レビュー
「Figure-rise Standard 仮面ライダーキバ キバフォーム」レビュー
キバフォームの質感を極限まで再現。素組みでも格好良く仕上がる、キバとキバットのコンビ
2024年4月12日 00:00
- 【Figure-rise Standard 仮面ライダーキバ キバフォーム】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2024年4月13日
- 価格:4,400円
- ジャンル:プラモデル
- 全高:約165mm
BANDAI SPIRITSのプラモデル「Figure-rise Standard(フィギュアライズ スタンダード)」で展開される「仮面ライダー」シリーズの最新アイテム「Figure-rise Standard 仮面ライダーキバ キバフォーム」が、4月13日に発売される。
組み立てて完成させると、アクションフィギュアのように動かして楽しめるFigure-rise Standard。主にアニメや特撮番組のキャラクターを立体化していて、中でも仮面ライダーはこれまでに多数発売され、新作のたびにその造形や表現が進化している。今年1月には「Figure-rise Standard 仮面ライダー鎧武 オレンジアームズ」が発売されたばかりだが、早くも次のアイテムの登場となった。
「平成仮面ライダー」のキット化はこのキバでちょうど20体目になるとのこと。仮面ライダーとしてはかなり特異なダークファンタジーの意匠がプラモデルでどう表現されているのか、注目いただきたい。
ダークファンタジーを思わせる、複雑な意匠の「キバの鎧」をパーツで忠実に再現
「仮面ライダーキバ」は、人間のライフエナジーを吸収する「ファンガイア」と戦うバイオリン職人の紅渡(くれない わたる)と、その父のバイオリニスト紅音也(くれない おとや)の、父子2代の物語が並行して描かれる独自の演出のもと、2008年に放映された。
渡は人間とファンガイアのハーフであり、コウモリの姿をしたモンスター、キバットバットIII世の力により「キバの鎧」を身にまとい、仮面ライダーキバへと変身。「キバフォーム」はその基本形態で、鎧の各所が「カテナ」という鎖によって拘束され、本来の絶大な力は制御されている。腰のキバットベルトにはキバットバットIII世が収まり、左右に装備した「フエッスル」をキバットが吹き鳴らすことで、フォームチェンジや必殺技「ダークネスムーンブレイク」を行うのだ。
キットはこのキバの鎧を忠実に再現するために、パーツの造形のみならず、その質感にもかなりこだわって設計されている。例えばAパーツ(イロプラ)の大部分を占める黒いパーツはスーツを表現したつや消しの質感で、Dパーツは逆に光沢が強いグロスインジェクション、Eパーツは鎧の拘束具のシルバーで、つや消しのエクストラフィニッシュというメッキが施されている。パーツの成形色で補えない細かな色分けは、シールを貼ることでフォローしている。ちなみにシールは番号で82、枚数で91枚ある。多いようだが、組み立ての途中で貼っていけばそれほど気にはならない。かなり小さなシールもあるので、未塗装で綺麗に仕上げたいなら、ピンセットは用意しておきたい。
組み立てはキバ・ペルソナと呼ばれる頭部から開始。コウモリのシルエットにも見える複眼オムニレンズは、下地にゴールドのシールを貼って、その上から裏にモールドのあるクリアパーツをはめ込むことで、光を乱反射して輝く様子を表現している。赤い飾りのあるクラウンソナーやガーディアンクラウン、額の魔皇石にも細かなモールドが施されている。一部シールを貼る部分もあるが、塗装をすればより美しく仕上がるはず。
胸部は前方にスイングして引き出せる肩関節を内蔵しつつ、特徴的な前面のブラッディラングや横から背面を覆う装甲キングシングレットなどを再現している。前者は分割されたパーツをはめ込むことで色分けと立体感を両立させている。腹部は別パーツで、もちろんジョイントで可動する仕組みだ。
腕は肩の拘束具プテラ・プレートに別パーツのカテナを取り付ける。カテナは細めのパーツだが強度はあるので折れる心配はないが、取り付けるためのダボを切り離さないように注意。プテラ・プレートの黒い部分、前腕のモールド、キングブレスの魔皇石、手甲のモールドなどはシールで再現される。シールは規定の箇所に乗せた後に爪楊枝や先細の綿棒などを使って破れないように優しく押さえて密着させると綺麗に仕上がる。
脚は膝より下が左右非対称なのが仮面ライダーキバの特徴。右脚にはダークネスムーンブレイク時に展開するヘルズゲートがあり、こちらもカテナのパーツで周囲を囲む設計だ。脛は交換によってヘルズゲートを開いた状態にもできる。一方、左脚の構造はシンプルでパーツ数も右より少なくなっている。
(C)石森プロ・東映