レビュー

「MG 1/100 ナラティブガンダム C装備 Ver.Ka」レビュー

宇宙世紀0090年代のコア・ファイター

 ナラティブガンダムは、νガンダムなどのサイコフレーム搭載機にはなかったコア・ファイターをコックピットとした分離構造「コア・ブロック・システム」を有し、MG Ver.Kaではそのギミックも再現しております。キットは、ナラティブガンダムの中心を構成するコア・ファイターから制作開始となります。コア・ファイターの機首部分は14パーツにて構成されています。

コア・ファイターの機首部分を構成するパーツ。キャノピーパーツはクリアパーツで成型されています。

 コア・ファイターのキャノピーはクリアパーツをフレームにて挟み込む構造となっています。これにより、より細かい色分けが可能です。また、キャノピーの開閉は1軸による可動ではなく、引き出しによる可動も有しています。

組み立てが完了したコア・ファイターの機首。パイロットのヨナ・バシュタもしっかりと造形されています。
機首部分の可動は引き出しによる可動も有しています。

 コア・ファイターの主翼は左右各9パーツにて構成されています。主翼形状は鳥の羽をイメージした形状となっており、左右で対称形状となっています。

コア・ファイターの主翼を構成するパーツ。レッドをメインとした配色にて構成されています。
組み立てが完了した主翼。鳥の羽をイメージした形状となっています。

 インテークパーツは左右各4パーツにて構成されています。インテーク部分の構造は内部フレームとなるパーツに外装を被せていく構造となっています。

組み立て前のインテーク。左右で対称の形状となっています。
組み立てが完了したインテーク。外装はレッドとホワイトのツートンカラーとなっています。

 エンジン部分は3パーツにて構成されており、尾翼もエンジン部分に取り付ける構造となっています。

エンジン部分を構成するパーツ。レッドとホワイトの2色で構成されています。
組み立てが完了したエンジン部分。コア・ブロックへの変形のため、尾翼が可動します。

 これにてコア・ファイターを構成する各部パーツは組み立て完了です。パーツを合体させると、トリコロールカラーに大きな主翼を持つコア・ファイターが完成しました。まさに鳥のようなシルエットで、『ガンダムNT』の物語を象徴する“鳥”のイメージを表現しています。

各部パーツを並べたコア・ファイター。ランディングギアも別パーツにて再現されています。
組み立てが完了したコア・ファイター。RX-78-2ガンダムのコア・ファイターを連想させるデザインとなっています。
完成後のコア・ファイターはキャノピーの開閉をさせることが可能です。

サイコフレーム搭載のため、各部展開機構を持つ胴体パーツ

 続いて胴体の組み立てに入ります。ナラティブガンダムの胴体パーツはコア・ブロックの合体機構とサイコフレームの搭載、さらには肩関節の可動といった様々な機能を集約するために細かいパーツ分割を有しています。また、素体状態でのプロポーションを維持するため、外装パーツにも可動機構を持たせることで素体、C装備の両方で最高のプロポーションを維持できるよう工夫されています。

胴体パーツを構成するパーツ。全41パーツにて構成されています。
外装パーツ取り付け前の胴体パーツ。肩に引き出し関節が採用されており腕部を大きく可動させることが可能です。
組み立てが完了した胴体パーツ。素体状態ではシンプルなホワイト一色の外装となっています。

シールにも施されたモールドがよりリアリティを持たせる頭部パーツ

 頭部パーツは、パーツによる色分けの他、カメラアイやセンサー部分にはプラスチックシールも使用した色分け再現がされています。プラスチックシールはダークグリーンとライトグリーンの2色で印刷されており、各層の間にクリアー層を設けることで奥行きのある表現となっています。

組み立て前の頭部パーツ。13パーツにて構成されており、プラスチックシールを使用する箇所はクリアパーツにて成型されています。
クリアパーツに貼り付けたプラスチックシール。シール内にモールドが確認できます。
組み立てが完了した頭部パーツ。流線型の造形です。

内部フレームの連動機構を備えた腕部パーツ。

 腕部パーツは軸となるフレームパーツに外装を取り付ける構造となっており、上腕部分には肘の可動と連動する内部フレームを有しています。また、上腕部分は内部フレームが露出している設定のため、前腕に比べ上腕が細いシルエットに仕上がります。

組み立て前の腕部パーツ。全20パーツにて構成されており、内部フレームも2色で成型されています。
肘関節の内部機構。上腕部の内部機構が肘関節に連動して可動します。
組み立てが完了した腕部。前腕が上腕に比べ太くなっています。

 肩アーマーは内部フレームに外装を被せていく構造となっています。肩アーマーの外装パーツの一部はアンダーゲートが採用されており、ゲートカットを行なう際は注意が必要です。

組み立て前の肩アーマー。全9パーツにて構成されています。
肩アーマーの外装パーツに採用されているアンダーゲート。ゲートの切り残しに注意が必要です。
組み立てが完了した肩アーマー。腕部との接続部とサイコフレームの接続部に可動を有します。

 ナラティブガンダムのハンドパーツは左右ともに握り手と可動手の2種類が付属します。可動手は親指の各関節が稼働し、その他の指は第2、第3関節が可動します、また、第3関節は中指、薬指、小指が一体となっている影響で一緒に可動します。

組み立て前のハンドパーツ。握り手は3パーツ、可動手は12パーツにて構成されています。
組み立てが完了したハンドパーツ。可動手の掌には武器保持用のジョイントが格納されています。
ハンドパーツの可動は各指自由に可動させることが可能です。

サイコフレームの搭載を意識した内部機構の差し込み構造を搭載したバックパック

 バックパックの組み立ては外装パーツ内に内部機構を差し込む構造となっています。また、バーニアノズルは内部を別パーツにすることで設定どおりの配色を再現しています。

組み立て前のバックパック。全19パーツにて構成されています。
バックパックの組み立ては外装に内部構造を差し込む構造となっています。
組み立てが完了したバックパック。バーニアノズル内部も成型色による色分けとなっています。

 以上で上半身を構成するパーツは組み立て完了です。胴体に対する各部のジョイントは、頭部がボールジョイント、腕部が軸接続、バックパックは軸を挿入後、スライドさせてロックする機構となっています。パーツを組み合わせると上半身が完成。上腕の細さからスレンダーな印象がうかがえます。

上半身の各パーツ。肩アーマーは先に腕部パーツに接続後、胴体に合体させます。
上半身が完成。上腕の内部フレームが露出していることもあり、細身の印象です。

左右共通形状となっている足部パーツ

 ここからは下半身の組み立てを行なっていきます。足部パーツは左右共通形状となっており、同一パーツを2セット組み立てる仕様となっています。また、足裏のバーニアノズルはバックパックと同様に内部が成型色による色分けとなっています。

組み立て前の足部パーツ。全28パーツにて構成されています。
組み立て途中の足部。内部メカまでしっかりとモールドされています。
組み立てが完了した足部パーツ。細身のアンクルガードも内部フレームに外装を取り付ける2層構造となっています。

連動可動にて膝関節の可動に干渉しない脚部

 脚部パーツは膝関節が可動する際に動きに連動してふくらはぎ部分が沈み込み、可動に干渉しない構造となっています。また、膝部の装甲も膝関節可動時に連動する構造となっています。外装パーツの一部にはアンダーゲートが採用されているのでゲートカット時には注意が必要です。

組み立て前の脚部パーツ。全35パーツにて構成されています。
外装パーツのアンダーゲート。ゲートカット時は注意が必要です。
組み立てが完了した脚部。大腿部は装甲のないデザインとなっています。
膝関節を可動させることで各部が連動します。

アーマーに可変機構を備えた腰部パーツ

 腰部パーツは全54パーツにて構成されており、各部がサイコフレーム取り付けのためそれぞれ可変する構造となっています。また、脚部との接続ジョイントは軸位置が可動することでポージングの幅が広がります。

組み立て前の腰部パーツ。全54パーツにて構成されています。
サイドアーマーの一部にはアンダーゲートが採用されています。
脚部との接続ジョイントにはスイング機構が搭載されています。
組み立てが完了した腰部パーツ。各アーマーに可変機構があるため、厚みがあるデザインとなっています。

 コア・ブロックとの接続ジョイントとなる腹部パーツは全5パーツにて構成されており、コア・ブロックとの接続を行なうために支柱がある構造となっています。

組み立て前の腹部パーツ。全5パーツにて構成されています。
組み立てが完了した腹部。コア・ブロックとの接続を行なう支柱があります。

 以上で下半身の組み立ては完了です。股関節や足首など各部のジョイントは軸接続となっています。

組み立て前の下半身。各部の接続は軸接続となっています。
組み立てが完了した下半身。これにてナラティブガンダムの素体を完成できます。

合体準備のため、コア・ブロックに変形

 ナラティブガンダムに合体するため、コア・ファイターをコア・ブロック形態へと変形させます。変形時にはランディングギアが余りパーツとなりますが、それ以外は差し替えなしで変形できます。

コア・ファイターのランディングギアを取り外します。
尾翼を折りたたみ、パイロットシートの向きを回転させます。
機首を折りたたみ、ブロック状にしていきます。
主翼を回転させ、インテーク部に密着させます。
主翼を折りたたんでコア・ブロックに変形完了です。

上半身と下半身をドッキングして素体の完成

いよいよ上半身と下半身をドキングさせます。まずはコア・ブロックと下半身を合体させます。コア・ブロックの合体は腹部パーツの支柱にコア・ブロックを差し込んで固定します。

合体前のコア・ブロックと下半身。腹部の支柱にコア・ブロックを固定します。
合体が完了した下半身。コア・ブロックがしっかりと固定されました。

 上半身の合体は胸部パーツを一度横に開き合体後に開いた部分を戻して固定していきます。その後、キャノピー部に装甲を下ろして合体完了です。

合体前の上半身。胸部パーツを横に開いて合体させます。
合体が完了した上半身。一度開いた上半身を元に戻すことでしっかりとホールドされます。

 これにてナラティブガンダム素体が完成しました。次頁からは武装やC装備用のサイコフレームを組み立てていきます。