レビュー
Gunsmith BATON「BG-PCC CO2GBB」レビュー
2023年11月20日 11:30
セミオートよりフルオートのほうが弾道がまとまる傾向にあった
最後に「BG-PCC CO2GBB」の実射性能をチェックしてみよう。今回は0.25g弾と0.28g弾を使ってみたが、どちらの場合でも20mでヘッドショット、30mでマンターゲットを狙える集弾性能を確認できた。もちろん0.28g弾のほうが弾はまとまるが、0.25g弾であっても30mの距離であればヒットを取ることは可能だ。
予想外の結果となったのが、セミオートとフルオートでの集弾性能の違い。なぜかセミオートよりもフルオートのほうで弾道がまとまる傾向にあったのだ。そして、セミオートのほうで弾が大きくそれる「フライヤー」が多く発生している。
この原因として考えられるのが、初速が安定していないこと。たとえば東京マルイのガスブローバックマシンガンであればセミオートで連射していくと、少しずつ初速が低下していく。しかし前後のずれは大きくないので、弾道を見ながら着弾位置を調整可能だ。しかし、「BG-PCC CO2GBB」は初速が安定していないため、弾道が上下に散らばる。このためホップ調整がしづらいのも難点だ。
Gunsmith BATONの公式動画「【CO2ガスガン】BG-17とマガジン共用のピストルキャリバーカービン、BG-PCC」ではセミオートで弾道がまとまり、フルオートで大きく散らばっていた。ロットによって弾道の傾向が異なるのかもしれない。
とは言え、気温18.9度前後において、CO2 12gカートリッジ1本で125発発射可能(セミオート時)という省燃費性能も確認できた。秋冬のサバゲーシーズンにおいて、動作性において「BG-PCC CO2GBB」が大きなアドバンテージを備えていることは間違いない。
リコイルショックについては、東京マルイのガスブローバックマシンガン「マーク18 モッド1」のほうが強く感じた。ただ「BG-PCC CO2GBB」は動作性が高く、作動音も大きめなので、“撃っている!”という射撃時の気持ちよさを十分味わえる。
一方で好みが分かれるのがトリガーフィーリングだ。同じく東京マルイの「マーク18 モッド1」と比べると、かなり固めで、実銃に近いと言われるGBLSのエアガンシリーズ「DAS(Dynamic Action System)」と同じような固さであった。「BG-PCC CO2GBB」のトリガーフィーリングは実銃寄りなのかもしれない。
本格的に寒くなる真冬のシーズンでも快調に動作してくれるはず
「BG-PCC CO2GBB」は、フロンガスを使用するガスブローバックマシンガンより秋冬に快調に動作する。その一方で、集弾性能という点ではやや不満が残る。30mの距離のマンターゲットを狙えても、バリケートから薄く出てくる相手プレイヤーに当てるのは至難の業だ。中・遠距離で撃ち合うのではなく、CQBエリアに積極的に飛び込んだり、大きく裏取りして側面・背後から奇襲するサバゲーマーに適したエアガンだと考える。
いずれにしても、冬場でもガスブローバックならではのダイレクトな操作感、ガツンと来るリコイルを味わいたいという方に、「BG-PCC CO2GBB」は注目の1丁であることは間違いない。