レビュー
ガンプラ「HG 1/144 ガンキャノン」レビュー
ククルス・ドアンの島版
2023年6月16日 00:00
組立開始。一気にボディ全体を組み上げる!
まずは胸部・頭部・腰部で構成されるボディ全体から組み上げていきましょう。ガンキャノンといえばTV版でもみられた両腕を地面につき、ボディを支えながら低い姿勢で両肩のキャノンを放つシーンが有名ですが、このキットでもそれを再現できるように腹部の関節が大きく動くようです。
そういう凝ったギミックを持ちながらパーツ点数は比較的少なめに設計されていて組立のストレスはそれほどでもありません。お堅そうな連邦軍モビルスーツなのに赤い派手なボディを持つガンキャノンはTHE ORIGIN版準拠のディテールを持っていて胸部にはバルカン砲が装備されています。ここも別パーツ化で再現していてTHE ORIGINシリーズのガンプラのハイディテールさを伺わせます。
頭部はたったの6パーツ! カメラ部はクリアーパーツで質感も十分です。贅沢を言わさせていただくならバルカン砲とカメラ・センサー部は別パーツで組んでみたかった。
腰部も最小限のパーツ構成でありながら股関節にはスイング機構を持たせるなどパフォーマンスの高い構造になっています。
腕部を組み立てる。筒形の一体成型パーツで剛性と組みやすさを提供!
THE ORIGINシリーズのガンプラは共通して“HGを超えるHG”的な凝った設計がされています。このキットにおいても腕部はフレーム的な内装メカディテールがあり、筒形の装甲類を組付けていく形となっています。
肘関節にあるひし形の肘アーマーのフレーム部が装甲と同様の赤い色で成型されていてうまいぐあいにディテールと組み立てやすさを両立させています。肩の丸い装甲は巧みなパーツ分割で二重に可動します。ハンドパーツはここでは平手と握り手を組みます。
脚部を組み立てる。太くて丸いフレームと装甲のわりに高い可動性能を確保!
MBT(メインバトルタンク)から脱却するため二足歩行に進化しつつ中距離支援型であるガンキャノンはガンダムやジムのようにシールドを持たない代わりに太くて丸いシルエットで対弾性能を高めているようです。キットでもそういったイメージをうまく再現していてまさしくガンキャノンのシルエットとなっています。
太いフレームを芯に、大きな膝関節は二重関節となって大腿部と脛部を接続します。ソールをはじめ各部のパーツもなるべく1パーツで設計されることで数も少なく、組みやすさ重視の設計が感じられます。
装備を組み立てる。贅沢な2種類のバックパックは換装して遊べる!
装備はキャノン砲、スプレーミサイル・ランチャー、ビーム・ライフル(後期型)となっています。キャノン砲とスプレーミサイル・ランチャーはバックパックに接続されていて、それごと換装するスタイルになっているので好みに応じて付け替えることができるうれしい仕様となっていますが、そのため片方キャノン砲、片方スプレーミサイル・ランチャーとする装備は不可でもあります。
キャノン砲は凝った設計になっていて、砲身を支えるシリンダーの軸とケースが別パーツとなっていて砲身を上下させると連動して可動するのが楽しいギミックとなっています。
スプレーミサイル・ランチャーはランチャー前後のカラーリングを別パーツ化によって再現しているのが特徴です。バックパックとはステー的なパーツで接続されているだけなのでバックパックからは信号類が送られているだけではないか? と想像されます。
ホワイトベース隊のガンキャノンのビーム・ライフルは後期型とされ、ガンダムのものと比べて連射性能は劣るものの、射程が長くなっており中距離支援に適した仕様になっています。キットではライフル本体は左右張り合わせ、センサー部は可動してカラーリングでパーツ分けがされています。専用のハンドパーツが付属していてディテールもぬかりない印象です。
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