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“我が青春”NSR50のキット化を今年も引き続き応援したい【#静岡ホビーショー】
往年のバイクファン向けに、最小限のパーツ、塗料/接着剤不要で誰でも組みやすく
2025年5月15日 21:53
- 【1/12 NSR50】
- 2026年発売予定
- 価格:未定
巨大なNSR50のポスターが目を惹くホビージャパンの「HJM(Hobby Japan Modelkit)」コーナー。バイク好きの目に止まるようにあえて原寸大サイズにしたということで、近くまで寄って眺めてみると、逆にそのコンパクトさに驚かされる。実車に長らくお目に掛かってないこともあって、本当にこんなバイクが存在したのかと信じられない思いがする。そのスケールモデルとなる「1/12 NSR50」は昨年に続いて2度目の出展となるが、今年はついにモックが展示され、具体的な仕様も明らかになってきたので、詳しくお伝えしたい。
NSR50が一世を風靡したのは、レーサーレプリカ全盛時代の1990年前後、かれこれもう35年ほど前だ。テレビでしか見ることのできない、遙か遠い存在であるレーシングバイクのミニレプリカを個人が所有できるとあって、レース好きがこぞって乗っていた記憶がある。1日で取れる原付免許で乗れてしまうという手軽さ、当時主流だったネイキッドバイクに対して、カウンターカルチャー的なフルカウルの優美さ、そして一度聞いたら忘れられない甲高いエンジン音。筆者も友人のNSR50を何度か乗ったことがあるが、バイクに縁のあった40代以降の人間たちにとって、NSR50は青春の1ページそのものであり、深く記憶に刻まれている1台だろう。
そのNSR50のキット化に挑んでいるのが、ホビージャパン「HJM(Hobby Japan Modelkit)」の新シリーズ「モーターサイクルシリーズ」だ。企画、設計、開発を務めるのは、HJMシリーズを1人で担当してきた高橋誠氏。もともと高橋氏は、ホビーメーカーでバイクを含む、多くのスケールモデルを手がけてきた人物だ。その高橋氏が実現できなかったのがNSR50ということで、スケールモデルクリエイターとしてのキャリアを賭けた1台となる。
一般的にスケールモデルは、マーケットサイズとして、国内だけでは小さすぎるため、海外市場も考えて企画、開発を進めるのが普通だが、NSR50はそもそも国内限定モデルで、海外では販売されていない。NSR50と聞いて、筆者のような感慨に浸れるのは日本人だけで、海外ではそもそも未知のバイクだ。そのスケールモデルも当然国内だけで勝負するしかない。
それでも高橋氏は「やりたい」という。高橋氏は、NSR50を含む、かれこれ20種類以上のバイクを乗り継いできた現役のバイカーだ。バイク乗りの経験は、様々なスケールモデルの企画開発に大いに役立ってきたと語る高橋氏は、NSR50をキット化することは、自身の使命だと考えているという。
高橋氏はNSR50のキット化にあたり、「もっとも記憶に残る要素を併せ持つ年式はどこか」という判断基準から、最終的に「1989年式(マイナーチェンジモデル)」をチョイス。カラバリはポスターにも採用しているアイコニックなロスホワイト×ファイティングレッドを筆頭に、マックスグレーメタリック×グラニットブルーメタリック、ロスホワイト×セイシェルナイトブルーの3種類を用意。
高橋氏に対しては、過去にアルミダイキャストモデルの零戦をはじめ、74式戦車のスケールモデル、そして今年セットで出展されていたSタンクのスケールモデルと、一連のプロダクトを取材してきた。いずれも高橋氏のこだわりが詰め込まれているが、NSR50に対するこだわりは、完全に他と一線を画していると感じた。
というのも、従来のプロダクトはすべて玄人向けで、わかっている人を対象にしたものだったが、このNSR50は、先述したように国内だけで勝負するしかないため、わかっている人だけに売ってもまったく商売にならない。商売にするためには、筆者のようなNSR50への想いから入ってくるバイクファンにも手に取ってもらう必要があり、製品としてスケールモデル未体験者でも楽しみながら組めるところまで落とし込む必要がある。これが製品化の難易度を飛躍的に挙げているという。
具体的には、パーツ構成の簡易化、彩色済みパーツの採用、接着剤不要のスナップキット化の実現、手頃感のある価格設定などなど。いずれも難易度の高い課題ばかりだが、現在、ほぼ解決の目処が付いており、現在最後のスナップキット化に挑んでいるという。価格設定や、生産数の関係で、完全なスナップキット化は実現できないかもしれない、ということだが、可能な限りそれに近づけていきたいという。
今回公開されたパーツ構成は、従来のバイクキットと比較するとかなり組みやすくなっており、同じHJMファミリーである74式戦車やSタンクとは、根本的に設計思想が異なることがわかる。今回カラバリは3色となっているが、ロスホワイト×ファイティングレッドなら、白地をベースに、赤のラインやHONDAのロゴなどは水転写デカールで処理すれば完成といった具合に、塗装なしで組み立てられるように制作難易度をグッと下げている。
気になる可動については、ハンドル、タイヤ、スタンドと、一通りの可動を確保。駐機状態から、走行状態まで、様々な楽しみ方が可能だ。
また、エンジン部を精密に再現するほか、タイヤはゴム系素材、ヘッドライト等の灯火累はクリアパーツを採用するなど、ディテールにもこだわっている。今回はモックアップのみだったが、監修中の完成イメージは、写真ではなく精巧なCGを使っており、仕上がりもぜひ期待して欲しいということだった。
彩色済みの完成品は、10月に開催予定の全日本模型ホビーショーでの出展を予定しており、同時に受注も開始する。価格は未定ながら、手に取りやすい価格設定ということで、3,000~4,000円のレンジを検討。発売は2026年明けてからということで、もう少し先となる見込み。NSR50は、HJM史上最高にチャレンジングなスケールモデルとなりそうで、完成が非常に楽しみだ。


















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