レビュー

ガンプラ「MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Ka」レビュー

完成!「MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Ka」

 ここまで「MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Ka」の組み立てははいかがだったでしょうか。MG(マスターグレード)シリーズとしては3作目となるゼータガンダム。特に前作“Ver.2.0”からはなんと18年ぶりとなりますが着実に進化を遂げていることが感じられたのではないでしょうか。

 特に胴体部、脚部の可動性能は目を見張るものがありました。複雑な可動性能は保持力が低下しやすいという相反する特性を持っているものですが、ロック機構を持たせたり抜けにくくしたり、素材そのもので適度な抵抗を作り出していたりとこれまで培ってきたガンプラの技術が惜しみなく投入されています。

 そして“Ver.2.0”でもだいぶアニメ設定に近づいたスタイルではありましたが、“Ver.Ka”ではさらに近づいた印象です。それはデザインだけではなく機構においてもアニメ設定を実現させていました。MGですのでパーツ数は充実しており、ちょっとだけ細かいパーツや組み順を考慮する必要もありますがそこだけ気を付ければこれだけハイスペックなゼータガンダムが組めます!

さらにアニメ設定準拠に近づけたMGゼータガンダム“Ver.Ka”
劇中を彷彿させる変形をするとは信じがたいスタイリングを実現
フライング・アーマーも余計なディテールがなくなり、アニメ準拠に
端正な横顔と胸部装甲に突き出たアンテナ状のパーツが目を引く
接地性能が高まったソールは設計も進化
フライング・アーマーには収納式ランディング・ギアを装備
ウイングエッジも別パーツ化で再現
胸部ダクト下のフィン上パーツはアニメ設定どおりに下へ向かせることが可能
ハンドパーツは無理に可動指にしなかったことが好印象になりました
親指付け根が白い!
各所に配置されたカラーモールドによるディテールは全て別パーツで実現
可変モデルであるゼータガンダムが立膝をつける!
首関節も驚異の可動性能を持っています
肩関節はぐわっと上方へ向けることが可能
腰のビーム・サーベル・ラックからビーム・サーベルを抜き出し……
大きく動く肩関節のおかげで大きく振りかぶることができる
大きく機体中央に腕を寄せることもできる
グレネード・ランチャーの増加弾倉を装着、射出姿勢で前腕部のカバーが開く
長尺のビーム・ライフルを持たせても関節が下がることはありません
頭部ツインアイはシールで再現
光が当たれば鋭い眼光を示す
アニメ設定どおり、頭部は下側が膨れているイメージに
あおり視点もサマになります
シールドの黄色いディテールも別パーツで再現
肩部バーニアも黄色い枠のパーツで設定どおりに
【ウェイブ・ライダー形態】
ウェイブ・ライダーは下面のランディング・ギアで着陸態勢をとれます
着陸姿勢は前が上がって後ろが下がる状態となります
かなりワイドに見えるウェイブ・ライダー形態
機体上面のビーム・ライフルは2点で接続されます
機体のノズルのほとんどが後方へ向くことがわかります
【フォトギャラリー】
ゼーターが……どうしたんだ!?
私の知らない武器が内蔵されているのか……?
写真右はガンプラ「MG 1/100 PMX-003 ジ・O」をスミ入れ・つや消しコーティングしたもの
わかるまい、戦争を遊びにしているシロッコには!
この、俺の体を通して出る力が!
体を通して出る力……? そんなものがモビルスーツを倒せるものか!
なに……!? カミーユはその力を表現してくれるマシーンに乗っている!
ゼータガンダムにね!
女の声……?
まだ……抵抗するのならっ!
うぉおおおおおおおおおおお!
ジ・オ、動け! ジ・オ、なぜ動かんっ!?
あうっ!
ここからいなくなれぇーっ!
私だけ死ぬわけがない……貴様の心も一緒に連れていく……カミーユ・ビダン……

MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Kaのレビューを終えて

 本来であれば2023年2月の発売予定でしたが諸般の事情によって4月の発売となったので、待ち遠しい期間は延びましたが、いよいよ新しいMGゼータを組める日がやってきました!筆者も「GUNDAM NEXT FUTURE -TOKYO BASE-」で発表・展示されたサンプルをまじまじと眺めながら“すごいな!”とか“どういう設計なんだろう?”と想いながらレビューできる日を楽しみにしていました。

 実際組んでみるとなんと組みやすいことかと驚くばかり。“Ver.Ka”ならではのエッジの効いた設計で細かいパーツや組み順を考慮する必要があったりもしますが、新設計となったゼータを組みながら感じられる設計陣との対話を楽しめる様はとてもワクワクさせてくれるものがありました。“こういう構造にすればゼータを再現できる”という、自分で組んだからこそわかる発見がいくつもあったのも楽しい体験だったと思います。

【進化を続けるゼータガンダムのガンプラ!】

 ゼータのPG(パーフェクトグレード:1/60スケール)は「PG 1/60 MSZ-006 ゼータガンダム」として2000年に発売していますが、“Ver.Ka”版ゼータのここまでの完成度を見せつけられると、PGでの新世代のゼータも見てみたくなってくるというもの……PGを超える“PG UNLEASHED”での登場を期待したいところですね。大きくなると重くなってガンプラとして破綻しちゃうところもありますが、できることが増えることも事実。そこを突破する技術が高まることを期待しながら今回のレビューは終了となります。あはは……あぁ大きい!PGはもっと大きくってバァーって動くもんな!