レビュー

「アルカナディア ヴェルルッタ」レビュー

細かな部分で挑戦的なアプローチが見えてくる組み立て

 最初に組み立てるのは頭部パーツだ。髪の毛と表情パーツを中心として、角やティアラで飾りつけする。

 本キットではロールの入った横上があり、こちらはボールジョイントで挟み込む構成を取っている。大きく可動はしないが耳にかかる髪の表現が巧妙に演出されている。また、耳も小悪魔を意識した先が尖った造形になっている。

【頭部】

 胴体は塗装済みパーツの中に細かい可動部分を挟み込む構成。みぞおち部分には小さいパーツをはめ込むなど、色分けもされている。

【胴体】

 可動範囲も胸元から左右、前後屈ができる。

【胴体 可動】

 尻尾パーツは付け根部分に軸関節を持ち、その他3つの部位に分かれたパーツ構成となっている。各パーツはサンドして組み上げる単純なものだが、それぞれの曲線や太さが異なり、つなぎ合わせた際は軸関節となるので様々な表情付けが楽しめる。

【尻尾】
各パーツの軸部分を回転させることで、形状を変えることができる

 次にノーマルモードの腕パーツは、左右非対称のデザインとなっている。右腕はシンプルな長い手袋をしたようなデザイン、左腕は肘から伸びるフリルの着いた袖が印象的なデザインとなっている。後述するの武装状態のウィライズモードでは、右腕もフリル付きのデザインとなる。

 可動は二の腕部分の左右への可動と肩口のボールジョイント&軸可動に加え、肘、手首がある。右肘は干渉物がないため大きく動かせ、左肘は装飾品に可動があるも若干動きが小さい印象となっている。

【腕】
【腕 可動】
肘の可動は左右で異なる。肩口は軸可動があるため水平可動もできる
【ハンドパーツ】
ハンドパーツは左右それぞれに、握り手、武器の持ち手2種、開き手2種がある。細かな表情付けも期待できる

 足も左右非対称のデザインとなっており、右はタイツを入った印象だが、左は太ももに巻き付くアクセサリの造形が用意されている。こちらは細かいパーツを直接取り付ける形となっている。つなぎ目消しをしたい人や塗装の塗り分けもしやすい構造となっている。

 可動は股関節部分がボールジョイントで繋がり、加えて引き出し機構も備わっており、大きく足を踏み込んだりする動作が自然に決まる。また膝関節は太もも内部にある引き出し機構が備わっており、かがむような姿勢も取れる。なお、足首の羽型の飾りは足首に通している状態となっている。可動を妨げないが、ぐらつきやすく位置の調整が気難しいパーツとなっている。

【右足】
膝の引き出しをしていない状態ではぎこちない動きだが、膝を伸ばすことで屈伸姿勢に近い可動ができる
【左足】
【左足 可動】
左足も右足同様に可動する

 左右のスカートは可動パーツと広めのパーツにゴールドパーツのアクセントが入った構造となっている。また、ウィライズモード時に使用する接続部を内側に装着している。

【スカート】

 次は武装であるランスだが、傘状態で組み立てる。ランスは長い柄と矛先、広めの鍔がある。傘の状態にする際は明るめのブルーと濃いめのブルー各2枚のパーツと接続パーツを鍔の内側にある接続口に合わせて完成する。

【武器】

 ここからはウィライズモードで使用するパーツを紹介。まずは、象徴的な羽パーツ。こちらはノーマルモードの小さい羽も合わせて、大きさの異なる羽3対で構成されている。付け根部分は3カ所に羽を備える部分がある。上部と下部の羽は軸が2つあるため、様々な位置調整ができる。

【ウィライズモード時の羽パーツ】

 右腕は、ノーマルモードの左同様のデザインとなっている。

【ウィライズモード時の右腕】

 右足は鎧を纏ったような堅牢なデザインとなっている。塗装済みパーツで細かな色分けされ、精緻なラインも表現されている。

 可動はノーマルモードの膝にあった引き出し機構はないが、屈伸可動もできる。

【ウィライズモード時の右足】
【ウィライズモード時の右足 可動】
つま先、足首、膝関節が可動

 最後にクリアパーツの台座を組み立てて完成となる。

【台座】

 また、本キットではボーナスパーツとして「メガミデバイス」、「フレームアームズ・ガールズ」に対応した首パーツと太もも、二の腕に使用できる3mm軸付きパーツ、羽パーツのジョイント無しの背中パーツがある。

 その他、台座のポールジョイント式の根元パーツ、背中の中央接続部の延長パーツ、ランスを支える際の補助パーツ。また、飾りのない左腕を作ることができる。

【その他パーツ類】

 これらのパーツを合わせることで「ヴェルルッタ」が完成し、その姿を現す。次のページではその全貌を紹介していこう。