レビュー
「エヴォロイド ジェットン&エヴォビースト E-レックス」レビュー
2021年12月24日 00:00
E-レックスは肉食恐竜の姿へと変形。格好良さと可愛さが同居するメカだ
一方のE-レックスは、エヴォロイドコアを内蔵した構造は同じだが、頭部に変形のためのギミックが組み込まれていて、、恐竜形態時のアゴやシッポなどコアに組み付けていく設計で、組み立てるときの感触がジェットンと異なるのもポイントだ。頭の飾りは2種類付属していて、取り外したときも含めて見た目の異なる姿を楽しめるようになっている。
完成したロボット形態は、ツノや牙などが目立つワイルドなイメージ。武器が斧なのもその雰囲気に合っている。顔はコミカルに描かれたコミックとはひと味違う、目鼻口のあるイケメンで、ロボット然としたジェットンとはかなり雰囲気が違っている。こちらも変形は差し替えなしの完全変形で、顔がスライドして口の中に隠れたり、胸部装甲が恐竜形態のアゴになったりする、変形プロセス時に味わえるギミックが楽しい設計だ。
大河原氏の新規デザインによるメカをコトブキヤの技術によってイメージを損なわずに立体化し、完全変形が可能な設計や、低年齢層にもアピールできる仕掛けなど、シリーズ第1弾としてそのあたりもしっかりカバーできた製品になっている印象を受けた。
ここまであえて触れずにいたが、大河原氏やときた氏といったクリエイターの起用や、変形機構を備えた設計、敵味方で異なるコンセプトのデザイン、そしてシリーズ名などから、1980年代にニットーによって展開された「大河原邦男おもしろメカワールド オモロイド」をオマージュしていることが見て取れる。現在このオモロイドは、リープロからリブート商品が企画中とのことだが、両社のTwitterでは、企画中のそれぞれの完成品が並べられた写真がアップされていて、いい形で互いを意識した様子が見て取れ、今後のコラボなどにも期待がかかるところだ。
しってた(´∀`)pic.twitter.com/B3IP2gAePW
— コトブキヤ_プラモデル総合 (@kotobukiya_p)September 25, 2021
完成度や変形の楽しさ、コンセプトなど非常に素晴らしい商品なのだが、気になったのはやはり価格で対象年齢が8歳以上と考えるとやや高額な印象を受ける。作ってみれば価格通りのクオリティがあるのは間違いないので、大人が好みの改造を施して楽しむ、もしくは親子で一緒にのんびり楽しむというスタイルがオススメだろう。
価格帯のことはひとまず今後の展開に期待をかけるとして、まずは今回のシリーズ第1弾は作って遊んで楽しめるプラモデルとして完成していた。シリーズは既に第3弾まで発売が決定していて、そのデザインも両勢力ともに実に魅力的で、並べるのも楽しくなりそうだ。オモロイド世代にグッとくるのは間違いないが、知らない世代でも、大河原氏のデザインが好きなら必ず楽しめると思うので、好みのメカがあったらぜひ手に取ってみることをオススメしたい。
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