レビュー

東京マルイ「G17 Gen5 MOS」レビュー

春~夏に尻上がりに強くなるのが楽しみな冬にも使えるガスブロ

【G17 Gen5 MOS】

2023年12月19日発売

価格:19,800円(税別)

全長:202mm

銃身長:97mm

重量:676 g(空マガジン含む)

弾丸:6mm BB(0.20~0/25g)

動力源:専用ガス

装弾数:25+1発

 ガスブロと言えば、気温の低い冬場には使えないというのがこれまでの常識。その定説を覆したのが、東京マルイの最新ガスブローバック「G17 Gen5 MOS」だ。

 実際筆者も冬のサバゲーに持ち込んだが、気温が12℃前後でもマガジン1本ぶんを撃ちきれて、スライドストップがかかるのを確認できた。もちろんある程度初速は落ちるが、関東近辺であればフルシーズン使えるガスブロに仕上がっていると言える。早速実機レビューをお届けする。

「G17 Gen5 MOS」はグロック17の第5世代をモデルアップ

 グロックと言えば、東京マルイからも多くのモデルがラインナップされている大人気のオートマチックピストルだ。

 最大の特徴は創業者のガストン・グロックが開発した独自のポリマーフレーム。最初のモデル「グロック17」、フルオート版「グロック18」、17を小型化した「グロック19」、さらに小型化した「グロック26」、ロングスライド版「グロック34」などがラインナップされており、軍隊・警察などで幅広く採用されている。

 今回の「G17 Gen5 MOS」は、「グロック17」の第5世代をモデルアップしたもの。口径は9mm(9x19mmパラベラム弾)で、ダブルカラムマガジンの装弾数は17+1発。第5世代はスライドストップを左右に配置したアンビ仕様となり、グリップ前面のフィンガーグルーヴを廃止。またスライド前面の角が落とされ、ホルスターに入れやすくなっている。

東京マルイ「G17 Gen5 MOS」
製品名は「G17 Gen5 MOS」だが、その下に「GLOCK17 Gen5 MOS」と記載。製品ナンバリングは「No.108」だ

 広く普及している銃だけに、枚挙にいとまがないほど映像作品に登場しているが、個人的に印象的なのは「リコリス・リコイル」で、「DA(Direct Attack)」所属のリコリスが使用している「グロック17」だ。コラボモデルの「千束の銃」も楽しみだが、オスプレイのサプレッサーを装着したグロック17もぜひ発売してほしいところだ。

「リコリス・リコイル」(C)Spider Lily/アニプレックス・ABCアニメーション・BS11
Amazon Prime Videoで視聴

「G17 Gen5 MOS」はマルイ純正ドットサイトを直接装着可能

 「G17 Gen5 MOS」は対象年齢18歳以上用のガスブローバック。動力源は東京マルイ製純正ガス「ガンパワーHFC134aガス」または「ノンフロン・ガンパワー」が指定されている。

 マガジン形状は従来のグロックシリーズと互換性があり、交互に利用可能だが、「G17 Gen5 MOS」用は従来のグロック17用と比べてガス容量を約20%増やしたダイカスト製マガジンが採用されている。

 パッケージを開けるとフォロアーと同じオレンジ色の内ブタが現われ、そこには「EXPERIENCE THE TOKYO MARUI」というキャッチコピーが記載されている。派手派手だ。

【開封】
「EXPERIENCE THE TOKYO MARUI(意訳:東京マルイを体感しろ)」というキャッチコピーが記載。
整然と本体、マガジン、バックストラップが並ぶパッケージ内部。イラストで「マイクロプロサイト」を搭載できることがアピールされている。是非とも欲しくなる

 製品には、保護キャップ、本体、0.2g BB弾(100発入り)、バックストラップ用治具、バックストラップ用バックストラップピン、マウントスペーサー、マイクロプロサイト用ネジ(M3×6)×2、フォロアーストッパー×2、クリーニングロッド、バックストラップ×4、説明書(取り扱い説明書、別売アクサセリー/パーツ注文書など)が同梱。

 全長は202mm、重量は空のマガジンを装着した状態で676g。シリンダー容量を約20%アップした新規ブローバックエンジンを採用したことで、リコイル(反動)がより強くなっており、それに耐えられるようにスライドには高耐久カーボン入り樹脂が採用されている。

製品内容
左側面
右側面
前面
背面

 銃身長(インナーバレル長)は97mm、内径は非公表。可変ホップアップシステムのホップダイヤルはエジェクションポートに用意されており、スライドを開くだけでホップ調整が可能だ。

上面
下面

 新開発のマガジン「G17用スペアマガジン・バージョン2.0」(3,980円)には6mm BB弾を25発装填可能。フォロアー(弾の送り板)がオレンジ色に変更されているので、従来のマガジンと取り違える心配はないだろう。

BB弾は前部の「BB投入口」から装填する。最後の1発はフォロアーを下げて、マガジンリップから入れる
マガジンバンパーをずらすと、注入バレルが現われる
バックストラップは4つ同梱。左から、ショートM、ショートL、ロング(BT)M、ロング(BT)L
マガジン込みの「G17 Gen5 MOS」の実測重量は674g
「G17用スペアマガジン・バージョン2.0」の実測重量は266g
べつのマガジンの実測重量は265.1gで、ガスをフルチャージしたときの実測重量は281.5gだった。つまり、16.4gぶんのガスをチャージできたことになる

 新規ブローバックエンジン&新型ダイカスト製マガジンを採用し、作動性が大幅に向上した「G17 Gen5 MOS」だが、外観についてもアンビ仕様のスライドストップ、フィンガーグルーヴの廃止、スライド前部の面取りとセレーション(刻み目)、マガジンをセットしやすいフレア型マグウェルなどを実銃どおりに再現している。

 また、スライド後部のカバーをはずし、マウントスペーサーを取り付けることで、東京マルイ純正ドットサイト「マイクロプロサイト」を直接装着できるようになっている。

 細かなところではリアサイトの切り欠きが大きくなっており、サイトピクチャーが改善されている。実銃の「グロック17 Gen5」に盛り込まれた改良を再現しており、「G17 Gen5 MOS」の使い勝手、機能性も向上しているわけだ。

「G17 Gen5 MOS」のサイトピクチャー。リアサイトの切り欠きがGen4よりも大きくなっており、フロントサイトを捉えやすくなっている