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ファインモールド、こだわりと作りやすさを両立! 「帝国海軍 零式艦上戦闘機五二型(三菱製・中期型)」【#全日本模型ホビーショー】
2024年10月13日 12:18
- 【第62回 全日本模型ホビーショー】
- 開催日:10月11日~13日(11日は業者招待日)
- 会場:東京ビッグサイト南1、2ホール(東京都江東区有明3-11-1)
- 入場料
- 当日券:1,200円
- 前売り券:1,000円
- ※中学生以下は無料
会場で注目を集めていたのがファインモールドのプラモデル「帝国海軍 零式艦上戦闘機五二型(三菱製・中期型)」と「帝国海軍 零式艦上戦闘機五二型(中島製)」である。本商品は2024年12月出荷予定、価格は4,950円だ。会場で担当者からそのこだわりを聞くことができた。
零戦こと零式艦上戦闘機は人気のモチーフであり、様々なメーカーが出しているが、航空機モデルを数多く手がけるファインモールドは、“現代の技術”を結集してモデルアップに挑んだ。これまでの商品の不満点などにも挑みつつ、“自分たちの零戦”への想いを込めて設計したとのこと。
今回は両タイプに共通する設計ポイントを聞くことができた。プラモデル「零式艦上戦闘機五二型」では、特にコクピットを詳細な表現を行っている。プラモデルは1/48スケール、全長190mmほどなのだが、コクピット表現は「三次元レーザー彫刻機」によって詳細なディテールを盛り込み、エンジンと共に実機の雰囲気が感じられる精密な作りになっている。
一方で“作りやすさ”も追求、機体を前後と主翼に分割、この構造にすることでプラモデル特有の分割線が目立つ設計とは異なり、オリジナルの機体に近い形になっている。またブロックごとに作り込むことができるので、作業をするときに大きなパーツが少なく組み立てやすくしている。合わせ目の目立たない設計と共に、ブロック単位での組み立てやすさを目指す。設計者自身のプラモデルを組み立てた体験からの設計とのこと。
こだわりポイントその2は、主翼の設計。「零式艦上戦闘機五二型」では主翼パーツに胴体の下半分も合わせてパーツ化し、胴体と主翼がそれぞれ組み上がるように設計されている。従来のプラモデルだと主翼は左右で分割されているものがあり、それだと胴体に付けるとき左右のバランスが崩れてしまうことがあった。主翼は大きなパーツのため重量もあり、分割されていると理想とする主翼と胴体が描くラインが歪んでしまう。今回のプラモデルはこの問題点を解消した。胴体と主翼に隙間が生まれない部品精度の高さも注目して欲しいという。
そしてこだわりポイント3が「窓枠」。クリアパーツとプラの組み合わせでいかに実機に近い風防を作るかは設計者の注力ポイントの1つだが、クリアパーツで窓枠をマスキングして塗るというのが従来の方法だが、難易度が高いし、仕上がりは実機とは質感が違ってしまう。そこで「零式艦上戦闘機五二型」では非常に細い窓枠パーツにクリアパーツをはめ込むという形で設計されている。接着剤を微量に流し込めばピタリとはまるとのこと。これは部品精度が精密だからこそできた設計だ。
一方で通常の窓枠と一体化したクリアパーツによる風防も準備。こちらは風防を開けてパイロットが乗り込むシーンを再現できるようにしている。ユーザーに選択肢を提示し、新しい組み立て方を提案しているとのことだ。
全体的に組みやすく、それでいながらエンジンとコクピットは細かく組み立てる要素を盛り込み満足度も上げる。「零式艦上戦闘機五二型」は組み立てて楽しいプラモデルを目指している。
その上で別売の金属パーツを使うことでさらなる楽しさを盛り込んでいる。パイロットの安全ベルトは金属パーツで質感があがる。さらに翼から突き出した機銃パーツと、速度を測定するピトー管。これらはプラ製だと折れやすいので金属パーツがお勧めだ。機銃は非常に細く小さいのだが、真鍮製のため強度がアリ、ちゃんと先端に穴が開いている。先端部分も膨らんでおり、実物感を増している。プラ製では難しい表現を実現している。
ファインモールドならではのこだわりがこもった「零式艦上戦闘機五二型」。三菱製、中島製の違いもきちんと再現しているとのことで、ぜひ注目して欲しい。