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【静岡ホビーショー】油気圧式サスペンションも再現! ホビージャパン、圧倒的な解像度でプラモデル化した「1/35 陸上自衛隊74式戦車」を参考出展
2022年5月11日 22:41
- 【1/35 陸上自衛隊74式戦車】
- 発売日・価格未定
ホビージャパンは、独自のモデルキットブランド「HJM」の最新作として「1/35 陸上自衛隊74式戦車」を参考出展した。発売日、価格は未定で、近日中に受注開始予定。
ホビージャパンといえば、ホビー系のメディア・出版社という印象が強いが、フィギュアやミニカーなど幾つかの分野においてオリジナル製品を企画開発している歴とした“ホビーメーカー”だ。フィギュアブランド「AMAKUNI」、ミニカーブランド「MARK43」などが知られているが、昨年2021年から新ブランド「HJM(Hobby Japan Kit Series)」を立ち上げモデルキットにも本格参入している。
その第1弾はプラモデル「1/35 陸上自衛隊 155mmりゅう弾砲FH-70」で、陸自の実物をベースに1/35スケールで再現。陸自の全面協力のもと、わずかな取材NGの箇所を除いて、約250パーツで陸自が誇るりゅう弾砲FH-70を実にリアルにキット化している。第1弾としてはかなりマニアックな素材だが、巣ごもり需要もあり想定以上のヒットを記録したという。ブースでは、新たなオプションパーツも参考出展されていたが、同時平行して第2弾プラモデルも企画が進められ、今回、かなり完成度の高いモックを参考出展していた。それが「1/35 陸上自衛隊74式戦車(以下、74式戦車)」だ。
74式戦車は、我が国の主力戦車を長年担ってきただけでなく、ドイツのレオパルト1や、フランスのAMX-30にも通じるこの世代特有の曲面で構成された優美な砲塔や、精度の高い51口径105mmライフル砲などの存在により、歴代の主力戦車の中でもすこぶる人気の高い1台として知られる。「War Thunder」や「World of Tanks」といった戦車ゲームにも登場(「WoT」は正確には試作機のSTB-1)するほか、タミヤをはじめとした多くのホビーメーカーよりキットが発売されているため、馴染み深いという方も多いだろう。「1/35 陸上自衛隊74式戦車」は、ホビー界のベストセラー戦車の最新世代のモデルキットとなる。
今回出展されていたのは、3Dプリンターで出力された「実務作業用出力品」で、車体下部、上部、砲塔、主砲が分かれた状態で展示されていた。実写ベースの1/35スケールで、金型は完全新規となる。砲塔や後部のディテールはまさに圧倒的で、アンテナまで実にこだわって再現されている。
最大の特徴は74式戦車をよりリアルに再現するために複数の可動ギミックを採り入れているところだ。1つは油気圧式サスペンションの再現。車体下部四隅にレバーがあり、これを動かすことで駆動輪とその隣の補助輪の位置を変えることができる。これにより、Strv 103のようにグッと前傾させて思い切った射撃体勢を採ることができる。
もう1つは油気圧式サスペンションによる優秀な仰/俯角を再現するため、砲塔主砲まわりのカバーを3種同梱し、主砲の仰/俯角に応じて3段階で変えられるようになっている。また、キャタピラと補助輪は可動するようになっており、デコボコな地面に馴染ませて設置することができる。ジオラマ展示がより映えそうな仕様だ。
気になる価格は、このグレードのプラモデルとしては標準的と言える8,000円台を予定。発売時期は夏から秋頃に受注を開始し、年明けの販売を目指す。戦車プラモファン要注目のキットとなりそうだ。