レビュー
Gunsmith BATON「BG-PCC CO2GBB」レビュー
ハンドガン「BG-17」とCO2マガジンを共有できるピストルキャリバーカービン
2023年11月20日 11:30
- 【BG-PCC CO2GBB】
- 開発・発売元:Gunsmith BATON
- 価格:98,780円(税込)
- 全長:673~740mm
- 銃身長:233mm
- 重量:実測2,149g(本体のみ)、実測2,469g(空マガジン、CO2 12gカートリッジ含む)
- 弾丸:6mm BB(0.2~0.28g)
- 動力源:CO2 12gカートリッジ
- 装弾数:24+1発
BATONよりこれから始まる秋冬のサバゲーシーズンにピッタリなCO2ガスブローバックピストルキャリバーカービン「BG-PCC CO2GBB」が、11月9日に発売された。価格は98,780円(税込)。
本商品は、Troy Industries正規ライセンスを取得したハンドガードを採用したハンドガンマガジンを使用する「PCC(Pistol Caliber Carbine/ピストルキャリバーカービン)」だ。PCCは、実銃においてフルサイズのライフルに比べて反動が少なく、マズルフラッシュや銃声も小さいというメリットがあり、M4ライフルの操作性を備えつつ「シューティングマッチ」に利用できる銃として人気を獲得している。ハンドガンと弾薬を共有できるのも大きなメリットだ。
CO2ガスハンドガン「BG-17 CO2GBB」とマガジンを共有可能。ハンドリングのしやすさも魅力
CO2ガスガンである「BG-PCC CO2GBB」では反動、マズルフラッシュ、銃声は関係ないが、BATONが発売したCO2ガスハンドガン「BG-17 CO2GBB」とマガジンを共有できることは、実銃と同様のメリットといえる。もちろんフロンガスを使用するガスブローバックガンよりも冷えに強く、四季を通して安定して動作することは最大のアドバンテージだ。
「BG-PCC CO2GBB」はまったく同じデザインの実銃が存在するわけではないが、ロアレシーバーはQuarterCircle10というPCC専門メーカーが販売している9mmロアーのデザインをモチーフにしている。またハンドガードについてはTroy Industriesの正規ライセンスを取得し、「Battle Rail SOCC105」のデザインを忠実に再現。9mmマガジンを収めるマガジンハウジングが小ぶりなこともあり、スマートでハンドリングしやすい銃に仕上げられている。
M4系ガスブローバックマシンガンと比べると約500g軽量
「BG-PCC CO2GBB」は全長が673~740mm、銃身長が233mm。重量は本体のみで実測2149g、空マガジンとCO2 12gカートリッジを含んで実測2469g。M4系ガスブローバックマシンガンと比べると約500g軽量であり、光学機器を付けても取り回しが良好。ドットサイトを装着すれば、1日中サバゲーで携帯しても疲労は少ないはずだ。
本商品には本体、BG-17 CO2 マガジン、説明書、保証書が同梱される。説明書は紙1枚のシンプルなものだが、QRコードが印刷されており、YouTubeで公開されている「BG-PCC CO2GBB 取扱説明動画」を視聴可能。CO2カートリッジの装着、BB弾の入れ方、射撃準備、セレクター、リロード、ホップ調整について解説されているので、購入時には必ずチェックしたい。また、本製品で使用する「BG-17 CO2 マガジン」における「3カ月ガス漏れ無償修理保証」を受けるためには、PUFF DINO製を使用している必要がある。
実用上十分な剛性は確保、塗装の質感も満足いくクオリティー
「BG-PCC CO2GBB」はアッパーレシーバー、ロアレシーバー、ハンドガードが金属製となっている。今回使用した製品ではアッパーレシーバーとロアレシーバーの間にわずかなガタツキはあったものの、実用上十分な剛性は確保されている。塗装の質感も満足いくクオリティーだ。フィールドで走り回っても問題ない。
一方で、フラッシュハイダーの先端にはスパイクが設けられており、CQBなどの狭い場所では他のプレーヤーにぶつけないよう注意が必要だ。フィールドによっては使用できない場合もあるのでマズルのアタッチメントを別途用意しておくといいかもしれない。
米国の銃器メーカー・Troy Industriesの正規ライセンスを取得している細身かつ7面にM-LOKスロットがずらりと並ぶ10.5インチのハンドガードに加えて、ストラップで前腕を固定することで片手撃ちでの操作性を向上するストック「Brace-Style Retractable Stock for M4 Series」が採用されている。
さらに、CO2 12gカートリッジが覗ける「BG-17 CO2 マガジン」を装着すると、フロンガス対応ガスブローバックガンや電動ガンのPCCと“ぱっと見”で違いがわかる。「BG-PCC CO2GBB」はGunsmith BATONとしては初めてのCO2ガスブローバックマシンガンだが、それにふさわしい注目度を備えていることは間違いない。
なお、実際のM4系統にあるボルトを強制的に押し出すための「フォワードアシストノブ」は可動するが、他のガスブローバックマシンガンと同様で、実際の銃と同じように閉鎖不良時には使用しないほうがいいだろう。
ホップ調整は手軽、整備性は他社のガスブローバックマシンガンと同等
エアガンで頻繁に調整する機構といえば「ホップ調整」だ。「BG-PCC CO2GBB」はアウターバレルの根元にダイヤル式のホップ調整アジャスターが用意されており、割り箸などを使用すれば簡単に調整できる。分解が必要だったり、特殊工具を使用するガスブローバックガンなどと比べれば、ホップ調整がしやすい。ホップ調整は反時計回りに回転させるとホップが強く、時計回りに回転させるとホップが弱くなる。
通常分解も手軽で、テイクダウンピンを抜けば、アッパーレシーバーを開き、チャージングハンドル、ボルトをすぐに引き抜ける。この状態で、チャンバーや作動部(ハンマー付近、シリンダー内、バッファ)にシリコンスプレーなどを注油すれば通常メンテナンスは完了する。整備性は他社のガスブローバックマシンガンと同等だ。
本製品が初めてのCO2ガスブローバックガンという方もいるかもしれないので、最後にCO2 12gカートリッジの交換方法について注意喚起しておく。カートリッジを交換する際には、必ずガスを使い切ってから、さらに「放出バルブ」を押してガスを完全に抜くことを徹底してほしい。この確認を怠ると、交換の際にカートリッジが飛び出して事故、怪我する可能性がある。筆者も自分自身と周囲の方を怪我させないように、緊張感を持ってCO2ガスというパワーソースと付き合っていく。次のページでは実際に射撃した際のグルーピングなどについて紹介していく。