一端を見ることができた。子供達だからこそできるユニークな発想、そしてその発想を親子でどのように具体的な形にしていくか? オンラインで様々な場所からプレゼンできるというポイントもユニークだ。
おもちゃというのは、現実世界のシミュレーションだったり、キャラクターになりきれたり、単純に動きや音が面白かったり、自分のアイディアを広げてくれるものだったり、子供の夢を様々な形でかなえてくれる。その可能性はまさに無限大だ。そして、子供だからこそ出せるアイディアというのも間違いなくある。「トイザらス ドリームおもちゃクリエイター2023」の展開は注目したい。