レビュー
ガンプラ「RG 1/144 ゴッドガンダム」レビュー
流派リアルグレードはガンプラの王者!明鏡止水の心で組み立て、俺はぁぁぁぁ勝つっ!
2022年9月7日 00:00
- 【RG 1/144 ゴッドガンダム】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2022年8月13日
- 価格:3,850円(税込)
- ジャンル:プラモデル
- 全高:約119mm
今回レビューするのはついにRG(リアルグレード)化された「GF13-017NJII ゴッドガンダム」。「機動武闘伝Gガンダム」で主人公「ドモン・カッシュ」が劇中当初搭乗していた「GF13-017NJ シャイニングガンダム」から後半に乗り換える機体です。
「機動武闘伝Gガンダム」はそれまでのガンダム作品とはまったく違うテイストで作られた世界観やストーリーをもち、それまでのガンダム作品では人型機動兵器を「モビルスーツ」と呼んでいましたが今作では「モビルファイター」と呼んでいます。
それまでの見境のない無慈悲な戦争をやめ、オリンピックのように4年に一度各国がモビルファイター「ガンダム」に代表選手を搭乗させて競い合わせ、勝ち残って「ガンダム・ザ・ガンダム」の称号を得た国が全宇宙の覇権を担うことになる……この戦いを「ガンダムファイト」と呼び、まるでスポーツのような代理戦争の手段としたのが今作の世界観です。
人型の機動兵器に格闘を行わせるため、パイロットはガンダム腹部にあるコクピット内の“モビルトレースシステム”に組み込まれます。コクピットシートに座ることもなくシステム内では立ったまま全身で動きをガンダムに伝えて操ります。モビルファイター「ガンダム」に搭乗するパイロットを「ガンダムファイター」と呼びます。
ざっくりではありますが、いわゆる「ガンダム」としてのこれまでの方向性をバッサリと切り捨て、ガンダムに当時人気爆発していた格闘ゲームの要素を入れ込んでガンダムに格闘技をさせる……新たなファンを獲得するために新機軸を打ち出したものの当初はやはりというかそれまでのガンダムファンにはあまり受けが良くありませんでした。
しかしドモンの師匠である「東方不敗 マスターアジア」が登場したころからじわじわと人気に火が付き、ドモンをはじめ5人の主人公達と周りを固めるキャラクター達による、それは熱いストーリーをもって第13回ガンダムファイト本戦に突入!数々の伏線を回収しながら想像のナナメ上を行く展開と結末は大盛り上がりにつながりました。「この作品がなかったら後のガンダムシリーズはなかったかもしれない……」Gガンダムはそんなエポックメイキングな作品です。
筆者もドはまりした方で、語りだすと止まらなくなりそうですので本題のRG化されたゴッドガンダムに話を移していきましょう。放映当時「ガンダム(と商品)どうなっちゃうんだろう……?」と思って見ていたものですが、“格闘するガンダム”というテーマのもと当時からガンプラやフィギュアがいくつもリリースされてきました。テーマ自体もガンプラの技術革新(=可動性能の追求)にピッタリだったのも奏功したのだと思います。
放送当時に発売されたシャイニングガンダムやゴッドガンダムは1/144、1/100、1/60スケールで発売、スケールが大きくなるごとにその技術革新は目を見張るものがあり、造形もアクション性も当時感動したものです。1/60スケールは今ではなかなかリリースされそうにはないスケールですが両手でもってガシガシ遊べるのが楽しいので機会があれば組んでみていただきたい一品です。その後念願のMG化され、HGFCに至ってはノーベルガンダムやデスアーミーもリリースされるなどシリーズが充実しています。
これまでのガンプラの技術革新を内包しながら、今回のRGゴッドガンダムに課せられたテーマはRG史上最大級の可動域を追求すること!1/144スケールに凝縮された超絶設計はモビルトレースシステムで表現される人体の可動性能をガンプラで表現しています。
筋肉の伸縮を豊富な可動軸を用意することで再現し、自然な腕組みをも可能にしたり両脚を水平に開脚しても足裏は地面に接地するという驚異的な性能をもっています。さらにガンダムファイト時に発生させる3枚の日輪をエフェクトパーツで用意。劇中同様の迫力のあるポージングでディスプレイ可能です。
“格闘するガンダム”ならではの超絶可動を実現したRGゴッドガンダム。筆者も他のガンダムタイプとは一味も二味も違う設計と組立方法に興味津々でしたし、実際に組んでみるとその設計思想に驚きの連続でした。詳細なレビューを心がけましたので最後まで読んでいただければと思います。それでは皆さんお待ちかねぇ!RGゴッドガンダム組み立てファイト、レディーゴー!!
「RG 1/144 ゴッドガンダム」のパッケージ内容をチェック!
それではパッケージの内容をチェックしていきましょう。パッケージはフルカラーの他のRGと同じレイアウトになっています。顔のアップと腕組みしたゴッドガンダムがカッコイイ!ランナーは全11枚、組立説明書とリアリスティックデカール、ゴッドスラッシュ(ビーム・サーベル)、3枚の日輪エフェクトで構成されています。
肩と前腕を構成するBランナーはアドヴァンスドMSジョイントで成型されています。RGシリーズは追加設定されたカラー設定を実現するためにとても細かいパーツで構成されています。設定上、ゴッドガンダムの全高は16.6mで一般的なモビルスーツよりは若干小型です。「機動戦士ガンダムF91」から採用されたモビルスーツの小型化が今作にも採用された形ですが、それをRG化するのですからパーツはより細かくなっているので飛ばさないように注意が必要です。
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