レビュー
「S.H.Figuarts 仮面ライダー第2号(シン・仮面ライダー)」レビュー
突き詰められた再現度と心がスッキリする力強いアクション
2023年9月9日 00:00
- 【S.H.Figuarts 仮面ライダー第2号(シン・仮面ライダー)】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 8月25日 発送
- 価格:8,250円
- ジャンル:可動フィギュア
- サイズ:全高約150mm
BANDAI SPIRITSから「シン・仮面ライダー」の「仮面ライダー(シン・仮面ライダー)」に続く、2人目の仮面ライダー「仮面ライダー第2号(シン・仮面ライダー)」をS.H.Figuartsで立体化。通販サイト「プレミアムバンダイ」限定で8月25日より商品の発送を開始した。
「仮面ライダー第2号」こと一文字隼人は、映画「シン・仮面ライダー」の物語後半からの登場と出番は短いものの、飄々とした口ぶりと陽気な雰囲気の中に自分の信念を貫く強さ、「仮面ライダー」とともに敵対するSHOCKER(ショッカー)に立ち向かう勇姿と心に残る活躍を見せた。
筆者は以前に「S.H.Figuarts 仮面ライダー(シン・仮面ライダー)」をレビューした。特徴的なコート姿や「仮面ライダー」らしいアクションが楽しめた。
今回の「S.H.Figuarts 仮面ライダー第2号(シン・仮面ライダー)」は一文字隼人のキャラクター性が好きなことや造形や可動はもちろんだが、「S.H.Figuarts 仮面ライダー(シン・仮面ライダー)」と並べた際の印象が特に筆者は気になる。劇中では身長差があったり、体型が異なったりとそれぞれのキャラクター性がはっきりと分かれている。
「S.H.Figuarts」シリーズでは明確なスケール表記はないが、そうした劇中での違いがどのように表現されているのかも見ていこう。
これで心すっきりだ。仮面ライダー第2号こと一文字隼人とは
商品を紹介する前に「シン・仮面ライダー」の仮面ライダー第2号/一文字隼人について触れたい。
上述の通り、一文字隼人の登場は物語後半。SHOCKERの緑川イチロー(チョウオーグ)のアジトに突入した仮面ライダーこと本郷猛と緑川ルリ子の前に現れる。第2のバッタオーグとして改造され、洗脳されている一文字隼人は、最初は仮面ライダーと戦うことになるが、洗脳されていても曲げない自身の信念と緑川ルリ子によって洗脳が解かれる。
そして、2人目の仮面ライダーとしてSHOCKERに立ち向かうことになる。
初登場では変身ポーズを決めて筆者が持っていた「仮面ライダー」像で安心感を覚えた。そして、本郷との対峙した際の飄々とした口ぶりながら、「本気で戦え!」と叱咤する正義感の強さと洗脳されながらもヒーローらしさが垣間見え、そして、大量発生型相変異バッタオーグ(ショッカーライダー)軍団での本郷との共闘で一気に盛り上がりを見せた。
ダブルライダーが並び立った時の「これが見たかった!」という満足感やカタルシスは、映像だけでなく立体物でも揃えたいというホビーファンの心も刺激された。
そして、今回「S.H.Figuarts 仮面ライダー第2号(シン・仮面ライダー)」が到着し、その願望を叶えていきたいと思う。
力強さと繊細さを徹底再現した造形美
「S.H.Figuarts 仮面ライダー第2号(シン・仮面ライダー)」のパッケージを見ていこう。パッケージ正面はコートを着て変身ポーズを取る「仮面ライダー第2号」とインパクトのあるものとなっている。背面はポーズ例や「S.H.Figuarts 仮面ライダー(シン・仮面ライダー)」や9月発売予定の「S.H.Figuarts サイクロン号(シン・仮面ライダー)」とのツーショットが掲載されている。
パッケージからも並べて遊んでほしいという意気込みが伝わってくる。
また、「S.H.Figuarts 仮面ライダー(シン・仮面ライダー)」のパッケージと並べてみると、正面ポーズの静と動でそれぞれのキャラクター性がより見えてくる。
裏面は一般販売とプレミアムバンダイ限定品の違いともいえる見栄えもある。
内容物はフィギュア本体と交換用手首3セット、布製コートが入っている。手首は通常のほか、握り手、水平手、軽く開いた手がある。筆者としてはサムズアップした手首パーツが欲しかったところだ。
布製コートは「S.H.Figuarts 仮面ライダー(シン・仮面ライダー)」とデザインが異なるのはもちろんだが、材質も化学繊維のようなパリッとした薄手のものとなっている。取扱説明書はないが、付属物の説明やコートの脱着方法などはパッケージの裏面などに記載されている。
中身を確認したところで「S.H.Figuarts 仮面ライダー第2号(シン・仮面ライダー)」本体を見ていこう。
赤いマフラーに緑のプロテクターと「仮面ライダー第1号」との共通点が多くみられるが、マスクやベルトの色合い、腕と足に入ったラインと細部の色合いが異なる。また、外見もすらっと細身の体格で全体的にスッキリした印象となっている。
可動も「S.H.Figuarts」シリーズの柔軟な関節構造によって、柔軟な動きを表現することができる。特に足は大きく股関節が開き、ライダーキックをはじめとしたアクション表現を再現できる。
アクションポーズを取らせると、変身ポーズなどの決めポーズがビシッと決まる。細身のスタイルも合わさり、手足を大きく開いたポーズが非常にダイナミックに映える。
また、劇中での見せた手の仕草や柔らかい動きも手首パーツを交換することで繊細な表情付けができる。
付属のコートの装着は、「S.H.Figuarts 仮面ライダー(シン・仮面ライダー)」と同様に手首を外した状態で腕を後ろに回し、コートの袖を通す。
コートを着た状態では襟や腰の紐やリベットのような装飾で劇中のデザインが再現されている。また、薄手の生地となっておりこちらも劇中のイメージとなっている。
S.H.Figuartsに触れて、改めて映画に使用されたものを細かく丁寧に再現していることがわかる。
布製のためポーズを取った際も柔軟に対応し、様々なポーズを取ることができる。また、コートにはワイヤーが入っており、風になびく雰囲気や動いた際の揺れも表現できる。
「S.H.Figuarts 仮面ライダー(シン・仮面ライダー)」と比較すると、劇中の身長差やそれぞれのデザインの違いがよくわかる。コートを着た状態でも材質の違いもわかりやすい。
「S.H.Figuarts 仮面ライダー(シン・仮面ライダー)」と並べてディスプレイ。ダブルライダーが揃うことで、劇中の対決や共闘のシーン再現がより迫力あるものになる。
互いの信念をぶつける戦いのバッタオーグらしい跳躍力やスピード感あるアクションはもちろん、ダブルライダーによる共闘ではダブルライダーキックと臨場感あるディスプレイが楽しめる。
また、劇中ではなかったコートを着た状態で並び立った姿もダークヒーローらしい雰囲気を持つ。
以上、「S.H.Figuarts 仮面ライダー第2号(シン・仮面ライダー)」のレビューをお送りしてきた。
スクリーンで見た姿がS.H.Figuartsシリーズで見事に再現され、ポーズを取らせるたびに力強いアクションシーンが脳裏をよぎる。映画では後半からの出番で「こんな姿も見てみたかった」という願望も自分の手で表現できるのもアクションフィギュアならではの楽しみだ。
また、「S.H.Figuarts 仮面ライダー(シン・仮面ライダー)」と並べるとそれぞれのキャラクター性の違いがより色濃くなり、非常に満足度の高いディスプレイができる。特にコートは材質の違いまで表現され、ここから改めて「シン・仮面ライダー」を見返すと「確かに違う」という発見もあった。
「S.H.Figuarts シン・仮面ライダー」シリーズも展開が続き、今後の展開からも目が離せない。
(C)石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会