レビュー

「ROBOT魂<SIDE MS> ゴーストガンダム」レビュー

銀色の装甲にオッドアイのような破損フェイス、大型の「クジャク」で派手なアクションが楽しめる

【ROBOT魂<SIDE MS> ゴーストガンダム】

開発・発売元:BANDAI SPIRITS

発送日:2022年1月25日

価格:11,000円(税込)

ジャンル:可動フィギュア

サイズ:全高約130mm

 BANDAI SPIRITSコレクターズ事業部より「ROBOT魂<SIDE MS> ゴーストガンダム」が1月25日に発売された。本商品は通販サイト「プレミアムバンダイ」の「魂ウェブ商店」限定商品だ。

「ROBOT魂<SIDE MS> ゴーストガンダム」

 「ゴーストガンダム」は長谷川裕一氏の漫画「機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト」にて登場したモビルスーツで、「ファントムガンダム」の改修機だ。

 「ファントムガンダム」は以前に筆者がレビューさせていただいた「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダム」として同フィギュアブランドで立体化された。

 「ファントムガンダム」の改修機ともあり「ゴーストガンダム」にもその特徴的なギミックが引き継がれつつ、新たに追加された武装やデザインに筆者はとても惹かれた。

 単なるカラーバリエーション機体だと思われたが、実際に触ってみると細やかなデザインの違いや劇中のギミックのこだわりが感じられる商品となっている。

 今回は「ROBOT魂<SIDE MS> ゴーストガンダム」を紹介していこう。まずは「ゴーストガンダム」とはどんな機体なのかについて説明していく。

「クロスボーン・ガンダム」を受け継ぐ「ゴーストガンダム」

 「ゴーストガンダム」は漫画「機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト」にて登場したモビルスーツ。

 惑星間巡航形態「蜃気楼鳥(ミラージュ・ワゾー)」モードへの強引な変形、核ミサイル迎撃のための超高速飛行によって大きなダメージを負った「ファントムガンダム」を「クロスボーン・ガンダムX-1」、「クロスボーン・ガンダムX-2」用の補給パーツを使用して改修したのが本機体となる。

 この改修に伴い、海賊軍ゆかりのXM-XXナンバーと「ゴーストガンダム」のコードネームが与えられた。特徴的な銀色の表体は、希少金属でコーティングされている。

「機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト」第10巻

 本商品では、「ファントムガンダム」の特徴的なギミック、「ファントム・ライト」や惑星間巡航形態「蜃気楼鳥(ミラージュ・ワゾー)」への変形を引き継ぎつつ、特徴的な装甲カラーなどが再現されている。さらに、多目的攻撃兵装「クジャク」も新規造形で立体化されている。

 では、「ROBOT魂<SIDE MS> ゴーストガンダム」の内容物をチェックしていこう。

幽玄な色合いのパッケージと目を引く内容物

 パッケージは「ファントムライト」を纏った「ゴーストガンダム」が映され、頭部の眼も破損状態のものとなっている。

【パッケージ】

 中には、ブリスター2段組みで、「ゴーストガンダム」本体と交換用手首パーツ、武装の「ヒートナイフ」、「クジャク」、「フレイムライフル」用のグリップパーツ、アタッチメントパーツに加え、冷却カートリッジのベルトや「ファントムライト」時のエフェクトパーツ、交換用頭部、フェイスパーツ、取扱説明書が封入されている。

【内容物】
「ゴーストガンダム」本体
武装の「クジャク」や「ヒートナイフ」、冷却カートリッジのベルト、「蜃気楼鳥(ミラージュ・ワゾー)」用アタッチメント、ディスプレイ用アタッチメント、交換用手首、「フレイムライフル」用のグリップパーツ、交換用フェイスパーツ、アタッチメントパーツ
「ファントムライト」エフェクト、「クジャク」用エフェクト、放熱時用の交換用頭部パーツ、パーツ交換時の補助棒

 「ゴーストガンダム」を見ていく前に、まずはサイドに「ヒートナイフ」、背部に冷却カートリッジのベルトを装着して本体が完成する。

【ヒートナイフ、冷却カートリッジベルトの装着】
左右のアーマーに「ヒートナイフ」を差し込む
バックパックの裏面にある差し込み口に冷却カートリッジのベルトを装着

 それでは「ゴーストガンダム」の可動や造形について見ていこう。

メタリック塗装の重厚感と新ギミックの迫力が見る者を惹きつける

 「ゴーストガンダム」の特徴は何といっても銀色のカラーリングだ。シルバーメタリック塗装による高い質感が、「幽霊(ゴースト)」のコードネームにぴったりの幽玄さを演出している。

 スラスターなどの赤い箇所も暗めの色合いで、アクセントとなってメリハリのある色彩となっている。

 デザイン面では、「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダム」と比較すると脚部裏のスラスターや冷却カートリッジのベルトなどの違いが見受けられる。

【ゴーストガンダム】
シルバーメタリックで引き締まった顔つき
各部の赤色が存在感を発揮する
バックパックには「蜃気楼鳥(ミラージュ・ワゾー)」時のアタッチメント接続口が設けられている
脹脛から踵にかけてスラスターが伸びたデザインとなっている

 「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダム」と並べてみると、基本的なデザインは同じだが、「ファントムガンダム」は緑のカラーリングが生物的に感じられる色合いだ。

 「ゴーストガンダム」はその点では無機質な、あるいは得体のしれない感じが強い印象となっている。

【「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダム」と比較】

 続いて可動域を見ていこう。

 可動は「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダム」同様に柔軟かつ広い可動域を有し、幅広いアクションポーズを取ることができる。

腕部は水平での持ち上げができ、腕部の装甲はスライド、肩アーマーも独自の可動する
メイン・スラスターの付け根はボールジョイントでフレキシブルに可動
頭部は前後左右への可動ができる
腰部スラスターは「フレイムライフル」や「蜃気楼鳥(ミラージュ・ワゾー)」」に対応して可動
腰部は上体そらしや左右へひねりが可能
脚部は股関節部にスイング可動があり、大きく踏み出したポーズや膝を曲げた時のポーズがより自然な印象になる

 そして、「ゴーストガンダム」では、破損したフェイスパーツが付属し、通常状態と強制二段放熱モードに対応。「ファントムガンダム」では頭部そのものを交換する方法だったが、「ゴーストガンダム」では前頭と側面の装甲を取り外してフェイスパーツを交換する方法となっている。

 また、側面の装甲は通常状態と強制二段放熱モード用の2種類があり、合計4種類の「ゴーストガンダム」の表情が楽しめる。

【頭部変更】
通常の頭部
前頭部、側面、フェイスパーツを外した状態
破損フェイスパーツを付けた通常頭部。ケレン味のあるオッドアイのようなセンサーが魅力的な顔つき
強制二段放熱モード。大きく開いた口のようなスリットや頭部のV時のエフェクトで「ガンダム」らしい顔つきに
破損フェイスパーツの強制二段放熱モード。より高圧的な表情となっている

 武装面でも「ヒートナイフ」はエフェクトパーツを付けることで、劇中の「フレイム・ソード」を再現できる。

 そして、腰部のスラスターはグリップパーツとエフェクトパーツを付けることで「フレイム・ライフル」も再現可能。

【武装ギミック】
「ヒートナイフ」の刀身にエフェクトパーツを差し込むことで「フレイム・ソード」を再現
腰部スラスターの赤いパーツと「ヒートナイフ」を取り外す
グリップパーツに差し替え、内側の2つの差込口にエフェクトパーツを接続することで「フレイム・ライフル」を再現

 そして、新規造形の多目的兵装「クジャク」は大剣のような「バスターモード」と広範囲のビーム兵器となる「スマッシャーモード」への変形ギミックを搭載。

 「クロスボーン・ガンダムX-3」が使用していた「ムラマサ・ブラスター」と「クロスボーン・ガンダム X-1改・改 スカルハート」が使用した「ピーコック・スマッシャー」の性能を併せ持った武装で、多彩なアクションを楽しむことができる。

 また、「バスターモード」のビーム展開時のエフェクトも付属し、より迫力のある造形となる。

【多目的兵装「クジャク」バスターモード】
大振りの武装だが、しっかりと本体で保持が可能
エフェクトパーツを装着すれば、迫力ある造形再現ができる
【多目的兵装「クジャク」スマッシャーモード】
柄の部分で刀身が回転可動し、水平状態にすることができる
水平状態から刀身の真ん中から分かれ、弓のような形状となる

 そして、最大の特徴である「ファントムライト」はエフェクトパーツを付けることで再現可能。取り付けはパーツの差し替えによって、よりダイナミックな姿となる。

【「ファントムライト」エフェクト装着】
頭部は前頭部の装甲一部を差し替えることでV字エフェクトを展開
肩部、腕部の白の装甲を差し替え
胸部のX字の装甲を差し替え
フロントスカート、膝の装甲を差し替え
脹脛のスラスターの一部を差し替えることでエフェクトの噴射を再現
腰部スラスターの赤いラインと差し替えて、エフェクトパーツを差し替えることができる
背部のスラスターも赤い部分を取り外し、エフェクトパーツと差し替える

 全身に纏うエフェクトパーツによってボリューム感ある姿となった。エフェクトパーツは紫がかったクリアパーツで、銀色の装甲にマッチした濃い色合いで存在感を強調している。

【「ROBOT魂 <SIDE MS> ゴーストガンダム」ファントムライト展開】

 「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダム」と比較すると、シルエットはほとんど変わらないが、エフェクトの色合いの違いで引き締まった印象となっている。

【「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダム」との比較】

 隅々までこだわりが伝わってくるデザインやギミックの数々が光る「ゴーストガンダム」。次にポージングについて紹介していこう。