レビュー
ガンプラ「MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Ka」レビュー
20周年のMG Ver.Ka版が目指したのは“原点のゼータ”。刻を超えついにロールアウト!
2023年4月28日 00:00
- 【MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Ka】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2023年4月29日
- 価格:7,150円(税込)
- ジャンル:プラモデル
- 全高:約198mm
今回レビューするのは2022年9月末に行われた「GUNDAM NEXT FUTURE -TOKYO BASE-」にて正式発表された「MG Ver.Ka」シリーズの最新作「MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Ka」です。ゼータガンダムはTV・劇場アニメ「機動戦士Zガンダム」で主人公“カミーユ・ビダン”が物語後半にガンダムマークIIから乗り換えるモビルスーツです。
TV版において、ゼータガンダムはカミーユ自身が基礎設計したということになっていて、地球連邦軍内のエリート集団“ティターンズ”が開発したガンダムマークIIのフレームに敵対勢力である反地球連邦政府組織“A.E.U.G.(エゥーゴ)”が開発したリックディアスの装甲を付け足したものをベースに人型であるモビルスーツ形態と単騎による大気圏突入と飛行能力を持った飛行形態“ウェイブ・ライダー”への変形機構を盛り込んだ画期的な機体とされています。
ガンダムマークIIはテスト中に襲撃を受け、混乱に乗じてカミーユと共に2機が強奪、敵対勢力であるエゥーゴにわたってしまう……なんとも衝撃的な第1話。3機も実在する“黒いガンダム”、襲撃しに来たのはエゥーゴの“赤い”リックディアスを駆るクワトロ大尉(シャア・アズナブル)……ファーストガンダムをかぶりつきで見ていて続編を待ち焦がれたファンの度肝を抜く展開でした。
そしてブライトやカイ、ハヤトやアムロといったホワイトベース隊のメンバーと触れ合いながら成長し、地球圏を戦い抜いたカミーユのガンダムマークIIは宇宙へ上がったところでティターンズのジェリド中尉が駆るモビルスーツ「ガブスレイ」に撃破されてしまう。そこへ現れるのが、アナハイム・エレクトロニクスがロールアウトに導いた攻撃型可変モビルスーツ「ゼータガンダム」です。
今回レビューする「MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Ka」は20周年を迎えた“MASTER GRADE Ver.Ka”シリーズの最新作となります。「GUNDAM NEXT FUTURE -TOKYO BASE-」で事前予告があった際にファンたちからは「ここまで発売されていないからゼータガンダムでは?」という声が上がっていましたが、その期待通りにこの機体が選ばれていました。エッジの利いた“Ver.Ka”ブランドと言えどここまでゼータが無かったのは技術の蓄積のためもあったと思われますがブランド20周年を迎え、満を持してのリリースとなります。
ガンプラでのゼータの歴史はそれこそ本放送時代(1985年)に既に可変機構を持った1/100スケールのフルアクションモデルが存在していました。このキットの時点で全てのギミックを網羅しており発売当時はそれはもう感動したものです。
MGでのVer.1.0で新たなるガンプラの可能性を見せつけ、同2.0でより劇中イメージに寄せることに成功してきたゼータガンダム。“Ver.Ka”というブランドをまとうことでどのように進化しているのでしょうか。前述のイベントの際のサンプル展示でもさらなるTV版へ近づけるデザインとそれを実現するための可動や可変機構を煮詰めていると担当者から聞くことができました。
筆者も現地でインタビューさせていただいてからレビューできることを楽しみにしておりました。それでは説明されていた驚愕の可動性能はどのような設計で実現されているのか詳細に見ていきたいと思います。なお、今回はサンプルキットでのレビューとなりますので製品版とは違いがある場合があります。では……カミーユ・ビダン、MGゼータガンダムVer.Ka行きます!
▼“Ver.Ka”ブランドで原点回帰のゼータ、ロールアウト!
▼究極のマスターグレードの設計でゼータの可変と可動を両立!
▼ウェイブ・ライダー形態の形状を完全再現。新たな変形機構を備えた脚部
▼“Ver.Ka”20周年の集大成がここに。これがゼータの義務なのよ!
「MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Ka」のキット内容をチェック!
それではキットの内容をチェックしていきましょう。ランナーはA~Nで計14枚、サーベル用1枚となります。組立説明書とホイルシール、水転写式デカールが付属します。特筆すべきはガンプラでおなじみの“多色成型”ランナーがないことです。そして意外とランナーの枚数が少ない気がしますが実はいくつかのランナーは大きいサイズになっていて、半分に折ることで作業しやすくなる工夫がされています。
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